- 製作
- 1972年 イタリア,ドイツ,フランス
- 時間
- 240分
- 監督
- ルキノ・ヴィスコンティ
- 出演
- ヘルムート・バーガーロミー・シュナイダートレヴァー・ハワード
- 種類
- ヒューマンドラマ
イタリアの巨匠ルキノ・ビスコンティが、バイエルン王ルートビヒ2世の人生を描いた歴史大作で、ビスコンティ監督が当初意図した編集が実現した、初公開版よりも100分近く長い「完全復元版」。1972年の製作当時は、配給会社の意向で約140分に短縮されて公開。日本では80年に劇場初公開され、「ルードウィヒ 神々の黄昏」の邦題で約180分のバージョンが上映された。その後、ビスコンティ監督の当初の構想に近い約4時間のバージョンで実現したのが「完全復元版」となる。日本では89年のビデオ発売時に「ルードウィヒ 神々の黄昏 復元完全版」のタイトルで特別上映。2006年の「ヴィスコンティ生誕百年祭」では、「ルートヴィヒ 完全復元版」と改題され、オリジナルネガの修復版プリントで公開された。さらに16年、ビスコンティ監督生誕110周年、没後40年を記念した特集上映「ヴィスコンティと美しき男たち アラン・ドロンとヘルムート・バーガー」で、初のデジタルリマスター版での公開が実現。物語は1864年、父の後を継いで18歳でバイエルン国王に即位し、「狂王」と呼ばれ、40歳で謎の死を遂げたルートビヒ2世の、音楽家ワーグナーへの傾倒やオーストリア皇后への実らぬ恋、戦争からの逃避など波乱に満ちた生涯を描く。「地獄に堕ちた勇者ども」(69)、「ベニスに死す」(71)とあわせてビスコンティ監督の「ドイツ3部作」と呼ばれる。