- 製作
- 1955年 日本
- 時間
- 125分
- 監督
- 内田吐夢
- 出演
- 三國連太郎宇野重吉金子信雄
- 種類
- ヒューマンドラマ
【終戦後の東京。男は自ら掘った穴に籠城した。社会への痛烈なアンチテーゼを突きつける、異色の風刺劇。】
終戦直後の東京。空襲で家も家族も失った田畑嘉七は、自宅の焼け跡に巨大な穴を掘り、そこでの生活を開始。「穴から出ない」という彼の奇行は、やがて「穴居人」としてマスコミに報じられ、世間の注目を集める。見物客が殺到し、穴の周りはたちまち商業化。人々は彼を英雄視したり、狂人扱いしたりと無責任に騒ぎ立てるが、彼はただ沈黙を守り続ける。彼の行動は、戦後の混乱と復興の中で人々が見失ったものは何かを問いかける。社会の偽善と人間のエゴイズムを痛烈に風刺した傑作。