- 製作
- 1957年 日本
- 時間
- 99分
- 監督
- 市川崑
- 出演
- 川口浩笠智衆杉村春子
- 種類
- ヒューマンドラマ
【無用の長物「記憶再生装置」を発明した男の悲喜劇。満員電車のような息苦しい社会で、男はどこへ向かうのか。】
舞台は高度経済成長期の日本。大学で教鞭をとる森川圭吉は、過去を音と匂いで再生する、全く実用性のない「記憶再生装置」を発明する。しかし、この珍発明が、なぜか大学や製薬会社の権力争いの火種となってしまう。自分の発明の価値を信じる圭吉だが、彼の純粋な探求心は、出世欲に目の眩んだ人間たちの思惑に利用され、事態は思わぬ方向へ。家族との関係もぎくしゃくし始め、彼は社会という名の満員電車の中で孤立していく。個人の夢と組織の論理が衝突する時、男が守りたかったものとは。