- 製作
- 1960年 日本
- 時間
- 72分
- 監督
- 鈴木清順
- 出演
- 川地民夫禰津良子奈良岡朋子
- 種類
- ドキュメンタリー
【大人の偽善に反抗し、破滅的な道へと突き進む若者の焦燥と怒りを描く、鈴木清順監督の初期衝動に満ちた青春ノワール。】
港町を舞台に、鬱屈した日々を送る高校生、次郎。彼の下宿屋を営む母親が、滞在客の怪しげな男と深い関係になったことを知り、次郎の心は激しく揺さぶられる。大人の身勝手さと欺瞞に満ちた世界への嫌悪感から、彼は家を飛び出し、非行の世界へと足を踏み入れる。仲間たちとの無軌道な日々、刹那的な恋愛、そして犯罪への加担。やり場のない怒りと焦りを抱え、破滅へと向かってひた走る次郎の姿は、戦後社会の歪みの中で生きる若者の純粋でありながらも危険な魂の叫びそのもの。やがて彼の怒りの矛先は、すべての元凶である母親とその愛人へと向けられ、物語は衝撃的な結末へと突き進む。