- 製作
- 1953年 日本
- 時間
- 104分
- 監督
- 豊田四郎
- 出演
- 高峰秀子芥川比呂志宇野重吉
- 種類
- ヒューマンドラマ
【明治時代の東京。貧しさから高利貸の妾となった娘の、許されぬ恋と自由への密かな憧れを描く文芸悲恋物語。】
舞台は明治末期の東京・本郷。美しい娘お玉は、貧しい父を養うため、高利貸の末造の妾となることを決意。鳥かごの鳥のような日々に虚しさを感じる彼女の唯一の慰めは、家の前を毎日通る医学生・岡田の姿。言葉を交わすこともない岡田に、お玉は淡い恋心を抱き、この生活から抜け出す一縷の望みを見出す。しかし、運命は彼女にささやかな幸福さえも許さない。封建的な社会の中で生きる女性の悲哀と、一瞬のときめきを繊細に描いた、日本文学の金字塔。