- 製作
- 1977年 日本
- 時間
- 19分
- 監督
- 寺山修司
- 出演
- 日野利彦矢口桃篠崎拘
- 種類
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【現代作家が挑む、古典御伽草子「一寸法師」の再構築。現実と創作の境界が溶け合う、執筆という狂気の旅路。】
舞台は現代の東京。スランプに陥った一人の作家が、次なる題材として日本の御伽草子「一寸法師」を選んだ。しかし、資料を読み解き、物語を記述するうちに、彼の精神は次第に物語の世界に侵食されていく。小さな体で困難に立ち向かう一寸法師の姿が、都会で無力感に苛まれる自分自身と重なり始める。やがて彼の日常には、物語の登場人物を彷彿とさせる人々が現れ、現実と創作の境界線は曖昧に。これは単なる執筆か、それとも物語に魂を乗っ取られる過程なのか。完成へと向かう原稿が、作家自身の運命を予言していく、心理的探求の物語。