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恐山の麓、少年時代の「私」が家出を夢見る。虚構と現実が交錯する、寺山修司の自伝的幻想譚。
1970年代の東京。映画監督の「私」は、少年時代の記憶を辿る映画を制作中。舞台は青森県の恐山に近い村。そこには過保護な母と、村の因習が。少年はサーカスの女に憧れ、隣家の若妻に淡い恋心を抱き、この息苦しい故郷からの脱出を計画。しかし、記憶の中の母は少年の前に立ちはだかる。果たして「私」は、忌まわしい過去と決別できるのか。虚構の映画作りが、現実の記憶を侵食し始める衝撃の結末。
ネット上の声
- 【ちぃスピードで映画観よう!!第4弾、グッドスピード選出作品】
- 恐山の川からひな壇流すの常識ぶっ飛んでてたまらない
- 今の時代にこんな映画を撮れる人いますかね
- 頭モヤモヤする人の心をズバッと打ちます
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間102分
- 監督寺山修司
- 主演菅貫太郎
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母が遺した手毬唄の歌詞を探す旅。少年時代の記憶と幻想が入り乱れる、寺山修司の超現実的映像迷宮。
昭和初期の日本。少年・明は、幼い頃に亡くした母が歌ってくれた手毬唄の続きの歌詞を知りたいと願う。その歌詞を求め、彼は幻想と現実が交錯する奇妙な旅へ。彼の前に現れるのは、妖艶な美女、謎の男、そして過去の記憶そのもの。時は歪み、空間はねじ曲がり、明は自身の心の奥深くに広がる「草迷宮」へと迷い込んでいく。母への思慕と少年期の終わりを描いた、万華鏡のような幻想譚。
ネット上の声
- 寺山ワールドを堪能
- 母親の呪縛
- 夢か現実か。かなり昔の作品なのだけれど映像がすごい。伊丹十三出まくり。
- 夢か現実か。かなり昔の作品なのだけれど映像がすごい。伊丹十三出まくり。
ヒューマンドラマ
- 製作年1979年
- 製作国フランス
- 時間40分
- 監督寺山修司
- 主演三上博史
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100年の時を失った村で、人々は過去からの脱却を試みる、寺山修司が描く幻想と現実の叙事詩。
舞台は、時間の流れから取り残された因習に縛られる九州の山奥の村。そこでは、従兄弟同士の捨吉とスエが禁断の恋に落ちる。しかし、村の掟は二人の関係を許さない。村からの脱出を夢見る二人だが、村の時間は止まったまま。捨吉は時計の針を盗み、無理やり時間を進めようと試みるも、村の呪縛はあまりに強い。幻想的な映像美と過激な演出で描かれる、因習からの解放を求める人々の壮絶な物語。果たして彼らは、過去という名の「箱舟」から訣別できるのか。
ネット上の声
- 盛り沢山で、遺作にふさわしい作品では
- 「100年の孤独」とは全く別物の作品
- 遠くて近しい狂気と日常
- 字幕スーパーが必要
ヒューマンドラマ
- 製作年1982年
- 製作国日本
- 時間127分
- 監督寺山修司
- 主演山崎努
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写真の中の女「ローラ」に取り憑かれた男。寺山修司が描く、記憶と幻想が交錯する迷宮の物語。
1970年代、東京。一人の男が、一枚の古い写真に写る謎めいた女性「ローラ」に心を奪われる。彼は彼女の過去を探り始めるが、その過程で現実と妄想の境界は次第に曖昧に。関係者の証言は食い違い、ローラの人物像は万華鏡のように変化し続ける。男は果たして真実のローラに辿り着けるのか、それとも自らが作り出した幻想の虜となるのか。寺山修司の実験的映像美学が炸裂する、アイデンティティを巡るシュールな探求。
ネット上の声
- 仕掛け自体よりも「映画の中で予定された通りに振る舞うこと」というメタな権力関係が
- 映画なのになんで「ユーロライブ」でやるんだろう?と思っていたら、こんなことが起き
- 画面に向かって見ている者を挑発するように語りかける3人の売女と、座席にいた仕込み
- 上映中、劇場でご本人が実際にパフォーマンスをしてくれる貴重な鑑賞体験ができた
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間9分
- 監督寺山修司
- 主演小野正子
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家も、学校も、書物も、すべてを捨てろ。寺山修司が仕掛ける、常識を破壊する挑発的アングラ傑作。
舞台は1970年代、東京の片隅。引きこもりの「私」と、万引きを繰り返す妹、戦争の記憶に囚われた祖母、そしてウサギを可愛がる父。崩壊した家族の日常が、演劇的な演出とドキュメンタリー映像を交えて描かれる。これは映画か、演劇か、それとも現実か。既存の価値観を揺さぶり、観る者に「お前は誰だ?」と問いかける。寺山ワールド全開の、唯一無二の映像体験。
ネット上の声
- 年を食うと、こういう映画が面倒くさくなる
- 映画は暗闇の中でしか生きられない
- 画面がずっとかっこいいなぁ
- だからなんだよってなモノ
ヒューマンドラマ
- 製作年1971年
- 製作国日本
- 時間138分
- 監督寺山修司
- 主演佐々木英明
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一つの扉、無限の迷宮。ドアノブに手をかけた瞬間、シュールでエロティックな記憶の世界へ迷い込む幻想譚。
部屋に閉じこもる一人の少年。彼の視線の先には、開かない扉。その扉の鍵穴から覗くのは、奇妙で猥雑なイメージの洪水。やがて少年は扉を開け、無限に続く廊下へと足を踏み出す。次々と現れる扉の向こうには、少女の記憶、歪んだ家族の肖像、そして性の目覚めを暗示する光景。現実と幻想が入り混じる迷宮の中で、少年が見つけるものとは何か。めくるめくイメージの万華鏡。
ネット上の声
- インターネットの海から安井邦夫さんの写真に出会い、どこのどなただろうと調べるうち
- 白と白の境目が溶けてるそこに緑青がテラッと塗られている感じが綺麗だったな…唐突な
- わたしらの民族は囲って領域をつくるのではなくて、何かを置いて領域を現象させる感覚
- 本編とは全く関係ないが、映像を観ながら「自分の頭の中にある妄想を現実世界に具現化
- 製作年1975年
- 製作国日本
- 時間17分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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子供たちが大人を支配する、アングラで過激な革命劇。常識が崩壊した世界で描かれる、衝撃の寓話。
舞台は、子供たちがクーデターを起こし、大人を支配する架空の日本。自らを「トマトケチャップ皇帝」と名乗る少年は、子供だけの独立国家を建国。大人たちを裁判にかけ処刑し、性や暴力を謳歌する自由な世界を築こうとする。しかし、その理想郷は次第に新たな権力闘争と内部対立によって歪み始める。純粋だったはずの革命が、退廃と狂気に満ちた独裁へと変貌していく様。秩序が崩壊した世界の果てに、彼らを待ち受ける衝撃の結末とは。寺山修司がタブーに挑んだ、伝説的前衛映画。
ネット上の声
- 見てはいけない世界
- ポル・ポト派大虐殺、クメール・ルージュの実行部隊、子供だけの秘密警察もモチーフの
- 画面が白飛びしまくってて不鮮明だが、ショッキングな映像の連発で、強烈に脳内に刷り
- 以前、幾原邦彦が「ノケモノと花嫁」において参考にしたであろう作品ということで、ネ
- 製作年1970年
- 製作国日本
- 時間75分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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現代作家が挑む、古典御伽草子「一寸法師」の再構築。現実と創作の境界が溶け合う、執筆という狂気の旅路。
舞台は現代の東京。スランプに陥った一人の作家が、次なる題材として日本の御伽草子「一寸法師」を選んだ。しかし、資料を読み解き、物語を記述するうちに、彼の精神は次第に物語の世界に侵食されていく。小さな体で困難に立ち向かう一寸法師の姿が、都会で無力感に苛まれる自分自身と重なり始める。やがて彼の日常には、物語の登場人物を彷彿とさせる人々が現れ、現実と創作の境界線は曖昧に。これは単なる執筆か、それとも物語に魂を乗っ取られる過程なのか。完成へと向かう原稿が、作家自身の運命を予言していく、心理的探求の物語。
ネット上の声
- 「イメージによて分断された肉体の重なり合いが生むエロティシズムが露出する瞬間の構
- 一寸法師と呼ばれている小人が、派手な見た目の女に欲情する様を、「消しゴム」同様の
- 寺山にとって「記述」とは何かということが意外にもくわしく実演されている
- 監督寺山修司、人力飛行機舎製作の実験映画
- 製作年1977年
- 製作国日本
- 時間19分
- 監督寺山修司
- 主演日野利彦
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ネット上の声
- アートテロ、寺山修司、メイク、ファッション、映像はフィルムの粒々フィルターに覆わ
- 蝶が覆いかざす眼前の世界、肉欲と快楽に溺れた男女を覗き見する少年
- 田園に死すや書を捨てよ街へ出ようなどで知られる寺山修司の実験映画
- 2023.5.20@ユーロライブ(寺山修司映画祭2023「映画監督◉寺山修司」)
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間12分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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ネット上の声
- 寺山ワールド
- 今の時代、児童虐待とかが先に来てしまって、寺山修司が伝えたかっただろう風刺なんか
- 子供をあんな形で出していいのかって思ったが、風刺が効いていて、独裁者を子供として
- 虚栄と横暴さは子供らしさがものすごくある、ごっこ遊びのような風刺すぎるビゴーか
- 製作年1971年
- 製作国日本
- 時間27分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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ボクシングへの執念を断ち切れぬ中年の元ボクサーと、彼に捨われたボクサー志望の若者の二人を軸に裏町の仲間たちの人情と哀歓を織りまぜて、ボクシングに全てを賭ける男の姿を描く。またWBA世界Jフライ級チャンピオン具志堅用高、他歴代世界チャンピオンらが特別出演する。脚本は岸田理生と「泥だらけの純情(1977)」の石森史郎と「田園に死す」の寺山修司、監督も同作の寺山修司、撮影も同作の鈴木達夫がそれぞれ担当。
ネット上の声
- どうした経緯だったのでしょうか
- 文太兄ィ、念願の企画‼️
- 途中ストーリーが突然飛んでしまったりするのは、あまり状態がよろしくないフィルムで
- 職場の事故で弟を失ったボクシング元東洋チャンピオンの男が、その加害者でもある足の
ボクシング、 ヒューマンドラマ
- 製作年1977年
- 製作国日本
- 時間94分
- 監督寺山修司
- 主演菅原文太
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上海の娼館を舞台に一人の美しい娼婦“O”とステファン卿との倒錯の愛を描く。製作総指揮はアナトール・ドーマンとヒロコ・ゴヴァース、製作は九條映子、監督・脚本は「ボクサー」の寺山修司。原作は「O嬢の物語」のポーリーヌ・レアージュ(二見書房刊)、撮影は鈴木達夫、音楽はJ・A・シーザー、編集はアンリ・コルピ、美術は山下宏、衣裳はカイジック・ウォン、グラフィック・デザイナーは合田佐和子、ナレーターはジョルジュ・ウィルソンが各々担当。出演はイザベル・イリエ、クラウス・キンスキー、アリエル・ドンバール、ピーター、新高けい子、山口小夜子、高橋ひとみ、大野美雪、中村研一、石橋蓮司、藤田敏八など。
ネット上の声
- 寺山修司らしくない
- 寺山修司、マザコンのむこうがわ
- 📀官能ドラマ
- アナトール・ドーマンといえば、大島、ブレッソン、ヴェンダースなどの製作で知られる
恋愛
- 製作年1981年
- 製作国フランス,日本
- 時間88分
- 監督寺山修司
- 主演イザベル・イリエ
-
19世紀末パリ、悪と反逆の詩人が紡ぐ、神への冒涜と究極の絶望を描いた超現実的文学の映像化。
舞台は19世紀末の混沌としたパリ。若き詩人マルドロールは、既存の道徳や神への激しい反逆心を抱き、悪と倒錯の世界に身を投じる。彼の目に映る世界は、偽善に満ちた人間社会への痛烈な批判そのもの。自らの内なる闇と向き合い、常識を破壊する過激な詩作に没頭するマルドロール。彼は、人間性の最も暗い深淵を覗き込み、究極の絶望の中で何を見出すのか。ロートレアモン伯爵の伝説的詩集を原作に、言葉の暴力と映像美が交錯する前衛的な物語の幕開け。
ネット上の声
- ロートレアモン読みます、シュルレアリスムみ強くてよかった、鳥とかエルンストを想起
- 寺山修司映画祭2023で1日だけ行われた「実験映画集1」パフォーマンス&観客参加
- ロートレアモンのマルドロールの歌からフレーズを引用し解体、再構築する
- このタイトルの本をもう一回読んでみて、映画を見てみたい
ヒューマンドラマ
- 製作年1977年
- 製作国日本
- 時間27分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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ネット上の声
- 永遠に繰り返される音楽と意図を感じられない映像の連続に気が狂いそう
- ベルイマンの『野いちご』の夢のシーンや、(どの作品か忘れたのだけど)イタリアンネ
- 半裸の男は何かに駆り立てられるように鉄扉をノックするが、その重い扉はビクともしな
- 裸の男よりも爆踊りする大山デブ子のほうが強く印象に残る
- 製作年1962年
- 製作国日本
- 時間11分
- 監督寺山修司
- 主演ミスター日本
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孤独な老女の思い出が、“染み”や“消しゴム”により消去されていく様を写す実験映画。監督は寺山修司。
ネット上の声
- 鉛筆で書かれた文字を消した消しカスはグレーだけど、過去とか記憶を消した消しカスは
- 映像表現の挑戦、本当に実験 身毒丸でも消しゴムの章あるけど、寺山修司はこういう妄
- 過去の記憶に広がっていく染みを消しゴムで消したいという願望を表したものなのかな
- 誰かの手に持たれた消しゴムらしきものが女の顔やら何やらを本当に消していく
- 製作年1977年
- 製作国日本
- 時間20分
- 監督寺山修司
- 主演藤野節子
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ネット上の声
- 三画面マルチでどこ見たらいいのってのがいかにも、万有引力のしていた舞台みたいで良
- マゼンタ、緑、青のサイケな画面にいかがわしく何か映っているポップアートでこの題名
- 自分の通ってる学校には変人が多く、これも寺山修司狂の女子が言っていた作品で、常に
- 性器は普通に映るし、画面に放尿するし、なんだけど、どこか普段観る夢に似ていた
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間3分
- 監督寺山修司
- 主演森崎偏陸
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ネット上の声
- 攻撃したいからジャンケンしているのではなくジャンケンをしたいから攻撃をしている
- ジャンケンに勝ったら相手にダメージがある無いか分からない謎の攻撃をくわえる
- 権力者同士で、負けたら処罰を食らうジャンケンを延々と繰り返してる
- 2023.5.20@ユーロライブ(寺山修司映画祭2023「映画監督◉寺山修司」)
ヒューマンドラマ
- 製作年1971年
- 製作国日本
- 時間12分
- 監督寺山修司
- 主演サルバドール・タリ
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江戸の世を襲った見えざる恐怖「疱瘡」。愛する者を守るため、一人の若き医師が絶望的な戦いに挑む、感動の時代劇。
徳川の治世、平和な江戸の町を突如として襲った病魔「疱瘡」。それは、身分を問わず人々の命を容赦なく奪う、死の病。蘭方医の道を志す若き医師・良庵は、次々と倒れていく人々を前に、己の無力さを痛感する。西洋の医学書だけを頼りに、特効薬のないこの病に立ち向かうことを決意。しかし、彼の前には古い慣習や人々の偏見、そして愛する家族にまで忍び寄る病の影が立ちはだかる。絶望の淵で、彼が見出した一筋の光とは。命の尊さと人々の絆を描く、壮絶な闘いの記録。
- 製作年1975年
- 製作国日本
- 時間31分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子
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さまざまな対象物に釘を打ち続ける登場人物たちを追う短編実験映画。監督は寺山修司。映画を白いペンキを塗った特殊スクリーンに投影、スクリーンの下には釘と金槌が用意され、映画の終盤に観客がスクリーンに釘を打ち付けていくことで完成する作品。
ヒューマンドラマ
- 製作年1975年
- 製作国日本
- 時間34分
- 監督寺山修司
- 主演新高恵子