現代作家が挑む、古典御伽草子「一寸法師」の再構築。現実と創作の境界が溶け合う、執筆という狂気の旅路。
舞台は現代の東京。スランプに陥った一人の作家が、次なる題材として日本の御伽草子「一寸法師」を選んだ。しかし、資料を読み解き、物語を記述するうちに、彼の精神は次第に物語の世界に侵食されていく。小さな体で困難に立ち向かう一寸法師の姿が、都会で無力感に苛まれる自分自身と重なり始める。やがて彼の日常には、物語の登場人物を彷彿とさせる人々が現れ、現実と創作の境界線は曖昧に。これは単なる執筆か、それとも物語に魂を乗っ取られる過程なのか。完成へと向かう原稿が、作家自身の運命を予言していく、心理的探求の物語。
ネット上の声
- 「イメージによて分断された肉体の重なり合いが生むエロティシズムが露出する瞬間の構
- 一寸法師と呼ばれている小人が、派手な見た目の女に欲情する様を、「消しゴム」同様の
- 寺山にとって「記述」とは何かということが意外にもくわしく実演されている
- 監督寺山修司、人力飛行機舎製作の実験映画
- 製作年1977年
- 製作国日本
- 時間19分
- 監督寺山修司
- 主演日野利彦