- 製作
- 1968年 日本
- 時間
- 115分
- 監督
- 勅使河原宏
- 出演
- 勝新太郎市原悦子中村玉緒
- 種類
- 探偵ヒューマンドラマ
【失踪者を追う探偵が、自らの存在の輪郭をも失っていく。安部公房原作、都市の迷宮でアイデンティティが溶解するシュールなサスペンス。】
舞台は巨大な現代都市。私立探偵である「僕」のもとに、ある女が失踪した夫の捜索を依頼。唯一の手がかりは、夫が持っていたという不完全な地図。依頼を受け、関係者を訪ね歩く「僕」。しかし、聞き込みを進めるほどに失踪者の人物像は曖昧になり、捜査は迷宮入り。やがて彼は、自分が追っているはずの男の人生に引きずり込まれ、自らの名前、家族、そして存在そのものの確信を失っていく。都市の迷宮で追う者と追われる者の境界が溶けていく、出口のない悪夢のような探求の記録。