- 製作
- 1954年 日本
- 時間
- 95分
- 監督
- 成瀬巳喜男
- 出演
- 原節子上原謙山村聡
- 種類
- ヒューマンドラマ
【老境に差し掛かった男が、冷え切った家族の中で唯一心を通わせる嫁。鎌倉を舞台に描く、繊細な心の機微。】
戦後の鎌倉に暮らす尾形信吾。老いを感じ、死の気配に怯える日々。息子の修一は愛人を作り、その妻である菊子は耐え忍ぶ。出戻りの娘は家庭に不和をもたらす。そんな冷え切った家族の中で、信吾が唯一心安らぐ存在、それが嫁の菊子だった。二人の間に芽生える、父と娘とも恋人とも違う、清らかで繊細な心の結びつき。しかし、その特別な関係は、家族の歪みをさらに浮き彫りにしていく。日本的な美と家族の崩壊。