- 製作
- 1957年 日本
- 時間
- 61分
- 監督
- 石原均
- 出演
- 榎本健一折原啓子黒川弥太郎
- 種類
- コメディ
有名な落語“らくだの馬さん”の映画化、時代喜劇。「愛の海峡」の舟橋和郎の脚本から「母星子星」の石原均が監督、撮影は「純情部隊」の藤井静が担当する。主な出演者は「極楽島物語」のエノケン、益田キートン、「台風騒動記」の中村是好、「純情部隊」の杉狂児、月丘千秋、ほかに宮川玲子、日野明子、花澤徳衛、おとぼけ半ダース(東撮の名物男グループ六人)など。 屑屋の久六は貧乏だが朗らかマン。今日も“屑屋ソング”など歌いながらお江戸のカマボコ長屋の横丁を歩く中、文字豊姐さんの唄声に魅せられ、常盤津の講習を受けてしまう。その頃、長屋の一同は桜見物で大騒ぎ。リーダーは浪人荒木の又兵衛と無頼漠らくだの馬さん。八木節踊りの酔いどれと悶着起した久六は馬さんの仲裁でケリはついたが、無けなしの二分銭を召し上げられて日干し同然の生活。唯一の慰めは屑篭から出た一枚の富クジ。だが馬さんは神罰てき面、河豚の手料理で中毒を起し死ぬ。ところが兄貴分半次が馬さんの死体を利用、久六を強制し死体を背負ってカンカン能を踊らせ、大家の佐兵衛から酒と煮〆をせしめる。馬さんの家で酒宴となるや、大酒飲みの久六は俄然気が強くなり主客転倒。そこへ久六の女房おせいが、富クジで千両当ったと知らせてくる。嬉しさの余り卒倒した久六に代り、その反動みたいにムックリ起き上る馬さん。一同の驚きをよそに、ようやく我世の春が来たらしい久六は女房や文字豊姐さんに抱えられて帰って行く。