- 製作
- 1987年 イタリア,フランス
- 時間
- 102分
- 監督
- クロード・シャブロル
- 出演
- ヴィルジニー・テヴネクリストフ・マラヴォワマチルダ・メイ
- 種類
- サスペンス
地方都市の郊外の一軒家を舞台に、一人の女と二人の男をめぐる愛と嫉妬が思わぬ惨劇に発展するまでを冷酷なタッチで描く心理サスペンス。監督は「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」のクロード・シャブロルで、サスペンスもののジャンルに独自の新局面を切り開いた彼の作品のなかでも屈指の傑作との評判が高かったにもかかわらず、製作後10年弱を経て初めての日本公開となる。製作は『虎は新鮮な肉を好む』『肉屋』でもシャブロルと組んだイタリアのアントニオ・パッサリア。原作は「見知らぬ乗客」「太陽がいっぱい」など数々の映画化作品も有名な現代推理小説界の巨人パトリシア・ハイスミス(94年死去) が62年に発表した『ふくろうの叫び』(邦訳・河出文庫)。シャブロルは以前にもハイスミスの「太陽がいっぱい」の映画化を試みたが、映画化権をルネ・クレマン監督にもっていかれた経緯があり、以来念願の企画だった。脚色はシャブロルとオディール・バロスキ。撮影はシャブロルの処女作『美しきセルジュ』(テレビ放映)で撮影監督アンリ・ドゥカの下でオペレーターをつとめて以来、91年の「ボヴァリー夫人」を最後に引退するまで、彼のカメラ番として活躍したジャン・ラビエ。音楽はシャブロルの子息で80年代から父の作品の音楽を担当しているマチュー・シャブロル。美術はジャック・ルギヨン。録音はジャン=ベルナール・トマソン。衣裳はクリスチャン・ディオール・ムッシューのデザイナー、モニク・マルロッティ。編集はドミニク・ファルドゥリス。出演は「夏に抱かれて」「ボヴァリー夫人」のクリストフ・マラヴォワ、本作でセザール賞新人女優賞を受賞した「おっぱいとお月さま」のマチルダ・メイ、「愛する者の名において」のジャック・プノー、「サム・サフィ」の監督として知られるヴィルジニ・テヴネ、ジャック・リヴェット監督の幻の大作『狂気の愛』の主演で知られる「日曜日が待ち遠しい」「地に堕ちた愛」のジャン=ピエール・カルフォンほか。