- 製作
- 1976年 イギリス
- 時間
- 85分
- 監督
- デレク・ジャーマン
- 出演
- レオナルド・トレヴィリオバーニー・ジェームズニール・ケネディ
- 種類
- ヒューマンドラマ
古くはマンテーニャやポライヴォロらルネッサンス期のイタリアの画家たち、時代は下ってロシアのモダン・ダンサーのアイダ・ルビンスタイン、さらに日本の作家・三島由起夫までが魅せられたギリシャ悲劇『サン・セバスチャンの悲劇』に材を採り、そのホモセクシュアリティを追求した解釈でセンセーションを呼んだゲイ・ムービー。「狂えるメサイア」「肉体の悪魔」の美術監督ととして映画界入りし、「エドワードII」「ヴィトゲンシュタイン」などの代表作を残して94年2月に死去したデレク・ジャーマンが、ポール・ハンフレスとの共同で監督デビューを飾った一編。スローモーションを多用し、幾つものカットを積み重ねて男の裸体を描く演出など、後のジャーマン作品に顕著な手法が既に伺える。また、英語を一切使用せず、ラテン語のみが使われている。脚本はジェームズ・ウォーリーとジャーマンの共同。製作はハワード・マリンとウォーリ、撮影はピーター・ミドルトン。音楽は、73年にロックグループのロキシー・ミュージックを独立して以来、ソロ、プロデュースと常にUKロックシーンで活躍するブライアン・イーノ。また、本作で重要な位置を占める振付と踊りは、62年に自己のグループ、リンゼイ・ケンプ・カンパニーを結成以来、現代ダンスの第一人者として旺盛な活動を続けるリンゼイ・ケンプと彼のグループが担当。