- 製作
- 1954年 日本
- 時間
- ---分
- 監督
- 千葉泰樹
- 出演
- 森雅之久我美子伊藤久哉
- 種類
- サスペンス
【平凡な男が目覚めた、禁断の「悪の愉しさ」。日常に潜む人間の心の闇を抉る、谷崎潤一郎原作の文芸サスペンス。】
昭和20年代、戦後の混乱が残る東京。平凡なサラリーマンの関根は、ある出来事をきっかけに、他人の不幸を愉しむという倒錯した喜びに目覚めてしまう。彼のささやかな悪事は、次第にエスカレート。同僚を陥れ、友人を裏切り、その度に得も言われぬ快感を覚える日々。しかし、その愉しみは長くは続かない。彼の周囲で起こり始める、不可解な事件の数々。自らが蒔いた悪の種が、やがて巨大な恐怖となって彼自身に牙を剥く。人間の心の奥底に潜む悪意と、その果てにある破滅への道程。