- 製作
- 1938年 日本
- 時間
- 122分
- 監督
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- 出演
- 長谷川一夫藤原釜足汐見洋
- 種類
- ヒューマンドラマ
【芸のため、女心を弄ぶ罪深き役者。虚構の恋が真実の愛に変わる時、迎えるは残酷な結末。江戸元禄の悲恋物語。】
舞台は江戸元禄、華やかな歌舞伎の世界。当代一の人気を誇る女形、坂田藤十郎。しかし彼は、新作狂言で演じる恋に悩む男の役作りに苦悩していた。真実の恋を知らぬ自分に、真の芸はできない。その壁を乗り越えるため、藤十郎は恐ろしい計画を思いつく。それは、貞淑な人妻・お梶を言葉巧みに誘惑し、偽りの恋を仕掛けること。芸のため、人の心を弄ぶという許されざる行為。藤十郎の策略とは知らず、次第に彼に惹かれていくお梶。虚構であったはずの恋が、やがて藤十郎自身の心をも揺さぶり始める。芸の神髄を追い求めた役者の狂気が引き起こす、悲劇的な恋の結末。