- 製作
- 1968年 ポーランド
- 時間
- 98分
- 監督
- アンジェイ・ワイダ
- 出演
- ベアタ・ティシュキエヴィッチエルジビエタ・チゼウスカアンジェイ・ワピツキ
- 種類
- ヒューマンドラマ
【主演俳優、来たらず。撮影現場に残された者たちが語る、一人の天才俳優の虚像と実像。映画と現実が交錯する鎮魂歌。】
ポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダが、盟友であり不慮の事故で亡くなった俳優ズビグニエフ・ツィブルスキに捧げた一作。映画の撮影初日、主演俳優が現場に姿を現さない。彼は物語の冒頭、疾走する列車から飛び降りるはずだった。撮影は中断し、監督や共演者、彼の妻だった女優は、彼の行方を追いながら、その破天荒な生き様や才能について語り始める。彼らの回想と、撮影されるはずだった映画のシーンが交錯し、虚構と現実の境界は次第に曖昧になっていく。一人の俳優の不在が浮き彫りにする、映画作りの情熱と、失われた者への哀悼。ワイダ監督による、極めて私的で痛切な魂の記録。