- 製作
- 1984年 スイス
- 時間
- 87分
- 監督
- ダニエル・シュミット
- 出演
- サラ・スクデーリジョヴァンニ・ブリゲドゥレオニーダ・ベロン
- 種類
- ヒューマンドラマ
ミラノに実在する音楽家のための養老院“ヴェルディの家”を舞台に、そこに住む往年のオペラスターたちが全盛期を思い出して語り歌う姿を捉えたドキュメンタリー。製作はハンス・ウルリッヒ・ヨルディとマルセル・ホーン、監督・脚本は「ラ・パロマ」のダニエル・シュミット、撮影はレナート・ベルタ、音楽はジュゼッペ・ヴェルディ、ジャコモ・プッチーニ、ガエタノ・ドニゼッティ、編集はダニエラ・ロデレールが担当。出演はサラ・スクデーリ、ジョヴァンニ・プリゼドゥなど。映画は監督のシュミットが撮影のために、この、音楽家のための養老院<ヴェルディの家>に入っていくところから始まる。ひっそりと静まりかえっていた館が、にわかに活気づく。この映画の<トスカの接吻>とは、プッチーニのオペラ『トスカ』の第二幕で、トスカの恋人の命を救うためにスカルピア男爵に抱かれようとする時、傍にあったナイフでスカルピアの胸を刺す、そのひと突きのことを言う。1902年の開館から今日まで1000人を越える音楽家が訪れたといわれる。この<ヴェルディの家>は、ヴェルディがオペラ人のために建てたもので、彼は二人の妻と共にここに埋葬されている。映画には1920年代のミラノ、スカラ座の花形オペラ歌手、サラ・スクデーリをはじめ、作曲家のジョヴァンニ・プリゲドャ、テノール歌手のレオニーザ・ベロン『リゴレット』を得意としたジュゼッペ・マナキーニなどが、往年の自信満々の表情で、それぞれの得意とする題目を披露する。