- 製作
- 1928年 日本
- 時間
- 65分
- 監督
- 衣笠貞之助
- 出演
- 千早晶子阪東寿之助小川雪子
- 種類
- 時代劇
【遊郭を舞台に交錯する、盲目の兄と姉の悲しき運命。光を失った世界で、彼らが見たものとは。】
舞台は江戸時代の遊郭、吉原。姉は、芸者遊びにうつつを抜かす弟を養うため、身を粉にして働いていた。しかし、弟は想いを寄せる芸者を巡るいさかいの末、目を斬りつけられ失明してしまう。絶望に暮れる弟。姉は弟の目を治したい一心で、自らの体を売って治療費を工面するという、大きな犠牲を払う決意をする。しかし、弟の嫉妬と誤解が、姉弟の純粋な愛を悲劇的な結末へと導いていく。言葉を発しないサイレント映画でありながら、登場人物の絶望や愛情が痛いほど伝わってくる、日本映画初期の傑作。人間の愚かさと哀しき愛の物語。