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南米ボリビアでアンデス先住民の価値観に基づく作品をつくり続けてきた映画製作集団「ウカマウ」が、スペインによる植民地支配からの解放のため闘った実在の女性フアナ・アスルドゥイ(1780~1862)を描いた作品。
ボリビアが独立を宣言した1825年、チュキサカ(現スクレ)にあるフアナの質素な住まいを、後にボリビアの国名の由来となる革命家シモン・ボリバルと、ボリビアの初代大統領となるアントニオ・ホセ・デ・スクレが訪ねるところから物語は始まる。19世紀、植民地支配主義者や宗教者の偏見と闘い、人間の、そして女性や母親の権利獲得のためにゲリラ兵士となって闘いに身を投じていくフアナ・アスルドゥイの姿を、ウカマウ集団独自の視点から描き出していく。
日本では2025年4月、特集上映「ウカマウ集団60年の全軌跡 全作品一挙上映」にて劇場初上映。
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国ボリビア
- 時間103分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演メルセデス・ピティ・カンポス
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ボリビアの鉱山、搾取される先住民。軍事政権の弾圧に、彼らは沈黙を破る。これは、歴史の闇に葬られた魂の蜂起。
1967年、軍事政権下のボリビア。アンデスの錫鉱山で、先住民の鉱夫たちは危険な労働と低賃金に喘いでいた。人間としての尊厳を取り戻すため、彼らは労働組合を結成し、待遇改善を求めて立ち上がる。しかし、アメリカの支援を受ける政府は、彼らの声を力で封じ込めようと軍隊を派遣。平和的であったはずの抵抗運動は、後に「サン・フアンの虐殺」と呼ばれる悲劇へと向かっていく。これは、歴史の闇に葬られかけた、名もなき人々の抵抗の記録。搾取される者の怒りと悲しみが、観る者の胸に突き刺さる。
ネット上の声
- インディオである自らのアイデンティティを捨て帝国主義に迎合し資本主義に魂を売り渡
- 午前中はランニングをはさみ、いい感じに疲れ&午後のショッピングの後と共に劇場へi
- 先住民問題に目を開かされた力作!
- ウカマウ集団特集
ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国ボリビア
- 時間125分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演レイナルド・ユフラ
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アンデスの先住民、近代化の波に揺れる共同体。奪われた土地と文化を取り戻すための静かなる闘争。
雄大なアンデス山脈に抱かれた、ボリビアの先住民コミュニティ。彼らは古来の伝統と自然との共生を守り、静かに暮らしていた。しかし、近代企業の容赦ない進出が、その平穏を打ち砕く。土地は奪われ、生活の糧は失われ、文化は踏みにじられていく。圧倒的な権力を前に、村人たちは自らの尊厳をかけて立ち上がることを決意。ドキュメンタリーのようなリアリズムで描く、声なき民の魂の叫び。大地と共に生きる人々の、静かで力強い抵抗の記録。
ネット上の声
- 映画内映画で反復される「未開vs文明」
- ボリビアの山間での「鳥の歌」の祭りを含めた撮影に挑むクルーたちのお話
- 現代アートハウス入門シネマネコさんで
- 現代アートハウス入門
ヒューマンドラマ
- 製作年1995年
- 製作国ボリビア
- 時間100分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演ホルヘ・オルティス
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南米ボリビアで先住民族の視点に立った映画を製作し続けている映画製作集団「ウカマウ」の中心メンバーであるホルヘ・サンヒネスが、白人と先住民の融和の道を探った長編作品。
ボリビアと隣国パラグアイとの間で1932年から35年にかけて繰り広げられたチャコ戦争で、同じボリビア軍に属していた白人で裕福な家庭出身のギレェルモとアイマラ人で貧農のセバスティアン。ギレェルモが負傷したセバスティアンを救ったことから、2人の間には友情が育まれていく。しかし、上官の人種差別的な振る舞いに反抗したギレェルモは軍事裁判にかけられ、死刑判決を受けてしまう。ギレェルモは兵営から脱走し、セバスティアンも彼に同行するが、やがて2人は真逆の道をたどってゆくことになる。
日本では2025年4月、特集上映「ウカマウ集団60年の全軌跡 全作品一挙上映」にて劇場初上映。
ヒューマンドラマ
- 製作年2022年
- 製作国ボリビア
- 時間105分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演クリスティアン・メルカド
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搾取されるアンデスの先住民。彼らが武器を手に取り立ち上がった時、真の「第一の敵」が姿を現す。
1974年のボリビア、アンデスの高地。ケチュア語を話す先住民たちは、地主による非道な搾取と暴力に苦しむ日々。貧困と絶望の中、彼らはついに団結し、武装蜂起を決意。しかし、その闘いの前に立ちはだかるのは、地主だけでなく、彼らを裏で操るアメリカの存在。ホルヘ・サンヒネス監督が、実際の農民をキャストに起用し、ドキュメンタリーのようなリアリズムで描く、魂の抵抗の記録。圧政に屈しない人々の尊厳を問う、ボリビア映画の金字塔。
ネット上の声
- 牛を盗んだ地主に対し直談判に行った農民が首を刎ねられ殺されたもんで、怒った農民達
- ラテンアメリカの無垢で無知な農民が地主の抑圧に限界を迎えた頃、反政府ゲリラが村に
- 農民を処刑してからの森での銃撃戦は面白かったが、ここもカッティングで焦らしている
- 今回2作品しか観られなかったが(『鳥の歌』、傑作『地下の民』のみ過去鑑賞済み)、
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国ボリビア
- 時間98分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演---
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アンデス先住民の価値観を基にした作品を撮り続けるボリビアの映画制作集団「ウカマウ」が、1967年の軍事政権による人民虐殺事件を題材に描いた長編第3作。1967年6月24日、チェ・ゲバラ率いるゲリラ部隊との連携を企てていたボリビアの鉱山労働者たちの居住区が、アメリカ軍の支援を受けた政府軍に急襲され、多数の住民が殺害された。生き残った人々の証言や現存する記録を基に、事件にいたるまでの経緯や虐殺の模様を忠実に再現。ファシズムとそれを支えるアメリカ帝国主義からの解放を求めて立ちあがる人民たちの姿を映しだす。
ネット上の声
- 感情の伝達装置でありながら、それに紐づいて(その主観性は当然のこととしてだが)歴
- いかにも社会派ですっていう前のめりに追っていく態度が撮りたいものを前面に押し出し
- 前作からスケールも熱量も爆増していて圧巻だった
- 【ポトシで起きた殺戮について】
ヒューマンドラマ
- 製作年1971年
- 製作国ボリビア
- 時間93分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演ドミティラ・デ・チュンガラ
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南米ボリビアでアンデス先住民の現実を描き続ける映画制作集団「ウカマウ」が1969年に手がけた長編第2作。アメリカの政府援助組織「平和部隊」が先住民女性に対して強制的に行なっていた不妊化手術の実態を暴き、平和部隊が撤退する一因をつくった。アンデスのとある寒村。1年ほど前から村に子どもが誕生していないことに不審を抱いた村長イグナシオは、女性たちに対して聞きこみ調査を開始する。女性たちの不妊は、医療チームを名乗って村にやってきたアメリカ人たちの仕業だと確信したイグナシオは、村人たちを動員して彼らを告発・非難するが……。
ヒューマンドラマ
- 製作年1969年
- 製作国ボリビア
- 時間70分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演マルセリーノ・ヤナウアヤ
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アンデス先住民の現実を描いた作品をつくり続けるボリビアの映画制作集団「ウカマウ」が、1966年に手がけた長編デビュー作。ティティカカ湖にある太陽の島を舞台に、妻をメスティーソ(白人と先住民の混血)の仲買人に暴行・殺害されたインディオ農民の青年が、長い時をかけて復讐を果たすまでを描く。ボリビア史上初の長編映画であり、キャストには先住民族の素人俳優を起用、台詞には先住民の母語であるアイマラ語が使用されている。カンヌ映画祭青年監督賞を受賞するなど批評的にも興行的にも成功をおさめ、本作のタイトルが集団名として採用された。
ヒューマンドラマ
- 製作年1966年
- 製作国ボリビア
- 時間75分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演---
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南米ボリビアで1960年代半ばから映画を制作・配給し、アンデス先住民が経験してきた現実の出来事を背景とした物語を作り続けている映画制作集団「ウカマウ」が、2012年に発表した長編作品。スペインの支配からの解放を目指す18世紀末の先住民族の戦いから始まり、ボリビア史上初となる先住民出身の大統領エボ・モラレスの政権が誕生する2005年までの歴史を描き、公認の歴史書では記述されることが少ない植民地期の反乱や、その反乱を担った人物、現代ボリビアのグローバリゼーションの趨勢に対する抵抗の存在を明らかにする。
ドキュメンタリー
- 製作年2012年
- 製作国ボリビア
- 時間83分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演---
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南米ボリビアで1960年代よりアンデス先住民の現実を描き続けてきた映画制作集団「ウカマウ」が、初めて都会の青年たちを題材に撮りあげた青春群像劇。経済危機が続くボリビアの首都ラパス。中産階級の青年フェルナンドは、相次ぐ政府高官の汚職に怒りを燃えあがらせていた。しかしボリビアでは左翼の弱体化が進んでおり、フェルナンドは拠るべき運動体を見いだすことができない。そこで彼は、現代風で享楽的に生きる友人たちを誘い、汚職議員の家から大金を奪って貧しい先住民の村に届けようとするが……。
ヒューマンドラマ
- 製作年2003年
- 製作国ボリビア
- 時間97分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演ビクトル・サリナス
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アンデス先住民の価値観に基づく作品を手がけ続けてきた映画制作集団「ウカマウ」が、長きにわたる亡命生活を終えて故国ボリビアで制作した初の長編ドキュメンタリー。1971年に軍事クーデターで政権を握ったバンセル政権が7年間におよぶ独裁体制の末に軍事政権によって倒され、民衆運動が堰を切ったように高揚をみせる。それまで重層的な差別構造の中で互いに無関心だった工場労働者・鉱山労働者・インディオ農民は、労農同盟を形成して共に闘うようになっていく。左派台頭を恐れる軍事政権と民衆の闘いの過程を、内部から描きだしていく。
ネット上の声
- ドキュメンタリーを撮ったらどんな感じなのかずっと気になっていたが、あんま変わんな
- 80年代においても未だ、これほど凄惨な闘いを強いられていたのだ、ボリビアの民衆は
- 今日もボリビア映画 8本目
- 先住民のパワーに圧倒される!
ドキュメンタリー
- 製作年1983年
- 製作国ボリビア
- 時間92分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演---
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南米ボリビアで1960年代からアンデス先住民の現実を描き続けてきた映画制作集団「ウカマウ」が、亡命中の1977年にエクアドルで制作した作品。アンデス山脈の谷間にある先住民村に、アメリカの宣教師たちがやってくる。彼らは医療施設のない村に無料診療所を建てるなどして一部の村人たちの心をつかみ、村内に精神的な亀裂を生じさせる。その一方でアメリカ人たちは村の地質調査を行ない、鉱物の試掘作業を進めていく。やがて、鉱物資源開発を目論むアメリカの多国籍企業が村に現われる。多国籍企業は贈賄によって政府を味方につけ、土地を守ろうとする村人たちを排除していくが……。
ネット上の声
- どんな山奥までもやってくる福音派と偽る白人帝国主義者
- 「まだ誰も、賛成でも反対でもない
- 【福音派という名の悪魔】
- グルーポ・ウカマウの映画
ヒューマンドラマ
- 製作年1977年
- 製作国ボリビア
- 時間102分
- 監督ホルヘ・サンヒネス
- 主演---