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凍てつくハンガリーの田舎町に現れた巨大なクジラと謎のサーカス団が、人々の狂気を呼び覚ます不条理劇。
雪に閉ざされたハンガリーの小さな町。心優しい郵便配達員の青年ヤーノシュは、宇宙の調和について語ることを日課とする日々。ある日、町に巨大なクジラの死骸を乗せたサーカス団が到着。その不気味な存在は、町に不穏な噂と緊張をもたらす。ヤーノシュは町の異様な雰囲気に戸惑いながらも日常を保とうとするが、サーカス団が連れてきた謎の「プリンス」の扇動により、住民たちの不満と暴力性が爆発。純粋な魂を持つヤーノシュが見つめる、秩序が崩壊し暴力が支配する世界の果て。
ネット上の声
- 四半世紀を経て、預言者の如く還ってきたクジラ
- 死せる大いなる者への挽歌。黙祷せよ。
- 「クジラ」とはいったい何なのか?
- タル・ベーラの傑作、ここに在り
ヒューマンドラマ
- 製作年2000年
- 製作国ハンガリー,ドイツ,フランス
- 時間145分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ラース・ルドルフ
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巨匠タル・ベーラ、最後の作品。動かなくなった一頭の馬と、世界の終焉を生きる父娘の荒涼とした6日間。
19世紀末、荒野に立つ一軒家。年老いた農夫と娘、そして一頭の馬が、単調な毎日を繰り返していた。しかしある日、彼らの唯一の労働力である馬が、動くことを拒否。それは、世界の終わりを告げる静かな予兆。吹き荒れる風、枯れゆく井戸、消えゆく光。来る日も来る日も茹でたジャガイモを食べるだけの、絶望的な日常。抗うことをやめた父娘が静かに迎える、世界の終焉。
ネット上の声
- ニーチェは出てきません。お気をつけて。
- タル・ベーラ監督が描くこの世の終焉
- つまらないのに、胸にぐさっとくる。
- 知ったかぶりの評論家推奨作品かと
ヒューマンドラマ
- 製作年2011年
- 製作国ハンガリー,フランス,スイス,ドイツ
- 時間154分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ボーク・エリカ
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降り続く雨が全てを閉ざすハンガリーの村。死んだはずの男の帰還が、絶望に沈む人々の運命を狂わせる、7時間超の映像叙事詩。
共産主義体制が崩壊した後の、ハンガリーの寂れた農村。泥と雨に覆われ、人々は希望を失い、互いを疑い、裏切りながら生き長らえていた。そんな村に、死んだはずのカリスマ的な男イリミアーシュが帰還。彼は村人たちに理想郷への移住を説き、救世主のように振る舞う。人々は彼の甘言を信じ、なけなしの全財産を差し出して彼に従うことを決意。しかし、その先に待つのは本当に救済なのか、それとも更なる絶望の深淵か。圧倒的な長回しとモノクロ映像で描かれる、人間の愚かさと魂の彷徨。
ネット上の声
- 【”陰鬱な空の下、ハンガリーの寒村に雨は降り続く。”人を欺き、自由を求め、幻想を抱き、未来を信じ、けれど総てに幻滅し、諦観する根源的な人間の姿を描いた作品。】
- 少女終末旅行♥
- とーっても長い映像の綺麗な普通の作品
- 雨ニズブ濡レ、傘アラズ
ヒューマンドラマ
- 製作年1994年
- 製作国ハンガリー,ドイツ,スイス
- 時間438分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ヴィーグ・ミハーイ
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ハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督が描く、絶望の雨が降りしきる炭鉱町を舞台にした、魂の救済を求める男の破滅的なモノクローム叙事詩。
絶え間なく雨が降り注ぐ、ハンガリーの寂れた炭鉱町。人生に絶望し、無気力な日々を送る中年男カールは、かつての恋人である酒場の歌手に今もなお執着していた。彼女の心を再び手に入れるため、カールは彼女の夫に儲け話を持ちかけ、町から追い出そうと画策する。しかし、その卑劣な計画は予期せぬ方向へと転がり始め、彼の孤独と絶望をさらに深い闇へと突き落としていく。タル・ベーラ監督の代名詞である圧倒的な長回しと、光と影が織りなす退廃的なモノクロ映像。人間の根源的な孤独と、救いのない世界で蠢く魂の彷徨いを描ききった、観る者の心を揺さぶる映像詩。
ネット上の声
- メチャクチャ観やすくなってる
- タル・ベーラ 伝説前夜にて
- タル・ベーラ作品、二口目
- "titanik bar"
ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国ハンガリー
- 時間121分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ツェーケリ・B・ミクロシュ
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「ヴェルクマイスター・ハーモニー」「倫敦から来た男」「サタンタンゴ」などの作品を送り出してきたハンガリーの鬼才タル・ベーラが、1977年に発表した長編デビュー作。不法占拠者に対する警察官の暴力を撮影して逮捕されたタル・ベーラ自身の経験を基に、住宅難のブダペストで夫の両親と同居する若い夫婦の姿をドキュメンタリータッチの映像で描き出す。首都ブダペストは住宅難により空き部屋がないため、イレンは仕方なく夫の家族と暮らしている。イレンのことが気に入らない義父は、彼女につらく当たる。帰宅した夫に不満を訴えるイレンだったが、夫はどっちつかずの態度を取り続ける。
ネット上の声
- 初タル・ベーラ
- 夫の両親のアパートに居候している女性が義父のモラハラに耐えながら娘を育てるがつい
- 相関図がはっきり把握出来てない段階で既に「揉め」が発生していて「これは実の親子の
- 住宅難のために夫の両親と仕方なく同居する若い夫婦の境遇をドキュメンタリー風に描い
ヒューマンドラマ
- 製作年1977年
- 製作国ハンガリー
- 時間105分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ラーツ・イレン
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「ヴェルクマイスター・ハーモニー」で世界を驚嘆させたハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督が、「メグレ警視」シリーズで知られる推理作家ジョルジュ・シムノンの同名小説を映画化したフィルムノワール。静かな港町で単調な生活を送ってきた鉄道員の男が偶然にも殺人事件を目撃し、大金を手にしてしまったことから運命を狂わせていく姿をモノクロ映像で描き出す。出演はミロスラブ・クロボット、「フィクサー」のオスカー女優ティルダ・スウィントン。
ネット上の声
- こーいう監督なのだ、という予備知識も何もなく見てしまいました
- 見るものにとてつもない緊張感を強います
- カメラワークと映像美が陶酔感覚を誘う
- この白黒の映像美はただごとじゃない!
ヒューマンドラマ
- 製作年2007年
- 製作国ハンガリー,ドイツ,フランス
- 時間138分
- 監督タル・ベーラ
- 主演ミロスラヴ・クロボット
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ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した「ニーチェの馬」や「サタンタンゴ」「倫敦から来た男」などで知られるハンガリーの名匠タル・ベーラが、ブダペストの映画芸術アカデミー在籍中の1981年に制作した長編第2作。同監督作の中では珍しいカラー作品で、社会に適合できないミュージシャンの姿を描き出す。精神科病院で働くアンドラーシュは、バイオリンの見事な演奏を患者に聞かせる。彼は自分の子を産んだばかりのアンナのもとを訪れ、彼女に別れを告げる。やがて彼は依存症患者と飲酒したことが原因で仕事を解雇され、ケーブル工場で働き始める。ある日、アンドラーシュは酒場で出会った女性カタと恋に落ち、結婚するが……。
ネット上の声
- 観てからレビューをすっかり忘れていたけど 暫く経っているのに細かく記憶している作
- 共産主義時代のハンガリーを垣間見る
- 色の付いたタル・ベーラ
- 変わることを期待する女
ヒューマンドラマ
- 製作年1981年
- 製作国ハンガリー
- 時間128分
- 監督タル・ベーラ
- 主演サボー・アンドラーシュ