-
「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞するなど国際的に高く評価される濱口竜介監督が、カンヌ、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭のひとつであるベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)受賞を果たした長編作品。「ドライブ・マイ・カー」でもタッグを組んだ音楽家・シンガーソングライターの石橋英子と濱口監督による共同企画として誕生した。
自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からも近いため近年移住者が増加傾向にあり、ごく緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧は、娘の花とともに自然のサイクルに合わせた慎ましい生活を送っているが、ある時、家の近くでグランピング場の設営計画が持ち上がる。それは、コロナ禍のあおりで経営難に陥った芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだった。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかったことから町内に動揺が広がり、巧たちの静かな生活にも思わぬ余波が及ぶことになる。
石橋がライブパフォーマンスのための映像を濱口監督に依頼したことから、プロジェクトがスタート。その音楽ライブ用の映像を制作する過程で、1本の長編映画としての本作も誕生した。2023年・第80回ベネチア国際映画祭では銀獅子賞(審査員大賞)を受賞したほか、映画祭本体とは別機関から授与される国際批評家連盟賞、映画企業特別賞、人・職場・環境賞の3つの独立賞も受賞した。
ネット上の声
- オープニングの映像と音楽からもう引き込まれた。淡々と進むけど、ずっと緊張感があって目が離せない。色々考えさせられる映画。
- まさに『悪は存在しない』ってタイトル通り。誰が悪いとかじゃないのに、何かが起こってしまうリアルさがすごい。
- 見終わった直後は正直「え?」ってなったけど、後からじわじわくる。かなり人を選ぶと思うけど、ラストの衝撃は忘れられない。
- 今年ベスト級に好き!
ヒューマンドラマ
- 製作年2023年
- 製作国日本
- 時間106分
- 監督濱口竜介
- 主演大美賀均
-
固い絆で結ばれていると信じていた30代後半の女性4人組が、一人の友人の秘密をきっかけに、それぞれの人生と向き合い始める、5時間超の群像劇。
舞台は神戸。看護師のあかり、主婦の桜子、学芸員の芙美、研究者の純。何でも話せる関係だと信じていた30代後半の親友4人。しかしある日、純が離婚調停中であることを突然告白し、失踪。彼女の秘密を知らなかった3人に動揺が走る。この事件をきっかけに、それぞれが抱える夫や仕事、家庭への不満や不安が噴出。これまで保たれてきた日常のバランスが、静かに崩れ始める。自分自身と、そして友人との関係を問い直す、長く、しかし濃密な時間の始まり。
ネット上の声
- 5時間を超える長さを全く感じさせない。日常の会話劇なのに、人間の本質みたいなものにグサグサ刺さってきて、観終わった後しば
- 最高の群像劇!独特のセリフ回しがクセになる。
- 長いけど、観てよかった。ぎこちないコミュニケーションの描写がリアルすぎて、自分のことかと思った笑。
- さすがに長すぎて途中で集中力が切れちゃった。内容は薄いかな…。
ヒューマンドラマ
- 製作年2015年
- 製作国日本
- 時間317分
- 監督濱口竜介
- 主演田中幸恵
-
映画や演劇、俳優養成の専門学校「ENBUゼミナール」の演技コース修了作品としてスタートした企画から生まれた、およそ4時間におよぶ長編作品。「親密さ」という演劇を作り上げていく過程を描いた劇映画の前半部分と、実際の舞台の上演を記録した後半部分の2部構成で、それぞれの中に虚構と現実が交錯する。新作舞台の上演を間近に控えた演出家の令子と良平は、コンビで演出を手がけているが、そのやり方に次第に限界が見え始めて……。
ネット上の声
- 「ドライブ・マイ・カー」の原点とも言われる作品。4時間超えは正直長いけど、その長さを通して描かれる虚と実の境界線がすごい。ラストシーンは圧巻でした。
- とにかく長くて途中で寝ちゃった…。セリフも聞き取りにくいし、私には合わなかったかな。
- 演劇好きにはたまらないかも。役者たちが舞台に立った時の輝きが印象的。ドキュメンタリーみたいな生々しさもあって不思議な映画。
- ラストに全部持ってかれた!
ヒューマンドラマ
- 製作年2012年
- 製作国日本
- 時間255分
- 監督濱口竜介
- 主演平野鈴
-
もしも、が現実になる瞬間。偶然が織りなす三つの物語が、あなたの心の扉を静かに開く。
「魔法(よりもっと不確か)」「扉は開けたままで」「もう一度」という三つの短編から成る物語集。親友が語る新しい恋人の話、それが自分の元カレだと気づいてしまったモデル。厳格な教授に色仕掛けを試みる女子大生の誤算。そして、高校時代の同級生と勘違いしたことから始まる、二人の女性の再会。些細な偶然がきっかけとなり、登場人物たちの心は大きく揺さぶられる。会話劇の中で露わになる、人間の多面性や心の奥底に秘めた想い。想像力が現実を動かす、奇跡のような瞬間の記録。
ネット上の声
- 濱口監督の作品で一番好きかも!
- 会話だけでこんなに引き込まれるとは…。3つの短編、どれも面白かった。
- 「偶然」と「想像」が絶妙に絡み合う3つの物語。現実と非現実の境目が曖昧になる感覚がたまらない。
- ドライブ・マイ・カーとはまた違う魅力。セリフの応酬がコントみたいで笑ったw
ヒューマンドラマ
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間121分
- 監督濱口竜介
- 主演古川琴音
-
結婚の約束は、愛の終わりか始まりか。一つの告白をきっかけに、男女5人の本音と欲望が剥き出しになる、痛々しくもリアルな恋愛群像劇。
舞台は現代の横浜。教師の智也と果歩は、結婚を間近に控えたカップル。友人たちに祝福される幸せな夜、智也が放った「他に好きな人がいるかもしれない」という衝撃の告白。その一言が引き金となり、これまで保たれていた人間関係のバランスは崩壊。隠されていた嫉妬、秘密、そして抑えきれない情熱が溢れ出す。登場人物たちは、それぞれの愛の形を問い直し、言葉と身体の不一致にもがき苦しむ。対話によって真実の関係を築こうとする彼らの試み。予測不能な感情の衝突が導く、愛の行方。
ネット上の声
- 参った。ただただ凄い会話劇。
- 言葉のやり取りがリアルで、見ていて心がザワザワした。
- 登場人物たちの本音がぶつかり合う様に引き込まれた。現実とは違うのに、なぜかすごくリアルに感じる不思議な作品だった。
- 登場人物の誰にも共感できなくて、見ていてしんどい時間が長かった。好きな人は好きそうだけど、自分には合わなかったかも。
- 製作年2008年
- 製作国日本
- 時間115分
- 監督濱口竜介
- 主演河井青葉
-
上映時間317分の長編「ハッピーアワー」で、主演に起用した演技経験のない4人の女性たちにロカルノ国際映画祭最優秀女優賞をもたらすなど、挑戦的な作品を手がけ続けている濱口竜介監督による短編作品。17歳で死んだ三月は、それ以来、同級生の雄三にとり憑き、現世に留まっていた。そんなある日、亡くなった姉に捧げるドキュメンタリーを作っているという三月の妹・五月が、雄三のもとを訪れる。生前の姉の関係者に話を聞いて回っているという五月に、雄三は三月のことを話し始めるのだが……。「ハッピーアワー」劇場公開1周年を記念した濱口竜介監督の特集上映「ハッピー・ハマグチ・アワー」(2016年12月10日から東京・ポレポレ東中野ほか)で公開。
ネット上の声
- 完全にハマリュウのファンの子と化した
- 遠くてもいいもんだ
- なるほどピンマイクの使い方とか視線の演出とか凄かったけれど、技巧が全面に出過ぎて
- 死んだ魂を憑依させるというイタコ的な設定から「演じる」という行為の異質さと普遍性
ヒューマンドラマ
- 製作年2015年
- 製作国日本
- 時間38分
- 監督濱口竜介
- 主演岡部尚
-
妻を亡くした舞台演出家と、寡黙な専属ドライバー。愛車で過ごす静かな時間の中で見つける、魂の再生の物語。
舞台俳優であり演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていたが、彼女は突然の死でこの世を去る。二年後、演劇祭の演出のため広島へ向かった家福は、寡黙な専属ドライバー、みさきと出会う。愛車サーブ900での移動を重ねるうち、それまで誰にも明かすことのなかった亡き妻の秘密や自身の心の傷と向き合い始める家福。そして、みさきもまた、心の奥に消せない過去を抱えていた。閉ざされた車内という空間で交錯する二つの魂。喪失と希望、そして再生を描く、静かで深い人間ドラマ。
ネット上の声
- 多言語の読み合わせで物語が少しずつ動いていくワークショップ
- 演劇要素や多言語に没入できないもどかしさ
- 2020年代を代表する、“事件”ともいえる1作
- それぞれの旅、それぞれの物語
ヒューマンドラマ
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間179分
- 監督濱口竜介
- 主演西島秀俊
-
美しくも謎めいたモデルとの出会い。一人の写真家が迷い込む、現実と幻想が交錯する官能と狂気の世界。
成功しながらも満たされない日々を送る写真家のリュウ。ある日、彼は水槽の中で魚のように泳ぐ謎の美女アカリと出会う。その神秘的な魅力の虜になったリュウは、彼女を被写体に作品を撮り始めるが、それは危険な深みへの入口だった。彼女の過去は謎に包まれ、現実と幻想の境界は次第に曖昧に。彼の創作意欲は狂気的な執着へと変貌し、破滅的な結末へと突き進んでいく。愛と芸術が交錯する、禁断のサイコ・スリラー。
ネット上の声
- フェム、否、オム・ファタール
- カメラは現実に介入している
- 翻訳による会話の途切れ 相手が何を話しているのか予想する猶予と時間が発生すること
- 前情報で濱口竜介っぽくはないと知っていたもののやっぱり期待してしまってガッカリし
- 製作年2010年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督濱口竜介
- 主演---
-
- 製作年2026年
- 製作国フランス,日本,ドイツ,ベルギー
- 時間---分
- 監督濱口竜介
- 主演ヴィルジニー・エフィラ
-
待望の結婚式当日を迎えた花嫁、 永子は幸福の絶頂…のはずだが、永子には婚約者・誠一に言い出せないある「秘密」が あった。
ネット上の声
- ぶつ切り感は否めないもののこの映画が露呈しようとしている機微はおそらくこの映画に
- 結局、花嫁が妊娠してる秘密を抱えたまま愛を誓う(嘘をつく=演技をする)ことで、結
- 今まで観たはまりゅー作品では下のほうだが、それでもまぁまぁ面白い
- 結婚式を挙げる直前に妻の浮気がバレて最悪な空気になってしまうお話
ヒューマンドラマ
- 製作年2009年
- 製作国日本
- 時間59分
- 監督濱口竜介
- 主演河井青葉
-
「THE DEPTH」「親密さ」といった作品で注目を集め続ける映画作家・濱口竜介監督が、構想途中の長編映画「FLOODS」の前日譚として撮りあげた中編ドラマ。父を亡くした少年・千尋は、腹違いの兄である斗吾とその恋人・美里のもとで暮らすことに。斗吾と美里は千尋を温かく迎え入れるが、孤独感に苛まれる千尋は同じ年の直也とのダンスの練習にのめり込んでいく。そんな彼らの周囲で、不穏な出来事が起こりはじめ……。キャストには「ヒミズ」の染谷将太、「さまよう獣」の渋川清彦、「カナリア」の石田法嗣ら実力派俳優がそろう。
ネット上の声
- 怪しいダンスの雰囲気
- あなたが「触れるのが怖いもの」は何?
- Flood(洪水)
- 濱口竜介監督が2014年公開した60分程の中編
ヒューマンドラマ
- 製作年2013年
- 製作国日本
- 時間54分
- 監督濱口竜介
- 主演染谷将太
-
「PASSION」「THE DEPTHS」で注目を集める新鋭・濱口竜介と「ホームスイートホーム」の酒井耕が共同監督でで手がけた東北記録映画3部作の第1部で、東日本大震災で津波被害を受けた人々の「対話」を集めたドキュメンタリー。岩手県宮古市田老地区から福島県相馬郡新地町まで南下しながら、家族や仲間など親しい者同士が震災とその後について語り合う姿を映し出す。被災地の悲惨な映像ではなく人々の日常的な対話を捉えることで、そこから生まれる被災者たちの感情をすくい取っていく。
ネット上の声
- ハマグチェ寝不足なのかなんなのか目の下のクマが凄すぎて新種の地雷メイクみたいにな
- 再見になりますが、あらためてとにかく語り部に寄り添って丁寧につくられている印象で
- 故郷が震災により失われたりあるいは、鮮明に記憶に残る経験によって、あったとしても
- 目の前の事だけを受け止めて生きる人たちが強く生きるという現実の残酷さを津波が明ら
ドキュメンタリー
- 製作年2011年
- 製作国日本
- 時間142分
- 監督濱口竜介
- 主演---
-
4人の女性の日常と友情を5時間を越える長尺で丁寧に描き、ロカルノ、ナントなど、数々の国際映画祭で主要賞を受賞した「ハッピーアワー」で注目された濱口竜介監督の商業映画デビュー作。第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品された。芥川賞作家・柴崎友香の同名恋愛小説を東出昌大、唐田えりかの主演により映画化。大阪に暮らす21歳の朝子は、麦(ばく)と出会い、運命的な恋に落ちるが、ある日、麦は朝子の前から忽然と姿を消す。2年後、大阪から東京に引っ越した朝子は麦とそっくりな顔の亮平と出会う。麦のことを忘れることができない朝子は亮平を避けようとするが、そんな朝子に亮平は好意を抱く。そして、朝子も戸惑いながらも亮平に惹かれていく。東出が麦と亮平の2役、唐田が朝子を演じる。
ネット上の声
- ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
- 猫同士の恋愛を擬人化したようにも見える
- 映画が終えた時、いい映画だと思えました
- 朝子の「変化」と「重心」の取り合い
ヒューマンドラマ
- 製作年2018年
- 製作国日本
- 時間119分
- 監督濱口竜介
- 主演東出昌大