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逃げ込んだ家は、悪夢の入り口だった。ストップモーションで描かれる、唯一無二のサイコロジカル・ホラー。
チリ南部のドイツ人集落から脱走した娘マリア。森の奥深くで見つけた一軒家へと逃げ込むが、そこは安息の地ではなかった。家は生き物のように絶えず変容し、壁や家具が彼女の不安を映し出すかのように歪んでいく。匿ってくれた二匹の子ブタも、次第に不気味な姿へと変化。外からは彼女を連れ戻そうとするオオカミの声が響き渡り、マリアの精神は極限まで追い詰められる。現実と幻覚の境界が溶け合う、悪夢のような空間。観る者の五感を侵食する、革新的な映像表現で綴られる驚異のダーク・ファンタジー。
ネット上の声
- 意味がわからなくても映像作りへの情熱がすごいから、芸術を好む人であれば雰囲気で楽
- 『Die Blümelein sie schlafen』と言うドイツの子守唄へと締めくくる。
- 「コロニア・ディグニダ」について知ると理解が深まる
- 本当にどうかしている映像しか出てこない!
アニメ
- 製作年2018年
- 製作国チリ
- 時間74分
- 監督クリストバル・レオン
- 主演アマリア・カッサイ
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「オオカミの家」で世界的に注目を集めたチリの監督コンビ、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの長編第2作。主演俳優アントーニア・ギーセンやパペット姿のレオン&コシーニャ監督が実名で登場し、チリ現代史の暗部やナチスドイツをモチーフに、実写やコマ撮りなどさまざまな手法を駆使して描きだす。
女優で臨床心理学者のアントーニア(アント)・ギーセンは、幻聴に悩まされているというゲーム好きの患者を診察する。アントからその話を聞かされた友人の映画監督レオン&コシーニャは、幻聴の内容が実在したチリの外交官・詩人でヒトラーの信奉者でもあったミゲル・セラーノの言葉だと気づき、これをもとにアントの主演映画を撮ろうと提案。アントはセラーノの人生を振り返る映画の撮影を始めるが、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探すよう命じられる。
レオン&コシーニャ監督による2023年製作の短編「名前のノート」が同時上映。
ネット上の声
- 観客を選ぶ作品ではあるが、イマジネーションの渦に圧倒された
- 実験的アート映画の手法で、チリの過去と今を見つめ直す試み
- アイディアは面白いと思うが観るには精神力が必要
- 覚悟はしてたけど、びっくりした😂
ヒューマンドラマ
- 製作年2024年
- 製作国チリ
- 時間71分
- 監督クリストバル・レオン
- 主演アントーニア・ギーセン
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掘り起こされる二つの骸骨。少女が執り行う奇妙な儀式が、国の血塗られた歴史を暴き出すダーク・ストップモーション。
2021年、チリ。新憲法草案の起草過程で、一人の少女が奇妙な儀式を執り行う。それは、独裁者とその側近の骸骨を掘り起こし、死者の肉体を蘇らせるというものだった。粘土と骨で再現される、血と暴力にまみれた国家の記憶。少女の儀式は、葬られたはずの暗い過去を白日の下に晒し、国の成り立ちそのものを問い直す。世界が絶賛した、不気味で美しく、そして痛烈な政治的寓話。チリの歴史をモチーフに、記憶の継承と抵抗を描き出す、唯一無二のストップモーション・アニメーション。
ネット上の声
- 『オオカミの家』の同時上映。ぼーっと見ていても楽しいが、含意が分か...
- 予備知識なしで見たら何が何やらだよって話
- 圧倒的な独自性に向き合う準備運動
- 『オオカミの家』と併映
アニメ
- 製作年2021年
- 製作国チリ
- 時間14分
- 監督クリストバル・レオン
- 主演---
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2018年のストップモーションアニメ映画「オオカミの家」で長編デビュー作にして世界的注目を集めたチリの監督コンビ、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャによる短編アニメーション。
チリのピノチェト軍事政権下で行方不明となった未成年者たちを重厚なアニメーションで追悼した作品で、レオン&コシーニャ監督の他作品と同様に、映像や音響(合唱)を若者たちとのワークショップによって制作した。2024年・第48回オタワ国際アニメーション映画祭出品作品。
レオン&コシーニャ監督の長編第2作「ハイパーボリア人」と同時上映で劇場公開。
ネット上の声
- 【”社会を良くする事を夢見た少年達の名前は、ノートには無い・・。”ピノチェト独裁政権下、行方不明になった若者達を追悼する陰鬱、重厚なアニメーション作品。】
- 濃縮された時間・記憶
- 不在の点呼
- 知ってりゃね、それなりの重みがね
アニメ
- 製作年2023年
- 製作国チリ
- 時間8分
- 監督クリストバル・レオン
- 主演---