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取り壊されるリスボンのスラム街。妻に去られた老人が、かつての「子供たち」を訪ね歩く、記憶と喪失を巡る魂の彷徨。
再開発によって解体を待つのみとなったポルトガル・リスボンのスラム街、フォンタイーニャス地区。カーボベルデからの移民である老人ヴェントゥーラは、長年連れ添った妻に置き手紙一つで去られ、住処も失う。全てを失った彼は、かつて我が子のように可愛がった若者たちが移り住んだ、白く無機質な新築アパートを一人、また一人と訪ね歩く。彼の彷徨は、失われたコミュニティの記憶と、自身の過去を辿る旅。暗い部屋で交わされる断片的な会話は、過去からの手紙か、未来への鎮魂歌か。静寂と闇の中に、移民たちの声なき声が響き渡る。
ネット上の声
- 「家」と家族≒血の物語かな
- フォンタイーニャスの破壊された移民街から漂白された“白“が支配する市営アパートへ
- リスボン郊外のスラム地区フォンタイーニャスに住むカーボ・ヴェルデ移民たちの暮らし
- 狭いフォンタイーニャス地区の中を延々回り続けるルーティン的な生活と、何度も繰り返
ヒューマンドラマ
- 製作年2006年
- 製作国ポルトガル,フランス,スイス
- 時間155分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ヴェントゥーラ
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闇を彷徨う老人の記憶。革命の過去と現在が交錯する、ポルトガルの静かなる幻影。
舞台は現代ポルトガル・リスボンのスラム街。カーボベルデからの移民である老人ヴェントゥーラは、現実と過去の記憶の狭間を彷徨っている。彼の脳裏に繰り返し蘇るのは、1974年のカーネーション革命の断片と、若き日の苦難の記憶。病院の無機質な廊下、光の射さない廃墟をさまよう彼の旅は、まるで魂の巡礼のよう。歴史の闇に葬られた人々の声なき声に耳を澄まし、失われた過去と対峙する。光と影が彫刻のように刻まれた映像美で描く、一人の男の記憶を巡る瞑想的な旅。
ネット上の声
- これが前衛的現代映画なのか?!
- ペドロ・コスタ作品、実は観ていた😳というか、何故か板を持ってた😅家のDVD📀やB
- 捉え方が解らない
- 捉え方が解らない
ヒューマンドラマ
- 製作年2014年
- 製作国ポルトガル
- 時間104分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ヴェントゥーラ
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夫の死から3日後、リスボンに降り立った女。闇に沈むスラムで、彼女は過去と対峙する。
アフリカのカーボベルデで、40年間夫の帰りを待ち続けた女、ヴィタリナ。ようやく届いた航空券を手にポルトガルのリスボンへ向かうも、彼女の到着は夫の葬儀の3日後だった。夫が遺した薄汚れた家で、彼女は彼の生前の秘密と裏切りを一つずつ知っていく。移民たちが暮らすスラム街の闇の中、男たちの断片的な証言が、彼女の知らない夫の姿を浮かび上がらせる。深い絶望と静かな怒りを胸に、ヴィタリナは自らの人生に決着をつけるため、過去と対峙することを決意する。光の届かない場所で、彼女が見つける魂の救済とは。
ネット上の声
- ポルトガルの植民地だったアフリカの島国カーボヴェルデからはリスボンへの移民が多く
- カーボベルデって大西洋の島国なんですね
- 暗がりの部屋で語るヴィタリナの辛い人生
- 屋根の上で小鳥のキス。
ヒューマンドラマ
- 製作年2019年
- 製作国ポルトガル
- 時間130分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ヴィタリナ・ヴァレラ
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多くの歴史的建造物が残るポルトガルの古都ギマランイスを題材に、ヨーロッパ映画界を代表する4人の名匠が競作したオムニバス作品。バーで働く男の1日を描いたアキ・カウリスマキ監督作「バーテンダー」、1974年の革命をモチーフにしたペドロ・コスタ監督作「スウィート・エクソシスト」、閉鎖された紡績工場が題材のビクトル・エリセ監督作「割れたガラス」、ギマランイス城を舞台に描いたマノエル・デ・オリべイラ監督作「征服者、征服さる」の4話で構成。2012年・第13回東京フィルメックスの特別招待作品として上映(映画祭上映時タイトル「ギマランイス歴史地区」)。13年、劇場公開。
ネット上の声
- ポルトガルってそういえば名前は知ってるけど国のこと全然知らないなと
- ポルトガル発祥の地「ギマランイス歴史地区」を舞台に4人の巨匠が競演
- カウリスマキの短編の続きが観たいよう~
- カウリスマキは変わらない
ドキュメンタリー
- 製作年2012年
- 製作国ポルトガル
- 時間96分
- 監督アキ・カウリスマキ
- 主演イルッカ・コイヴラ