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父の死が迫るサナトリウム、そこは時間が崩壊した迷宮。過去と記憶が交錯する幻想への旅路。
主人公ヨーゼフが訪れた、父が入所するサナトリウム。そこは時間が逆行し、過去の出来事が蘇る不可思議な場所。医師に促され、父の死を遅らせるための奇妙な治療が始まる。ヨーゼフは朽ちかけた建物の中を彷徨い、自身の幼少期の記憶、今は亡きユダヤ人たちの幻影、歴史の断片と遭遇。夢と現実の境界は曖昧になり、彼は時間と空間を超えた迷宮へと深く迷い込んでいく。これは死にゆく父との再会か、それとも自らの過去を巡る旅か。幻想的な映像美が織りなす、シュールな世界の探求。
ネット上の声
- ヴォイチェス・イエジー・ハス監督作品…初鑑賞です…表現し辛い作品ですが…素晴らし
- 車掌さんの正体は!
- 幻惑と陶酔、死
- 初めて見る感覚に襲われる映画というのは非常に限られるが、その中でも間違いなく最上
ヒューマンドラマ
- 製作年1973年
- 製作国ポーランド
- 時間124分
- 監督ヴォイチェフ・イエジー・ハス
- 主演ヤン・ノヴィツキ
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ナチス占領下のポーランド。妻子を殺された男が迷い込む、現実と悪夢が交錯する狂気の世界。愛と罪の黙示録。
第二次世界大戦、ナチス占領下のポーランド。ミハウは、目の前で妻子を惨殺されるという地獄を体験。絶望の中、レジスタンス活動に身を投じるが、彼の精神は次第に現実との境界を失っていく。そんな彼の前に現れた、死んだ妻と瓜二つの妊婦。彼女を守ることに執着するミハウは、血清を作るため、シラミに自らの血を吸わせる危険な仕事に就く。過去の幻影、戦争の狂気、そして新たな生命の誕生。すべてが混濁し、螺旋のように絡み合う、悪夢的映像詩。ズラウスキー監督が描く、極限状況における人間の愛と罪の深淵。
ネット上の声
- 第二次世界大戦中に巻き起こる男の悲劇、それを悪夢的な連鎖で繋いでいくスタイルだが
- 『シルバー・グローブ』→『悪魔』の順番で観てからの鑑賞だったからか「ズラウスキー
- ラース・フォン・トリアーのやってることが児戯に思えてしまうレベルで純粋で躍動的な
- ナチス占領下のポーランドにて、妻と子供を殺された男は街中を逃げ回るが、そこで妻と
ヒューマンドラマ
- 製作年1971年
- 製作国ポーランド
- 時間107分
- 監督アンジェイ・ズラウスキー
- 主演レシェック・テレシンスキ
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ハンガリーを代表する女性監督メーサーロシュ・マールタによる自伝的映画「日記」3部作の第2部。モスクワ留学から1956年のハンガリー動乱前夜までを描き、1987年・第37回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。
養母マグダのもとを離れ織物工場に勤めるユリは、映画監督を志して、モスクワの大学で映画制作を学び始める。スターリン死去後、ユリは卒業制作として労働者の実情をとらえたドキュメンタリー映画を完成させるが、反社会主義リアリズム的な内容とみなされ再編集を命じられてしまう。そんな中、ユリは父がすでに亡くなっていたことを知らされる。
メーサーロシュ監督の義理の息子ヤンチョー・ニカが撮影を担当。日本では「メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章」(2025年11月14日~、新宿シネマカリテほか全国順次公開)にて劇場初公開。
ヒューマンドラマ
- 製作年1987年
- 製作国ハンガリー
- 時間132分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演ツィンコーツィ・ジュジャ
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古い価値観を捨て、世界へ飛び出した若者。不条理な現実の「壁」に挑む、ポーランド派のシュールな青春寓話。
1960年代のポーランド。ひとりの医学生が、過去との決別を決意。彼は自分の持ち物を全て捨て、身一つで街へと繰り出す。彼の目に映る世界は、奇妙で不条理な出来事の連続。トラムの運転手として働く美しい女性と出会い、彼女を追い求めるが、二人の間には見えない「壁(バリエラ)」が立ちはだかる。戦争を経験した旧世代が作り上げた価値観、社会の常識、そしてコミュニケーションの断絶。若者の視点を通して、意味を失った現代社会をシュールかつ詩的に描き出す、イエジー・スコリモフスキ監督の傑作。
ネット上の声
- 別に煙草が爆発しなくとも自分の卑小さなんてもんは嫌というほど自覚してると思うが普
- 自由すぎる画面の作り込みと脈絡なく紡がれる会話に、多層化された静かなる反逆精神が
- レビューを先に見て全然分からないかもしれない…と思いつつ挑んだが絵になる画面と詩
- 仲間とのゲームで勝ち、金を手に入れた医学生の主人公は全てを投げ捨てて街を飛び出し
ヒューマンドラマ
- 製作年1966年
- 製作国ポーランド
- 時間81分
- 監督イエジー・スコリモフスキ
- 主演ヨアンナ・シュチェルビツ
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ヒューマンドラマ
- 製作年1978年
- 製作国ハンガリー
- 時間109分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演ヤン・ノヴィツキ
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「アダプション ある母と娘の記録」で女性監督として初めてベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したハンガリーの名匠メーサーロシュ・マールタが、自身の激動の半生をモデルに描いた自伝的映画「日記」3部作の最終作。1956年のハンガリー動乱から民主化運動の挫折までを描き、戦争の余波と闘いの行方を問う。
1956年10月23日、ブダペストで民衆が蜂起する。留学先のモスクワで足止めされていたユリは、12月になってようやく帰国を許される。カメラを手にしたユリは、祖国の荒廃した街並みや犠牲者を見つめていく。その年の大みそか、ユリたちは一堂に会し、政治的立場の異なる者たちも仮装や音楽、ダンスをともに楽しむ。しかし、反動分子への弾圧はとどまるところを知らず……。
日本では「メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章」(2025年11月14日~、新宿シネマカリテほか全国順次公開)にて劇場初公開。
ヒューマンドラマ
- 製作年1990年
- 製作国ハンガリー
- 時間117分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演ツィンコーツィ・ジュジャ
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ハンガリーを代表する女性監督メーサーロシュ・マールタが、キャリア初期のイザベル・ユペールを主演に迎え、代理出産をめぐって変容していく2人の女性の関係と、戦争がもたらす残酷な宿命を描いたドラマ。
1936年。ユダヤ人のイレーンは、不妊に悩む裕福な友人スィルヴィアから、彼女の夫との間に子どもをつくって欲しいと頼まれる。生まれた子どもには莫大な財産の相続が約束されたが、イレーンとスィルヴィアの関係は次第に悪化していく。やがて世界ではファシズムが台頭し……。
ユペールがイレーン、「ナイン・マンス」「マリとユリ」にも出演したメーサーロシュ監督作の常連俳優モノリ・リリがスィルヴィアを演じた。日本では「メーサーロシュ・マールタ監督特集上映」(2023年5月26日~、新宿シネマカリテほか全国順次公開)にて劇場初公開。
ネット上の声
- 現代に共通する女性のいざこざ、"あるある"
- ユペールの美しさに惹かれて
- ふたりの女、ひとりの男
- 男の未来はつらいよ♥️でも、フィクションである
ヒューマンドラマ
- 製作年1980年
- 製作国ハンガリー,フランス
- 時間105分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演イザベル・ユペール
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1970年代ハンガリー、予期せぬ妊娠を機に、一人の女性が自我に目覚め、愛と自立の狭間で未来を模索する物語。
舞台は1970年代のハンガリー。工場で働く若い女性ユーリは、既婚者の上司ヤーノシュと恋に落ちる。保守的な社会の価値観に縛られず、自由な恋愛を楽しむ彼女。しかし、予期せぬ妊娠が二人の関係を根底から揺るがす。結婚を迫り、支配的になるヤーノシュに対し、ユーリの中に芽生える違和感と自立心。子供の父親への愛情と、一人の人間としての尊厳。その狭間で揺れ動く彼女が、9ヶ月という時間の中で見つけ出す自分だけの答え。果たして彼女が下す決断とは。
ネット上の声
- ユリ役の俳優さんがとても魅力的 最後は驚いた なんか膨らみとかすっ...
- 昼ドラみたい(メイド・イン・ハンガリー)
- タイトルから出産までの話なのは
- 下品なフランス映画が懐かしくなる。
ヒューマンドラマ
- 製作年1976年
- 製作国ハンガリー
- 時間94分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演モノリ・リリ
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1975年の「アダプション ある母と娘の記録」で女性として初めてベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したハンガリーのメーサーロシュ・マールタ監督が、家父長制の残る1970年代ハンガリーでつらい結婚生活を送る2人の女性の連帯を、厳しくも誠実なまなざしで描いたドラマ。
偏狭な夫と暮らす中年女性マリと、アルコール依存の夫を持つ若い女性ユリ。つらい結婚生活を送る彼女たちは、慰めを求めあう。やがて互いの葛藤について知った2人は、それぞれの未来のため、ある選択をする。
「彼女について私が知っている二、三の事柄」のマリナ・ブラディがマリ、メーサーロシュ監督作の常連俳優モノリ・リリがユリを演じた。日本では「メーサーロシュ・マールタ監督特集上映」(2023年5月26日~、新宿シネマカリテほか全国順次公開)にて劇場初公開。
ネット上の声
- ユリの家でアルコール依存症のユリの夫が放った
- 寮の管理人と住人 inハンガリー
ヒューマンドラマ
- 製作年1977年
- 製作国ハンガリー
- 時間98分
- 監督メーサーロシュ・マールタ
- 主演マリナ・ヴラディ