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瀬戸内海の小島で暮らす家族。セリフを排し、水運びという過酷な労働を通して描かれる、人間の営みと生命の尊厳。
舞台は瀬戸内海に浮かぶ、電気も水道もない小さな島。そこに住むのは、夫婦と二人の子供だけの家族。彼らの生活は、ただひたすらに作物を育てること。そのためには、対岸から毎日、何度も小舟で水を汲み、急な坂道を天秤棒で運び上げなければならない。セリフは一切なく、聞こえるのは自然の音と人々の息遣いのみ。繰り返される過酷な労働の日々。そんな彼らを襲う、あまりにも悲しい出来事。それでも続く、生命の営み。
ネット上の声
- この時期、ここに、こういう暮らしが。今は。
- 台詞は無し・映像と音楽で成立した名作☆
- 新藤兼人監督が亡くなった
- 素晴らしいと思いました
ヒューマンドラマ
- 製作年1960年
- 製作国日本
- 時間95分
- 監督新藤兼人
- 主演殿山泰司
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昭和の日本。一件のひき逃げ事件から始まる、警察内部の腐敗と正義を問う社会派サスペンス。
舞台は戦後復興期の日本。ある雨の夜、一台のトラックが起こしたひき逃げ事件。警視庁の若い刑事・杉田は、この平凡に見えた事件の捜査を担当。しかし、捜査を進めるうち、事件の裏に隠された政財界の大物たちの汚職と権力の闇に突き当たる。上層部からの圧力、消される証拠。正義感に燃える杉田は、巨大な組織の壁にぶつかりながらも、たった一人で真実を追い求める。一人の刑事の執念が、社会の巨悪を暴き出すまでの孤独な闘い。
ネット上の声
- 儲け話に群がる人はいつもいるよ
- ライブドア☆ホリエモンに捧ぐ
- 信託投資システム騒動記
- 巨悪(政治家)は無傷
ヒューマンドラマ、 サスペンス
- 製作年1960年
- 製作国日本
- 時間109分
- 監督中村登
- 主演佐田啓二
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戦後の混乱期、保険金殺人の濡れ衣を着せられた男女の、絶望的な逃避行を描く社会派サスペンス。
終戦から数年後の日本。不況の嵐が吹き荒れる中、生命保険会社に勤める矢野は、同僚の女性・秋子と共に集金旅行へ。しかし、その道中で顧客が不審死を遂げ、二人は保険金殺人の容疑者に。警察の執拗な追及と世間の冷たい視線から逃れるため、彼らはあてのない逃亡の旅へ。追い詰められ、人間不信に陥りながらも、互いを信じようとする二人。社会の非情さを鋭く描いた、息詰まる逃走劇。
ネット上の声
- 今そこにある現実的描写が素晴らしい
- 映画は、弱き者たちの「味方」たれ!
- 新藤兼人監督の “心眼”
- やるせない・・・
ヒューマンドラマ
- 製作年1955年
- 製作国日本
- 時間120分
- 監督新藤兼人
- 主演乙羽信子
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太平洋のど真ん中、エンジンが壊れた一隻の船。食料も水も尽きた極限状況で試される、四人の男の生存本能。
太平洋を航行する老朽化した貨物船「協立丸」。乗組員は、亀五郎、八蔵、仙三、五郎の四人のみ。ある日、激しい嵐に遭遇し、船はエンジンを失い漂流を始める。無線も通じず、絶海の孤島と化した船内。やがて食料と水が底をつき、乗組員たちは飢えと渇き、そして疑心暗鬼に苛まれていく。極限状態に追い込まれた人間が、生きるために下す非情な決断。人間の尊厳と本性が剥き出しになる、壮絶なサバイバルの記録。
ネット上の声
- エ〜、と、いちおう参考までに・・・
- これが40年以上も前の映画か?
- 人間っていいなぁ〜♪
- 素朴な疑問が…
海で遭難する絶望的な、 ヒューマンドラマ
- 製作年1962年
- 製作国日本
- 時間116分
- 監督新藤兼人
- 主演乙羽信子
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己の信念を貫き、国家の礎を築いた一人の税務官吏の、知られざる苦闘と情熱の物語。
舞台は戦後の混乱期から高度経済成長期にかけての日本。実在の税務官吏の半生を描く社会派ドラマ。実直で正義感の強い主人公は、「公平な徴税こそが国家再建の道」という固い信念を胸に、税務署員としての職務に邁進。しかし、彼の前には脱税を企む悪質な権力者や、税への無理解から反発する民衆など、数々の困難が立ちはだかる。組織の圧力や家族との軋轢に苦悩しながらも、決して己の道を曲げない男の姿。その不屈の精神が、やがて周囲の人々の心を動かしていく様を描く、感動の実話。
ネット上の声
- 出稼ぎ寒村の妻たち、裁判に勝っても、……
- お役所仕事が悲劇を生む
- 新藤兼人だなあ!とことん弱者に寄り添う視点ととことん権力者側の怠慢を糾弾する姿勢
- 身元がわかるはずなのに行旅死亡人とされた出稼ぎ労働者が大学で使う解剖用の死体にさ
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間129分
- 監督新藤兼人
- 主演乙羽信子
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全てを失った女が、死者の声を聞く巫女“イタコ”として生きる道を選んだ、魂の再生を描く人間ドラマ。
昭和の日本、霊場として知られる青森県・恐山。戦争で視力と最愛の子供を失い、生きる希望をなくした女ヌイ。彼女は恐山に辿り着き、死者の魂と交信する盲目の巫女“イタコ”の存在を知る。自らもイタコとなるべく、想像を絶する厳しい修行に身を投じるヌイ。同じ境遇の女性たちと暮らし、他人の悲しみに寄り添うことで自らの傷と向き合う日々。果たして彼女は、人々の心を救い、自らの魂の救済を見出すことができるのか。
ネット上の声
- イタコは本物だったが、終盤のエクソシズムの行者の東野英治郎の胡散臭さ、すたこら帰
- 悲劇なのにラストの怪しいインチキ展開で、思わず顔がほころんでしまう珍作品でした
- 究極のサゲマン女の半生をおどろおどろしく描いていくかと思いきやラスト10分の除霊
- 女郎が運命の悪戯で男を死へと導くサゲマンとなるヘヴィネスな傑作
ヒューマンドラマ
- 製作年1965年
- 製作国日本
- 時間98分
- 監督五所平之助
- 主演吉村実子
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不治の病に冒された息子と、彼を支え続ける母。限られた時間の中で紡がれる、究極の愛と生命の物語。
1960年代の日本。平凡ながらも幸せな日々を送っていた母と一人息子タモツ。しかし、その日常は息子の不治の病の発覚によって一変する。日に日に衰弱していく息子を前に、母は絶望の淵に立たされながらも、必死に彼を支え、生きる希望を与え続けようと奮闘。限られた命の時間を、親子はどう生き抜くのか。息子のために全てを捧げる母の姿を通して、生命の尊厳と親子の絆を力強く描く感動の一作。新藤兼人監督が自身の体験を基に描いた、魂の記録。
ネット上の声
- 船の舳先に顔があってもいいじゃないか
- オルガンの音が頭から離れない
- 元ネタは新藤兼人の兄の話、杉村春子と乙羽信子の演技合戦!性をテーマにしたころの新
- 『私なんか何にも出来ない女だけど命を生む〈産む〉ことができるっ』と、其れまで慎ま
ヒューマンドラマ
- 製作年1963年
- 製作国日本
- 時間100分
- 監督新藤兼人
- 主演乙羽信子
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無人島に漂着した少年少女たち。文明から隔絶された世界で、彼らの内に眠る「性」と本能が目覚める。
太平洋に浮かぶ、文明社会から完全に隔離された無人島。海難事故で生き残ったのは、まだ幼さの残る少年少女たちのみ。彼らは社会のルールが存在しない原始的な環境へと放り込まれる。生き延びるための共同生活が始まるが、思春期を迎えた彼らの間には、次第に異性への関心と本能的な欲望が芽生え始める。秩序のない世界で、嫉妬、独占欲、そして暴力が、純粋だった彼らの関係を蝕んでいく。楽園であったはずの島は、やがて彼らの本性を映し出す鏡となる。少年少女たちの共同体が行き着く衝撃の結末。
ヒューマンドラマ
- 製作年1967年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督新藤兼人
- 主演乙羽信子
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東西撮影所の監督交流で、「破戒(1948 木下恵介)」についで吉村公三郎が大船より京都に出向して作る。製作は「夜の女たち」「わが恋は燃えぬ」の絲屋寿雄、脚本の新藤兼人、監督の吉村公三郎、カメラの生方敏夫はそれぞれ「安城家の舞踏会」「誘惑(1948)」「わが生涯のかがやける日」「嫉妬(1949)」につぐ同じスタッフである。出演は「月光城の盗賊」「白頭巾現わる」の藤田進、「盤獄江戸へ行く」の轟夕起子「殿様ホテル」の飯田蝶子「夜のプラットホーム」「静かなる決闘」の志村喬「四人目の淑女」の笠智衆、「夜の女たち」の角田富江らの他朝霧鏡子、河村黎吉らである。
時代劇
- 製作年1949年
- 製作国日本
- 時間97分
- 監督吉村公三郎
- 主演藤田進
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川端康成の同名原作(“新潮”所載)を、「華岡青洲の妻」の新藤兼人が脚色し、「堕落する女」の吉村公三郎が監督した文芸もの。撮影はコンビの佐藤昌道。
ヒューマンドラマ
- 製作年1968年
- 製作国日本
- 時間96分
- 監督吉村公三郎
- 主演田村高広
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「草を刈る娘」の三木克巳と才賀明が共同で脚本を書き、「どじょっこの歌」の滝沢英輔が監督した純愛ドラマ。撮影もコンビの横山実。
ヒューマンドラマ
- 製作年1962年
- 製作国日本
- 時間74分
- 監督滝沢英輔
- 主演浜田光夫
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戦後の混乱期、両親を亡くした健気な少女が、逆境に負けず本当の幸せを求めて懸命に生きる姿を描く感動の物語。
終戦直後の日本。戦争で両親を亡くし、唯一の肉親であった祖母とも死別した少女、みち子。天涯孤独の身となった彼女は、「幸せになる」という祖母との最後の約束を胸に、遠い親戚の家へ奉公に出る。しかし、そこで待っていたのは辛い仕打ちと世間の冷たい風。それでも、みち子は純粋な心を失わず、ひたむきに前を向いて歩き続ける。様々な人々との出会いと別れを繰り返しながら、少女が自らの力で掴もうとする、ささやかだけれど温かい幸福の形。
ネット上の声
- バスでは同じ包みのカステラと運動靴を取り違えていづみと出会い、鳥取への列車の中で
- 両親がいないと就職できないんですか?って受けた会社の偉いさんに思わず廊下で問い詰
- 芦川いづみが苦境に陥っていると、いつも救済する善意の塊葉山良二が頼もし過ぎるが、
- 両親がおらず叔父の家で世話になっている娘が、ようやく就職した会社で鳥取の名家の跡
ヒューマンドラマ
- 製作年1956年
- 製作国日本
- 時間79分
- 監督西河克己
- 主演芦川いづみ
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山に生き、川で死ぬ。近代化の波に消えゆく漂泊の民「サンカ」の、愛と誇りを描く壮絶な一代記。
昭和初期の四国山地。定住せず、竹細工で生計を立てる漂泊の民「サンカ」。その一員である若い男、甚。彼は、山の禁忌を破り、麓の村の娘ハナと恋に落ちる。しかし、それはサンカの掟と村社会、二つの世界からの拒絶を意味した。戦争の影が忍び寄り、近代化の波が彼らの生活を飲み込もうとする中、甚は愛する者を守り、一族の誇りを貫こうと決意。自然と共に生きた人々の、過酷で美しい魂の記録。
ネット上の声
- 昭和初期、四国山中における山窩(サンカ、山の民)の厳しい生活をドラマ化
- ◎幻想の漂泊民サンカに被差別民の姿を投影する
- 画像には強い迫力を感じたのだが、……
- 戸籍のないものに赤紙は届いたか
ヒューマンドラマ
- 製作年1985年
- 製作国日本
- 時間125分
- 監督中島貞夫
- 主演萩原健一
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石坂洋次郎の原作を、池田一朗と森本吉彦が共同で脚色し、「情熱の花」の堀池清が監督したホーム・ドラマ。撮影は「雨に咲く花」の中尾利太郎が担当した。
ネット上の声
- みんかい?クリスマスバージョンも終わったところでプロフ更新しました
- 昔も今も東京はあこがれの場所なのかな?
- 「これからは女は手に職つけなきゃ」というセリフとか、農村の風景と東洋一の大都市東
- 圧倒的ヒロイン!かねちゃんめーちゃ可愛い、よしざわさんもいい
- 製作年1961年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督堀池清
- 主演川地民夫
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豊満な肉体で男を求めて止まないネジ子は、死にたがっているオトコを海岸へ誘った。そこでヤクザ風の男たちがライフル銃を掘り出すのを目撃、ネジ子とオトコは謎の廃屋に監禁されてしまう。そこは異様な雰囲気に包まれ、怪しげな男たちがいた……。現代の狂気が炸裂した暴力、セックス、そして奇妙な恋を通して、人々の心の奥底に潜む残酷な殺意とそれと同居する無関心さに、警告を発する大島渚監督の衝撃作。
ネット上の声
- 私はこの作品は安保条約を揶揄した政治的思想の強い作品だと感じました
- 出だしのカットがどれも魅力的で引き込まれる
- 散る男達 ネジ子が存在するその訳は…
- シャー、シャー
ヒューマンドラマ
- 製作年1967年
- 製作国日本
- 時間96分
- 監督大島渚
- 主演桜井啓子
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コメディ
- 製作年1939年
- 製作国日本
- 時間79分
- 監督千葉泰樹
- 主演千田是也
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樫原一郎の原作を、「殺人と拳銃」のコンビ、浅野辰雄と西沢治が脚色し、浅野辰雄が自ら監督した犯罪映画。撮影は井上莞。主演は「夜の鼓」の殿山泰司をはじめ、近藤宏、嵯峨善兵、左京路子など。
サスペンス
- 製作年1958年
- 製作国日本
- 時間44分
- 監督浅野辰雄
- 主演殿山泰司
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小野田勇の原作を、滝口速太と西河克己が脚色し、「有難や節 あゝ有難や有難や」の西河克己が監督したボクシング映画。「都会の空の非常線」の横山実が撮影した。
ヒューマンドラマ
- 製作年1961年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督西河克己
- 主演和田浩治
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謎の空飛ぶ円盤をめぐっての空想宇宙科学映画。脚本は、「勤王? 佐幕? 女人曼陀羅 (二部作)」の関沢新一で、併せて第一回の監督にあたる。特殊撮影に上村貞夫、特殊美術に西谷重次、劇本篇の撮影は黒田武一郎の担当。主な出演者は、「軍神山本元帥と連合艦隊」の高島忠夫、「新・己が罪」の江畑絢子、「金語楼の天晴れ運転手物語」の杉寛、「鉄血の魂」の天知茂、「ニコヨン物語」の殿山泰司、「青春の音」の増田順二など。
SF
- 製作年1956年
- 製作国日本
- 時間80分
- 監督関沢新一
- 主演高島忠夫
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小説公園所載の樫原一郎の小説『白い粉の闇』より浅野辰雄、西沢治、野上徹夫の三人が脚本を書き、その一人、浅野辰雄が監督したサスペンス・ドラマ。撮影は内田安夫。主演は「誘惑(1957)」の殿山泰司、「峠(1957)」の近藤宏。それに赤羽茂、本城智恵子など。
サスペンス
- 製作年1957年
- 製作国日本
- 時間32分
- 監督浅野辰雄
- 主演殿山泰司