- 製作
- 1993年 香港
- 時間
- 117分
- 監督
- ハー・ピン
- 出演
- ニン・チンウー・カンチャオ・シアオルイ
- 種類
- ヒューマンドラマ
清朝末期の黄河のほとりを舞台に、花火問屋の老舗の女主人と行きずりの絵師が、当時の因習や封建制度の中で愛を成就させんとする姿を甘美に描いた恋愛映画。ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭92年ヤング・ファンタティック・グランプリとベルリン国際映画祭青年論壇賞を受賞した「双旗鎮刀客」で、一躍世界的に知られる存在となったフー・ピン監督の第4作(共同監督作を含む)。チェン・カイコー、チャン・イーモウら学院派と呼ばれる第五世代の監督たちとは世代的に近い(57年生まれ)ものの、20歳で映画界入りしたのちに豊富な現場経験を積んだフー・ピンならではのエンターテインメント指向と躍動感溢れる映像、ストーリー・テリングの妙などが見どころ。原題は、赤と緑の火を放つ爆竹花火の名称で、中国の“紅男緑女”(きれいに着飾った男女の意)という言葉と符号し、幸福を祈る意味を持つ。伝奇物語を得意とする中国の現代作家フォン・チーツァイの短編小説『炮打雙橙』を、ター・インが脚色。撮影は「菊豆」のヤン・ルン、美術は「黒砲事件」「双旗鎮刀客」のチエン・ユンシュアン、音楽は「紅いコーリャン」「秋菊の物語」「さらば、わが愛 覇王別姫」など、80年代以降の中国映画の話題作を一手に引き受けているチャオ・チーピンが担当。主演は少数民族のナシ族の血を引くエキゾティックな容姿でCFモデルやTVドラマで活躍したのち、本作に抜擢された新人ニン・チン。共演はTV『中国商人』で注目されたウー・カン、「一人と八人」のチャオ・シアオルイら。ハワイ国際映画祭グランプリ、セバスチャン映画祭特別賞・主演女優賞、珠海大陸・台湾・香港映画祭最優秀撮影賞、中国金鶏賞の最優秀監督賞・美術賞・合作映画作品賞を受賞。