団地のベランダから落ちた植木鉢を巡る偽りと真実の数々を描いた人間ドラマ。鉄工所で働く孝秋は、薄れゆく記憶の中で徘徊する父・忠義と、そんな父に振り回される母・マチのことが気がかりで、実家の団地を訪れる。しかし忠義は数年前に他界した孝秋の兄との区別がつかない様子で、孝秋を見てもぼんやりとうなずくだけだった。ある日、強風の中で団地のベランダから落下した植木鉢が住民に直撃し、救急車やパトカーが出動する騒ぎが起こる。父の安否を心配する孝秋だったが、忠義は何事もなかったかのように自宅にいた。ベランダの窓が開いたままで、忠義の手袋に土が付着しているのを見つけた孝秋は、父への疑いを募らせていく。「ケンとカズ」のカトウシンスケが主演を務め、吉行和子、高橋長英が共演。横浜のミニシアター、シネマ・ジャック&ベティの30周年に向けて企画・製作された作品で、横浜のとある団地を舞台に、これが長編2作目となる横浜出身の奥田裕介監督がメガホンをとった。
ネット上の声
- カトウシンスケさんの演技がとにかく圧巻。事故で大切な人を失った人たちの葛藤がリアルで、自分だったらどうするだろうって深く考えさせられた。見応えのある作品です。
- 団地で起きた一つの事故。誰が悪いわけでもないのかもしれないけど、残された人たちの気持ちを思うと、すごく苦しくなった。
- うーん、言いたいことはわかるんだけど、脚本にちょっと違和感があって乗り切れなかったかな。役者さんは良かったのに残念。
- 高齢化社会の問題とか、認知症の親との関わり方とか、色々と考えさせられるテーマが詰まってた。他人事じゃないなと痛感しました。
ヒューマンドラマ
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間115分
- 監督奥田裕介
- 主演カトウシンスケ