裕福なインテリ学生が犯した殺人。その罪を背負うのは貧しい男。フィリピン社会の闇を映す、魂の叙事詩。
舞台は現代フィリピンのルソン島北部。裕福な家庭に育ちながらも、既存の社会体制に憤りを抱く元法学生ファビアン。彼はある日、高利貸しの老婆を殺害。しかし、その罪で逮捕されたのは、借金を抱える貧しい露天商のホアキンだった。無実を訴えるも、終身刑を宣告されるホアキンと、絶望に沈む彼の家族。一方、罪の意識から逃れ、狂気へと堕ちていくファビアン。二つの人生が交錯する時、フィリピン社会が抱える根深い闇と歴史の終わりが浮かび上がる。
ネット上の声
- カメラが映しとる均質さというのが、ラヴ・ディアスの映画ではどうも余計に際立ってく
- フィリピンを舞台に冤罪の方を膨らませる等で脚色しつつも、なかなか『罪と罰』しては
- 『立ち去った女』でヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を獲ったフィリピンの怪物作家ラヴ
- ドストエフスキー転じてブレッソン的な物語をラヴ・ディアスがやっている
ヒューマンドラマ
- 製作年2013年
- 製作国フィリピン
- 時間250分
- 監督ラヴ・ディアス
- 主演---