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「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」など数々の作品を生み出した原一男監督が、大阪・泉南アスベスト工場の元労働者らが国を相手に起こした訴訟の行く末を記録したドキュメンタリー作品。明治時代から石綿(アスベスト)産業が盛んとなった大阪・泉南地域。アスベストの健康被害を被った石綿工場の元従業員や近隣住民たちが国を相手に国家賠償請求訴訟を起こした、いわゆる「大阪・泉南アスベスト国賠訴訟」。原監督のカメラが「市民の会」の調査などに8年間にわたり同行し、裁判闘争や原告たちの人間模様を記録する。しかし、長引く裁判は原告たちの身体を確実にむしばんでいった。山形国際ドキュメンタリー映画祭2017(17年10月5~12日)のインターナショナル・コンペティション部門に出品され、市民賞を受賞。2017年・第18回東京フィルメックス(17年11月18~26日)では特別招待作品として上映され、観客賞を受賞した。
ネット上の声
- まずドキュメンタリーとして考えることよりも「映画」としてこれが凄い面白いんだよ
- 石綿裁判を追った稀に見る労作
- 「超人」と「システム」
- 「超人」と「システム」
ドキュメンタリー
- 製作年2017年
- 製作国日本
- 時間215分
- 監督原一男
- 主演---
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ドキュメンタリー映画監督の原一男が、過激な手段で戦争責任を追及し続けるアナーキスト・奥崎謙三の活動を追った傑作ドキュメンタリー。神戸市で妻とバッテリー商を営む奥崎謙三は、自らを「神軍平等兵」と名乗り、「神軍」の旗たなびく車に乗って日本列島を疾駆する。ある日、自身がかつて所属していた独立工兵第36連隊で、終戦後23日も経ってから敵前逃亡の罪で2人の兵士が処刑されていたことを知った奥崎は、その遺族らとともに真相究明に乗り出す。時には暴力も辞さない奥崎の執拗な追及により、元兵士たちの口から事件の驚くべき真実と戦争の実態が明かされていく。1987年の初公開時は単館上映ながら大ヒットを記録。第37回ベルリン国際映画祭でカリガリ映画賞を受賞するなど、国内外で高く評価された。戦後75年、奥崎謙三生誕100周年となる2020年の8月、全国のミニシアターでリバイバル公開。
ネット上の声
- 人は都合の悪い過去を色々な口実で封印する
- ゆきすぎて、圧倒。
- 地獄の申し子
- 冒頭、いかにもヤバい店と車が写り、次のシーンではそのヤバい車がなぜか祝言の日の車
ドキュメンタリー
- 製作年1987年
- 製作国日本
- 時間122分
- 監督原一男
- 主演奥崎謙三
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裁判で否定され、「脳の中枢神経説」が採用される(『第1部 病像論を糾す』)。小児性水俣病患者である生駒さん夫婦は、長い間、差別に苦しんできた。一方、90歳を超える川上さんもまた、権力と闘い続けてきた(『第2部 時の体積』)。許すということ、旗に書かれた「怨」の文字、そして作家・石牟礼道子さんと「悶え神」について問う(『第3部 悶え神』)。
ネット上の声
- 水俣曼荼羅を見て感じたこと
- 行政マンは冷酷な外道か?
- 現在進行形の未解決問題
- 水俣病ではなくチッソ病
ドキュメンタリー
- 製作年2020年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督原一男
- 主演---
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「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」などで知られるドキュメンタリーの鬼才・原一男監督が、2019年の参議院選挙で注目を集めた「れいわ新選組」の候補者を追ったドキュメンタリー。令和元年夏、参議院選挙でさまざまな候補者を擁立したことも話題となったれいわ新選組から、女性装の東大教授として知られる安冨歩が比例代表候補として参院選に出馬した。「子どもを守り未来を守る」のスローガンを掲げて、全国遊説の旅に出た安冨を中心に10人の個性豊かな候補者たちの姿に原監督のカメラが鋭く迫っていく。2019年・第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門特別上映作品。
ネット上の声
- この国は狂っています。でも希望をみました。
- 安富さん主演のドキュメンタリー
- 私自身がマイケル教信者なので
- 2020年は政治ドキュメンタリーが豊作だったよねと思い出し『なぜ君』『はりぼて』
ドキュメンタリー
- 製作年2019年
- 製作国日本
- 時間248分
- 監督原一男
- 主演---
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子どもを連れて沖縄へ旅立った元同棲相手を追い、自力出産を含む彼女の生き様をカメラに収めたドキュメンタリー。監督は「さよならCP」の原一男。製作は原の現同棲者でもある小林佐智子。16ミリ。
ネット上の声
- 情けない男とたくましい女たちのガチ
- 情けない男とたくましい女たちのガチ
- ひるんだのか、事故かブレボケ
- 突き抜けた、死に物狂いの青春
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間110分
- 監督原一男
- 主演---
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作家・井上光晴の〈虚構と現実〉を、彼が癌により死に至るまでの5年間を追い描いたドキュメンタリー。「ゆきゆきて、神軍」(87)の原一男監督作品。「地の群れ」「虚構のクレーン」などで知られる戦後派の作家・井上光晴は、昭和52年に佐世保で文学伝習所を開いた。以後全国13ケ所に広がったその伝習所を中心に、彼は各地方で体当たりの文学活動を実践してきた。映画はその伝習所に集った生徒たちとの交流や、そして特に伝習所の女性たちが語るエピソード、文壇で数少ない交友を持った埴谷雄高、瀬戸内寂聴らの証言を通して、井上光晴の文学活動、〈生〉そのものを捉えていく。撮影準備直後、井上にS字結腸癌が発生し、いったん手術は成功するもののやがて肝臓へ転移していく。カメラは彼がその癌と戦う姿も生々しく撮り続けるが、平成4年5月、遂に井上光晴は死を迎える。映画はさらにその井上自身の発言や作品を通して語られた彼の履歴や原体験が詐称されていたということ、つまり、文学的な虚構であったという事実を、親族や関係者への取材を通してスリリングに明らかにしていく。そしてその虚構の風景を、映画はモノクロームのイメージシーンによって再現する。フィクションの映像をドキュメンタリーの中に取り入れることによって、まさに〈虚構と現実〉を生きた文学者の全体像に迫ろうとした、渾身の作品となった。94年度キネマ旬報日本映画ベストテン第1位、同読者選出日本映画ベストテン第4位。
ネット上の声
- シネマテークの最終日は意図的に行きませんでした
- 小説家、井上光晴の晩年を追ったドキュメンタリー
- ひとりの人間の人生をリアルに
- 井上光晴という小説家
ドキュメンタリー
- 製作年1994年
- 製作国日本
- 時間137分
- 監督原一男
- 主演井上光晴[作家]
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疾走プロダクション第1作。CP(脳性小児麻痺)者の団体“青い芝”との共同製作で、身障者たちの生活と思想をとらえたドキュメンタリー。
ネット上の声
- ドキュメンタリー巨匠処女作
- 見せ物じゃないんだから
- 責任者はお前の目の前にいる
ドキュメンタリー
- 製作年1974年
- 製作国日本
- 時間82分
- 監督原一男
- 主演---
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激動の70年代を背景に、ヒロイン知華と4人の男とたちとの愛を描いた物語。ドキュメンタリー映画の鬼才・原一男が、4人の女優がひとりのヒロインを演じるという試みに挑戦する。監督にとって初めての劇映画という点でも注目を集めた。ヒロイン・知華を演じるのは、「皆月」の吉本多香美、「M/OTHER」の渡辺真起子、金久美子、桃井かおり。相手役は、田中実、田辺誠一、夏八木勲ら。
ネット上の声
- 長らく日本のドキュメンタリー映画を牽引してきた原一男監督によるフィクション作品
- キャスティングにかなり無理が・・・
- 観なくて良かったかな?
- 本当に生きていた70年代
ヒューマンドラマ
- 製作年2004年
- 製作国日本
- 時間114分
- 監督原一男
- 主演吉本多香美
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山口県萩市沖にある離島・見島に暮らす人々の生活や文化をとらえたドキュメンタリー。演出は、HAGI世界映画芸術祭の中に誕生した"CINEMA塾"の塾生と、同塾の塾長でもある「全身小説家」の原一男。撮影を原監督自身が担当している。16ミリ作品。
ドキュメンタリー
- 製作年1999年
- 製作国日本
- 時間100分
- 監督原一男
- 主演---