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18世紀キューバのプランテーション、キリストの最後の晩餐を模した一夜が、偽善と抑圧を暴き出す痛烈な寓話。
18世紀末、聖週間を迎えたキューバのサトウキビプランテーション。敬虔なキリスト教徒を自称する白人の伯爵は、贖罪と信仰の証として、自らが所有する12人の黒人奴隷を食卓に招き、イエス・キリストの「最後の晩餐」を再現しようと試みる。伯爵は奴隷たちの足を洗い、キリストの教えを説き、一時的な解放を約束する。しかし、この奇妙な晩餐会が終わった翌日、奴隷たちが約束の自由を求めると、伯爵の信仰の化けの皮が剥がれ、残酷な現実が牙を剥く。宗教的な偽善と植民地主義の矛盾を、強烈な皮肉と美しい映像で描き出す衝撃作。
ネット上の声
- 働いたら負けなのよね
- 革命以後のキューバを舞台に、ある一族の崩壊を描く
- 革命政権など、いつか倒れる
- 大爆笑の地獄絵図
ヒューマンドラマ
- 製作年1978年
- 製作国キューバ
- 時間110分
- 監督トマス・グティエレス・アレア
- 主演エンリケ・サンティエステバン
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革命後のキューバ。去りゆく者と残る者。旧世界のブルジョワジーとして一人残った男の目を通して、激動の時代と個人の内面を映し出す、孤独の記憶。
1961年、革命後のキューバ、ハバナ。裕福なブルジョワ階級の知識人セルヒオ。妻も友人も革命を嫌いマイアミへ亡命する中、彼は一人ハバナに残ることを決意。がらんとした高級アパートで過去を回想し、変わりゆく街を彷徨う彼は、革命にも旧体制にも属せない精神的な亡命者。若く奔放な女性エレナと出会い、一時の情事に溺れるが、それは彼の孤独と社会からの疎外感を一層深めるだけだった。キューバ危機が迫る歴史の大きなうねりの中で、一個人の記憶とアイデンティティが揺らぎ、溶けていく様をドキュメンタリータッチで描く。
ネット上の声
- これが1968年の作品であることに驚嘆!
- 革命直後のキューバに残るブルジョア青年
- 映画の中のドキュメンタリー映像が貴重
- (★はいつも3つ)低開発な人間たち
ヒューマンドラマ
- 製作年1968年
- 製作国キューバ
- 時間97分
- 監督トマス・グティエレス・アレア
- 主演セルヒオ・コリエッリ
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キューバ映画の名作
舞台は1979年のハバナ。共産主義に心酔する大学生ダビドが出会ったのは、政府から危険視される同性愛者の芸術家ディエゴ。ディエゴの自由な生き方に戸惑いながらも惹かれていくダビド。しかし、当局は彼にディエゴを監視するよう命令を下す。友情と忠誠心、そして自らのアイデンティティの狭間で揺れ動く青年の葛藤。二人の魂の交流がキューバ社会の矛盾を映し出す衝撃作。
ネット上の声
- しまった(昔カフェで)苺を選んでしまった
- ミニシアターであっても、最高の出来だ!
- キューバ人の“アイスクリーム観”。
- この映画にめぐり会えて嬉しい
ヒューマンドラマ
- 製作年1993年
- 製作国キューバ,メキシコ,スペイン
- 時間110分
- 監督トマス・グティエレス・アレア
- 主演ホルヘ・ペルゴリア
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キューバ革命後のハバナ。時代に取り残されたブルジョア知識人が、変革の渦中で見つめる自己と社会の肖像。
1961年、キューバ革命の熱狂が渦巻くハバナ。多くの富裕層が国を去る中、主人公のセルヒオは一人、留まることを選ぶ。彼は革命に共感も反発もできず、ただ傍観者として街を彷徨うブルジョア知識人。美しい女性との刹那的な関係や、変わりゆく社会の風景を冷めた視線で観察。ドキュメンタリーとフィクションを織り交ぜた斬新な手法で、革命という巨大なうねりの中で疎外されていく個人の内面を鋭く描写。歴史の転換点に生きる男の孤独と葛藤、そして「未開発」な精神の探求。
ヒューマンドラマ
- 製作年1960年
- 製作国キューバ
- 時間87分
- 監督トマス・グティエレス・アレア
- 主演エドゥアルド・モウレ
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ガブリエル・ガルシア・マルケス原案・脚本による“愛の不条理”シリーズの一篇で、代筆屋をはさんだ一組の男女の奇妙な愛のドラマ。監督兼共同脚本は「天国の晩餐」のトマス・グティエレス・アレア、撮影はマリオ・ガルシア・ホヤ、音楽はゴンサロ・ルベルカーバが担当。出演はビクトル・ラプラーセ、イボンネ・ロペスほか。
ネット上の声
- 皮肉っぽくないラブロマンスを撮らせても良い作品に出来上がっている
- 美しい娘に一目惚れした青年は、代書屋にラブレターの代筆を頼む
- T・G・アレア監督、ガルシア=マルケス脚本
ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国キューバ,スペイン
- 時間94分
- 監督トマス・グティエレス・アレア
- 主演ヴィクトル・ラプラーセ