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1960年代ミラノ。成功の影で心が離れた作家夫婦。愛の終焉を静かに見つめる、ある一日の物語。
1960年代、近代的な大都市ミラノ。人気作家のジョヴァンニと、その妻リディア。二人は友人の見舞いの後、新作の出版記念パーティへ向かうが、その心は虚無感に満たされている。会話は途切れ、互いの視線は決して交わらない。夜、大富豪が催す豪華なパーティに参加した二人。喧騒の中、ジョヴァンニは主催者の娘に惹かれ、リディアは別の男と街を彷徨う。夜が更け、朝が近づくにつれ、彼らが長年見て見ぬふりをしてきた愛の不在が、静かに、しかし決定的に姿を現す。倦怠と孤独を描く映像詩。
ネット上の声
- ミケランジェロ・アントニオーニが戦後イタリアの内面の不毛を暴いた「愛の不毛三部作
- 初のミケランジェロ・アントニオーニ
- 【離れゆく心を確かめる数日間
- 金のプーさんは退屈がお好き?
ヒューマンドラマ
- 製作年1961年
- 製作国イタリア,フランス
- 時間122分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演マルチェロ・マストロヤンニ
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豪華なクルーズ中に忽然と消えた女。残された恋人と親友の、空虚な魂の彷徨。
地中海でのヨット旅行の最中、アンナが忽然と姿を消す。残された恋人のサンドロと親友のクラウディアは彼女の捜索を開始。しかし、捜索は進展せず、二人の間には奇妙な愛情が芽生え始める。消えたアンナへの罪悪感と、互いへの抗えない魅力。目的を見失った旅は、やがて彼ら自身の心の空虚さを浮き彫りにする、終わりのない彷徨へ。愛と喪失が渦巻く中で、彼らが見つけ出すものとは。
ネット上の声
- 60年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門賞
- “オデュッセイアの弓” 羽仁進の寓喩
- 性に合わないアントニオーニ・・・でも
- アントニオーニ作品の変節点
ヒューマンドラマ
- 製作年1960年
- 製作国イタリア
- 時間129分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演モニカ・ヴィッティ
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イタリアの名匠ミケランジェロ・アントニオーニが都会に生きる男女のはかない恋愛感情と虚無感を描き、「情事」「夜」に続く「愛の不毛」3部作の最終章となった恋愛ドラマ。明確な理由のないまま婚約者と別れ、退屈な日々を過ごしていた女性ビットリア。ある日、投資家の母が通う証券取引所で知り合った株式仲買人の青年ピエロと急接近し、新たな恋をはじめようとするが……。ピエロ役をアラン・ドロン、ビットリア役をモニカ・ビッティがそれぞれ演じた。1962年・第15回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。2018年、フランス映画界を代表する名優たちの主演作を集めた「華麗なるフランス映画」(2018年2月~、東京・角川シネマ有楽町)でリバイバル上映。
ネット上の声
- 静のイメージの強いアラン・ドロンが、この映画ではラテン系らしく感情を激しく爆発さ
- 何が不毛って、この作品が不毛だよ!(怒)
- 娯楽映画と社会問題は別、観る価値なし!
- 現代人の空虚な心を映した難解な映画
ヒューマンドラマ
- 製作年1962年
- 製作国イタリア,フランス
- 時間124分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演アラン・ドロン
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他人の人生を生きることを選んだ男。アフリカの砂漠で始まった偽りの旅路が、彼を予測不能な運命へと導く。
1970年代、アフリカの灼熱の砂漠。内戦下の国を取材するも、無力感に苛まれるジャーナリストのデヴィッド・ロック。彼は滞在先のホテルで自分と瓜二つの男の死体を発見し、衝動的にその男と身分を入れ替えることを決意する。死んだ男、ロバートソンの手帳を頼りに彼の足跡を辿り始めるが、男が危険な取引に関わる武器商人だったことを知る。謎の美女と出会い、追手から逃れるためのあてのない旅。自分から逃れたはずが、他人の人生に潜む危険と謎に巻き込まれていく。生の虚無とアイデンティティの行方。
ネット上の声
- 右も左も同じに見えているうちは、誰かがまっすぐ羽ばたくための標にでもなろう
- いつも観終わるとグッと来るミケランジェロ・アントニオーニ監督作品
- 放浪三部作と呼ばれる「欲望」(1966)「砂丘」(1970)に続く三作目
- 印象深いラスト
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国イタリア,フランス,スペイン
- 時間124分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演ジャック・ニコルソン
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愛する女に捨てられた男の魂の彷徨。イタリアの荒涼とした風景の中、心の空虚と孤独を描くロードムービー。
1950年代、イタリア北部のポー川流域。製糖工場で働くアルドは、長年連れ添った恋人イルマから突然の別れを告げられる。イルマの夫が海外で亡くなった知らせが届き、彼女は別の男と結婚するという。愛を失い、居場所をなくしたアルドは、幼い娘を連れてあてのない旅へ。かつての恋人、ガソリンスタンドの女主人、様々な女性と出会うも、彼の心の渇きは癒えない。彷徨の果てに彼が見たものとは。虚無感を抱えた男の、痛ましい心の軌跡。
ネット上の声
- 初めてのミケランジェロ・アントニオーニ監督レビュー!スティーブ・コクラン、アリダ
- アントニオーニの訃報に哀悼の意を捧げる
- 監督の問いかける、男の悲哀を酌みとれ。
- 「ひまわり」 が白黒だったら困るけど
ヒューマンドラマ
- 製作年1957年
- 製作国イタリア,アメリカ
- 時間102分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演スティーヴ・コクラン
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偶然撮影した一枚の写真から殺人事件の謎に迫る、虚構と現実の境界を問うスタイリッシュ・サスペンス。
1960年代、スウィンギング・ロンドン。売れっ子ファッション・カメラマンのトーマス。気晴らしに公園を撮影中、男女の密会を偶然カメラに収める。しかし、その写真を執拗に要求する謎の女。不審に思い、写真を拡大(ブローアップ)してみると、そこには茂みに隠された死体らしきものが。写っているものは真実か、それとも幻か。音のない世界で真実を追い求める彼の孤独な探求。
ネット上の声
- ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品は2本目の初心者です🔰
- 無機質な彼の欲望とは、果たしてアートか。
- 過去に観た名作のレビューを書いてみるの巻
- 人生って夢といっても間違いではないと思う
ヒューマンドラマ
- 製作年1966年
- 製作国イギリス,イタリア
- 時間111分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演デヴィッド・ヘミングス
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工業地帯の無機質な風景の中、精神のバランスを崩した一人の女。魂の彷徨を描く、色彩と映像の叙事詩。
イタリアの工業都市ラヴェンナ。巨大な工場と煙突が立ち並ぶ、色彩を失った灰色の世界。交通事故の後遺症で精神を病む若妻ジュリアーナは、夫の経営する工場の無機質な風景に言いようのない不安と孤独を募らせる。そんな彼女の前に現れた、夫の同僚コラード。彼はジュリアーナの心の空虚に寄り添おうとするが、彼女の魂の渇きは満たされない。近代化の歪みの中で、自己を見失った女性の内的世界を鮮烈な色彩で描き出す、映画史に輝く金字塔。
ネット上の声
- ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したミケランジェロアントニオーニの代表作の一
- 自分なりに楽しみを見つける努力が大切。
- 映像や色彩にはどこか懐かしさが。
- 殺伐とした現実の中での突破口
精神障害、 孤独
- 製作年1964年
- 製作国イタリア,フランス
- 時間116分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演モニカ・ヴィッティ
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チェーザレ・パバーゼの小説『孤独な女たちの中に』をスーゾ・チェッキ・ダミーコ、アルバ・デ・チェスペデスと共同して「夜」のミケランジェロ・アントニオーニがシナリオを書き、監督した。撮影はジャンニ・ディ・ヴェナンツォ、音楽はジョヴァンニ・フスコ。出演者はエレオノーラ・ロッシ・ドラゴ、ヴァレンティナ・コルテーゼ、イヴォンヌ・フルノー、マドレーヌ・フィッシャー、アンナ・マリア・パンカーニ、ガブリエレ・フェルゼッティ、フランコ・ファブリッツィ、エットレ・マンニ等。ベニス映画祭・銀獅子賞、イタリア映画祭銀リボン監督賞、撮影賞、助演女優賞(ヴァレンティナ・コルテーゼ)などを受賞している。
ネット上の声
- おそれ入谷のレアリズモ
- 女同士の友情の儚さ
- テーマそのものはアントニオーニらしいですが、初期の作品ということもあり、伝統的な
- 途中から誰が誰だか分からなくなってしまったし偽りの友情に嫉妬やら決裂やら仲直りや
ヒューマンドラマ
- 製作年1956年
- 製作国イタリア
- 時間104分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演エレオノラ・ロッシ・ドラゴ
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1960年代アメリカ、体制に反抗する若者たちの逃避行と、砂漠で交錯する魂の彷徨。
舞台は学生運動が激化する1960年代後半のアメリカ。大学の集会で警官を死なせた嫌疑をかけられた青年マーク。彼はセスナを盗み、広大な砂漠へと逃亡。一方、退屈な日常から逃れ、車を走らせる秘書のダリア。偶然にもデスバレーの「ザブリスキー・ポイント」で出会う二人。文明社会から隔絶された荒野で、刹那的な愛を交わす彼ら。しかし、その先にはあまりにも衝撃的な結末。
ネット上の声
- 1960年代アメリカの学生運動、ヒッピー文化、フリーセックス、大量消費、銃社会な
- 現実から解き放たれた世界の開放感がハンパない
- アントニオーニ監督、初のアメリカ作品
- アメリカ、その現実と幻想・・
ヒューマンドラマ
- 製作年1970年
- 製作国アメリカ
- 時間111分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演マーク・フレチェット
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自分の映画に出演する女優を求めて模索する映画監督の姿を描く。製作はジョルジョ・ノチェッラとアントニオ・マクリ。エグゼキュティヴ・プロデューサーはアレッサンドロ・フォン・ノルマン。監督は「さすらいの二人」のミケランジェロ・アントニオーニ。撮影はカルロ・ディ・パルマ、音楽はジョン・フォックスが担当。出演はトマス・ミリアン、ダニエラ・シルヴェリオ。
ネット上の声
- あんまりハマらんかった、恐らくこれがフランス映画なら好み
- アントニオーニ遺作!
- 「あ~いくらアントニオーニとはいえ、擁護できないかも」と思い見ていたけど、今は彼
- 愛の不毛を描き続けた巨匠アントニオーニが病に倒れる前に撮りあげた最後の単独監督作
ヒューマンドラマ
- 製作年1982年
- 製作国イタリア,フランス
- 時間130分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演トーマス・ミリアン
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イタリアとフランスの四つの土地に四つの愛の物語を描くオムニバス映画。監督は「さすらい」「赤い砂漠」など、60年代ヨーロッパ映画のモダニズムをリードした巨匠ミケロンジェロ・アントニオーニ。「ある女の存在証明」完成後脳卒中で倒れ、言語障害と右半身不随で再起が絶望視されていたが、「リスボン物語」のヴィム・ヴェンダースを補佐役に、13年ぶりの新作実現となった。ヴェンダースはスチル写真家としてアントニオーニに付き添いながら補佐、そして四つの挿話をつなぐ部分を演出。アントニーニを補佐して夫人のエンリカ・アントニーニがエグゼクティヴ・コンサルタントをつとめている(小さな役で出演も)。脚本はアントニオーニの短編小説集『Quel Bowling sul Tevere(あのテヴェレ河のボーリング、83年セッテンブリーニ・メストレ文学賞受賞)』からの四つの物語を基にアントニオーニ、ヴェンダース、トニーノ・グエッラが執筆。グエッラはアントニオーニの「夜」をはじめ、彼の作品を多数手掛けた現代イタリアを代表する脚本家。音楽はルチオ・ダラ、「都市とモードのビデオノート」「時の翼に乗って」のローラン・プチガン、ヴァン・モリソン、U2がブライアン・イーノと組んだ“パッセンジャーズ”(「さすらいの二人」の原題にちなんで命名された)。ヴェンダース演出のプロローグ、幕間、エピローグ部分は、撮影が「パリ、テキサス」「デッドマン」のロビー・ミューラー、編集がヴェンダースの全作を手掛けているペーター・ブルジコッダ。出演は仏、伊、米、スペインの新旧大スターが顔をそろえる。アントニオーニ自身を思わせる旅する映画監督には「メディストの誘い」のジョン・マルコヴィッチ。第1話にはイタリアの若手人気スターのキム・ロッシ=スチュアートと、カルロス・サウラの「エル・ドラド」子役で雑誌『エル』のモデルからアントニオーニが抜擢したイネス・サストル。第2話は「ブレイブハート」のソフィー・マルソー。第3話には「愛の報酬」のファニー・アルダンと「夜ごとの夢・リニア幻想譚」のキアラ・カッゼリ、「ニューエイジ」のピーター・ウェラー、「レオン」のジャン・レノ。第4話は「ふたりのヴェロニカ」「トリコロール/赤の愛」のイレーヌ・ジャコブと「恋人たちのアパルトマン」のヴァンサン・ペレーズ。そして第3話と第4話の幕間には「夜」「こうのとり、たちずさんで」の主演コンビ、「プレタポルテ」のマルチェロ・マストロヤンニと「心の地図」のジャンヌ・モローが特別出演。ちなみに、挿話のタイトルは原作の短編によるが、映画のなかでは一切言及はない。舞台となるのはアントニオーニの出身地フェラーラ、イタリアのリゾート港町ポルトフィーノ、パリ、南仏のエクス・アン・プロヴァンス。95年ヴェネチア映画祭国際批評家連盟賞受賞。
ネット上の声
- 不可能な恋と見えない真実
- ソフィー・マルソー♡
- 芸術的エロ映画
- 名人芸でしょう
ヒューマンドラマ
- 製作年1995年
- 製作国フランス,イタリア,ドイツ
- 時間110分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演ジョン・マルコヴィッチ
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ヒューマンドラマ
- 製作年1953年
- 製作国イタリア
- 時間109分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演エチカ・シューロー