-
「ナグラチームが解散する日」「誰もいない部屋」などのインディーズ映画を手がけてきた田口敬太監督が、自身の祖父の記憶から着想を得て、昭和レトロのムードを漂わせながら、自由を求める女と男の姿を、はかなくも繊細に描いたラブストーリー。
第2次世界大戦時の日本。軍需工場経営者で地主の熊野の妾として、彼の屋敷で暮らすきし乃は、弟の戦死の報を受けて恋人と心中を図る。しかし自殺しようとしたところで、弟と面影の重なる浅次郎という男と出会う。結核を患っている浅次郎は兵役免除となり、人目につかないように暮らしていた。浅次郎は、同じく結核で亡くなった妻と始めた撞球場(ビリヤード場)を経営し、風紀を乱すという理由から警察の取締の対象となっているが、それでも彼にはビリヤードの世界チャンピオンになるという夢があった。
「男の優しさは全部下心なんですって」の辻千恵が主人公のきし乃を演じる。浅次郎役は「彼女はひとり」の金井浩人。若手作家の登竜門「TAMA NEW WAVE 2022」で審査員の支持を集めた作品を上映する「ある視点」部門に選出。
ネット上の声
- 自分の好きな感じの沈黙と生活音じゃなかったけれど、約一時間のストーリー編成で説明
- レトロな街並みや建物、戦時中の時代とにかく映像が美しく、余白がとても心地よいとて
- スタンダードサイズに理路整然と配置された人物たちの移動はまさにビリヤードそのもの
- 昨日徹夜作業で寝不足からの本日3本目、更にセリフを抑えてカットをじっくり見せる作
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間61分
- 監督田口敬太
- 主演辻千恵
-
インディーズ映画界の登竜門として知られる田辺・弁慶映画祭の2019年(第13回)コンペティション部門で、主演の福永朱梨が俳優賞を受賞した作品。橋から身を投げて自殺を図ったものの、死ぬことができずに生還してしまった高校生の澄子。幼なじみの秀明が教師の波多野とひそかに交際しているという秘密を握っていた澄子は、煩わしい日々が続く中で、その秘密をネタに秀明を脅迫し始めるのだが……。監督の中川奈月が立教大学大学院映像身体学科の修了制作として手がけたもので、脚本の完成度の高さから、黒沢清作品などを多数担当してきた撮影監督の芦澤明子が参加。田辺・弁慶映画祭の俳優賞のほか、第15回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭のSKIPシティアワードなどを受賞。田辺・弁慶映画祭の受賞作品を特集する「田辺・弁慶映画祭セレクション2020」(20年11月20日~12月10日、東京・テアトル新宿)で上映され、2021年10月には単独で劇場公開。
ネット上の声
- 孤独、狂気、悲しみの青春映画でした。
- 修了制作ですから
- 私だけ置いてけぼり
- 既成観念にとらわれなければ、愛だけがそこにある
青春、 ホラー、 ヒューマンドラマ
- 製作年2018年
- 製作国日本
- 時間60分
- 監督中川奈月
- 主演福永朱梨
-
森沢明夫の同名小説を、新人の金井浩人と池脇千鶴主演で映画化。立花明海は最愛の猫を亡くした空虚感からか、普段は手にしない自己啓発本を古書店で購入する。その本には栞代わりに元の持ち主の名刺が挟み込んであり、すでに線が引かれたいくつかの文章は、明海が心を動かされたフレーズとみごと合致していた。気になった明海は名刺の「大滝あかね」に思い切って連絡をとるが……。明海役を本作が映画デビューとなる金井、あかね役を池脇が演じ、安藤政信、古畑星夏らが脇を固める。監督は「つむぐもの」の犬童一利、脚本はドラマ「相棒」シリーズなどを手がける守口悠介。
ネット上の声
- "あなたのその眼鏡…度合ってはりますか?"
- 船橋接待映画で映画(1800円で見るもの)以下
- 何気ない日常には愛や感動が溢れてる
- 劇場のスクリーンで観るべき作品
ヒューマンドラマ
- 製作年2018年
- 製作国日本
- 時間121分
- 監督犬童一利
- 主演金井浩人