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地方都市の市民プールを舞台に、無口な監視員の退屈な日常と、遠い国の戦争の現実が交錯する、不穏な空気に満ちた異色の人間ドラマ。
舞台は、日本のどこにでもある地方都市の市民プール。主人公は、ここで監視員として働く無口な男、水原。同僚たちは噂話や恋愛話に興じ、客たちは平和な夏のひとときを過ごす。しかし、水原の関心はただ一つ、ラジオから流れてくる遠い中東の紛争ニュース。彼のいる退屈で平和な日常と、世界のどこかで起きている理不尽な暴力。この二つの世界の圧倒的な断絶が、彼の無表情の奥に潜む孤独と狂気を静かに増幅させていく。繰り返される日常の中で、彼の内面に蓄積されたものが、やがて静寂を破る。
ネット上の声
- プールの水面に映るのは
- 劇場鑑賞した「普通は走り出す」「地球はお祭り騒ぎ」「八月の軽い豚」、オンライン開
- 【詳述は、『普通は走り出す』欄で】若松世界のより円熟·格ある復活
- 笑ったけどよく考えてみたら怖い映画だった
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国日本
- 時間117分
- 監督渡辺紘文
- 主演今村樂
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兄・渡辺紘文と弟・渡辺雄司の兄弟によって旗揚げされ、栃木県大田原市を拠点に創作活動を続ける映画制作集団「大田原愚豚舎」による異色の人間ドラマ。北関東郊外の農村を舞台に、年老いた祖母と2人で暮らす豚飼いの男が豚舎で黙々と働く姿を、極限まで言葉を排してつづった。シャープなモノクロ映像と、徹底したミニマル描写、実験的で挑発的な音響効果や感情をかきむしるような音楽など、大田原愚豚舎の作品に見られる特徴を踏襲しつつ、さらに進化させた。主人公の豚飼いの男を渡辺紘文が自ら演じ、渡辺兄弟の実際の祖母であり、これまでの大田原愚豚舎作品にも多数出演してきた平山ミサオが、劇中でも主人公の祖母を演じている。2019年・第32回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門で監督賞を受賞。
ネット上の声
- 大田原愚豚舎旗揚げ10周年特集上映にて
- 映画にしたら眠くなっちゃうような1週間を、繰り返し繰り返し送り続けている人
- 大田原愚豚舎特集vol.1と今年のvol.2で、全てコンプリートできた
- これはどうあっても『わたしの叔父さん』と比べてしまう
ヒューマンドラマ
- 製作年2020年
- 製作国日本
- 時間75分
- 監督渡辺紘文
- 主演渡辺紘文
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栃木の田舎町、売れない映画監督の鬱屈した日常。祖母と暮らす男の、何も起こらないようで何かが燻る7日間のモノクローム記録。
舞台は、冬の栃木県大田原市。祖母と二人で暮らす30代の映画監督の男。かつては映画祭で賞賛されたものの、今は次回作の構想も浮かばず、ただ無為な日々を過ごす。地元の友人との気のない会話、黙々と食事をする祖母との時間、そして終わらない農作業。モノクロの映像で切り取られるのは、彼の焦燥感と閉塞感に満ちた7日間。この退屈な日常の先に、彼は映画監督としての新たな一歩を踏み出すことができるのか。観る者の心を静かに揺さぶる、自伝的物語。
ネット上の声
- 面白くないけど意義は大きい
- 面白くないけど意義は大きい
- イライラして退場。でも最後まで同じらしい
- 想像つかない日常だな
ヒューマンドラマ
- 製作年2015年
- 製作国日本
- 時間110分
- 監督渡辺紘文
- 主演渡辺紘文