職を失い、二人の息子と東京を彷徨う父。昭和初期の不況を背景に、ささやかな幸せと親子の絆を描く小津安二郎監督の感動作。
舞台は昭和初期、世界恐慌の風が吹き荒れる東京。工場を解雇された男・喜八は、二人の幼い息子を連れて職探しの旅に出る。彼の目的は、息子たちに腹一杯食べさせ、安心して眠れる場所を見つけること。しかし、世間の風は冷たく、父子のささやかな日常は貧困によって脅かされる。そんな中、同じように苦しい境遇を生きる訳ありの女性と出会い、束の間の安らぎを得る。だが、息子の急病という非情な現実が、喜八に父としての究極の決断を迫る。
ネット上の声
- 【貧しき子を二人抱える情けの厚き男が、一夜を共にした同じく貧しき母娘を罪を犯してまで救う物語。今作は、小津安二郎監督が人間の孤独や絶望をリアルかつ人情味を込めて描いた作品である。】
- 小津の映画は戦後の「紀子三部作」があるように、戦前にも「喜八もの(四部作)」が存
- さて、小津監督の喜八シリーズもこれが最後
- 浪花節なラスコーリニコフ。
ヒューマンドラマ
- 製作年1935年
- 製作国日本
- 時間80分
- 監督小津安二郎
- 主演坂本武