取り壊されるリスボンのスラム街。妻に去られた老人が、かつての「子供たち」を訪ね歩く、記憶と喪失を巡る魂の彷徨。
再開発によって解体を待つのみとなったポルトガル・リスボンのスラム街、フォンタイーニャス地区。カーボベルデからの移民である老人ヴェントゥーラは、長年連れ添った妻に置き手紙一つで去られ、住処も失う。全てを失った彼は、かつて我が子のように可愛がった若者たちが移り住んだ、白く無機質な新築アパートを一人、また一人と訪ね歩く。彼の彷徨は、失われたコミュニティの記憶と、自身の過去を辿る旅。暗い部屋で交わされる断片的な会話は、過去からの手紙か、未来への鎮魂歌か。静寂と闇の中に、移民たちの声なき声が響き渡る。
ネット上の声
- 「家」と家族≒血の物語かな
- 狭いフォンタイーニャス地区の中を延々回り続けるルーティン的な生活と、何度も繰り返
- 馴染みが無さすぎるカーボ・ヴェルデという国からポルトガルへ移り住んだヴェントゥー
- もういつも通りのコスタでほぼリメイクの繰り返しといってもいいが、毎回素晴らしいシ
ヒューマンドラマ
- 製作年2006年
- 製作国ポルトガル,フランス,スイス
- 時間155分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ヴェントゥーラ