マルキ・ド・サドの禁断の書、実相寺昭雄が映像化。美徳は破滅し、悪徳が栄える倒錯の世界で、少女が見る究極の絶望。
舞台は、外界から隔絶された妖しくも美しい館。純潔の象徴である少女ジュスティーヌは、この館に囚われの身となる。そこは、美徳を愚弄し、悪徳こそが至上の喜びであると説く倒錯的な思想家たちの王国。彼女の貞節と信仰は、次々と仕掛けられる背徳的な儀式と哲学的な問答によって、容赦なく踏みにじられていく。抵抗すればするほど深まる絶望。この悪徳が支配する世界で、美徳は生き残れるのか。人間の本性と倫理の限界を問う、官能的かつ哲学的な映像詩。
ネット上の声
- 『帝都物語』と同年に公開された実相寺昭雄監督作品
- 【日本人にしか創れない瞬き禁止の倒錯空間】
- マルキ・ド・サドの小説の映画化…というわけではなく「悪徳の栄え」の舞台を上映して
- 実相寺昭雄の映画は物語の巧みさではなくて美学で魅せるタイプなので独特の難易度があ
文芸・史劇
- 製作年1988年
- 製作国日本
- 時間96分
- 監督実相寺昭雄
- 主演李星蘭