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定年間近の鉄道運転士が同じ仕事に就いた息子を一人前の運転士に仕立て上げる姿を、ブラックユーモアを交えて描いたセルビア映画。定年間近の鉄道運転士イリヤは現役時代に電車の事故で28人を殺してしまったという不名誉な記録の持ち主。イリヤが養子として迎えた息子シーマは、義父の仕事を継ぐ準備をしていた。イリヤは折に触れシーマに「事故は避けて通れないものだ」と話すが、運転士の業務についたシーマは夜も眠れないほど不安にかられてしまう。仕事をはじめて3週間、シーマは無事故を続けていたが、ついにその緊張感に耐えられなくなる。そんな息子を助けるため、イリヤは自殺志願者を探し、ビルなどから飛び降りるかわりに電車に轢かれてほしいと無茶な交渉を進めるが……。監督、脚本はカンヌ映画祭短編部門で審査員賞受賞経験もあるミロシュ・ラドビッチ。
ネット上の声
- 日本の鉄道運転士はどう感じるだろう
- 国も違えば、運転士も違うね
- 理解しづらいところもあるがいい映画
- 公共輸送機関の運転席でやりたい放題
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国セルビア,クロアチア
- 時間85分
- 監督ミロシュ・ラドヴィッチ
- 主演ラザル・リストフスキー
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スターリンの影響から未だ脱け出せない1950年代初頭のユーゴスラビアを舞台に、時代の波に翻弄される一家の姿を体制批判をこめて描いたヒューマンドラマ。家族に囲まれて幸せに暮らしていた少年マリック。ところが、父親が愛人にふと洩らした国政批判のせいで逮捕され、強制収容所に入れられてしまう。不思議がるマリックに対し、父親は出張中だとごまかす母親だったが……。1985年度、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。
ネット上の声
- クストリッツアの作品とは思えないほどコメディ要素のない不穏をはらんだ初期の作品
- クストリッツァ監督の長編2作目にしてパルムドール受賞作
- 生きる、どんな状況でも屈せず生き抜く
- 子供の視点から描くと大人の世界は滑稽
ヒューマンドラマ
- 製作年1985年
- 製作国ユーゴスラビア
- 時間136分
- 監督エミール・クストリッツァ
- 主演モレノ・デバルトリ
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ボスニア内戦から10数年の時を経たサラエボを舞台に、戦争の犠牲となった女性の再生と希望を描いた人間ドラマ。女性監督ヤスミラ・ジュバニッチがメガホンを取り、デビュー作にして06年度ベルリン国際映画祭でグランプリに輝いた。母娘2人でつましい生活を送るエスマと12歳のサラ。シャヒード(殉教者)と聞かされていた父親の死に疑問を持ち始めたサラは、真相を話そうとしないエスマに反感を募らせていき……。
ネット上の声
- もう20年近く前に観た作品だけれど、久しぶりに鑑賞
- ようやくジェンダー視点で描かれた旧ユーゴ
- 静けさと、残酷さと、希望と。いい作品です
- オシム前監督が感動したのがヒントでした
ヒューマンドラマ
- 製作年2006年
- 製作国ボスニア・ヘルツェゴビナ,オーストリア,ドイツ,クロアチア
- 時間95分
- 監督ヤスミラ・ジュバニッチ
- 主演ミリャナ・カラノヴィッチ
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「サラエボの花」(2006)でベルリン映画祭金熊賞に輝いたヤスミラ・ジュバニッチ監督の長編第2作。ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボを舞台に、ひと組のカップルがたどる愛の行方を、戦争や宗教問題を背景に描き出す。客室乗務員ルナと空港管制官アマルは、サラエボで同棲するカップル。ある日、アマルは勤務中の飲酒が原因で停職処分を受けてしまう。停職中にかつての戦友と偶然再会したアマルは、触発されてイスラム原理主義に傾倒していく。
ネット上の声
- 日本の女性監督もこれくらい撮れよ
- 前を見た女性の生き方に心が震えた
- 普通の物語のはずなんだけど
- 逞しく生きるサラエボの女性
ヒューマンドラマ
- 製作年2010年
- 製作国ボスニア・ヘルツェゴビナ,オーストリア,ドイツ,クロアチア
- 時間104分
- 監督ヤスミラ・ジュバニッチ
- 主演ズリンカ・ツヴィテシッチ