全24作品。豊原功補が出演した映画ランキング

狂い始めた誘拐計画。暗闇へ飛び込む若者たちの焦燥と破滅を描く、青山真治監督の初期衝動。

目的もなく生きる若者、ミヤモト。彼が友人に誘われ加担したのは、ヤクザの娘を狙った杜撰な誘拐計画。一攫千金を夢見た安易な犯行は、しかし、始まった瞬間から狂い始める。人違い、裏切り、そして迫りくる追手。廃倉庫に追い詰められた若者たちの間に、猜疑心と焦燥が充満していく。暗闇の中、逃げ場のない状況で試される絆。破滅へと突き進む彼らの行き着く先は。青山真治監督が描く、若者の危ういエネルギーが暴発するクライム・サスペンス。

ヤクザ専門のタクシー運転手。欲望渦巻く夜の街で、組の抗争と警察の狭間で命を賭けた危険なドライブが始まる。

バブル経済に沸く日本の夜の街。ヤクザ専門のタクシー運転手である勇は、暴力団幹部を客とし、裏社会の情報を巧みに利用して生き抜いていた。しかしある日、対立する組の幹部を乗せたことから、二大組織の抗争に巻き込まれてしまう。警察からは情報屋として追われ、ヤクザからは裏切り者と疑われる絶体絶命の状況。己の知恵と度胸だけを頼りに、この危機を乗り切ろうと奔走する。裏切りと暴力が交錯する中、彼がアクセルを踏み込む先にある衝撃の結末。

大学受験のカリスマ講師・五十嵐は、友人の外科医から癌の宣告を受ける。余命1年半と知らされた彼は、帰りがけに偶然出会った少女・真紀が数学の才能を秘めていることを見抜き、家庭環境に恵まれず高校を中退した彼女を東大受験へと導いていく。受験アドバイザーとしても活動する精神科医・和田秀樹が、自らの体験を基に初監督を手掛け、第5回モナコ国際映画祭で最優秀作品賞をはじめとする4冠に輝いた人間ドラマ。

裏社会の悪を喰らう、伝説のフィクサー平井銀二。欲望渦巻く世界で、巨悪を相手に仕掛ける命懸けのマネーゲーム。

現代日本の裏社会。欲望と金が全てを支配する非情な世界。主人公は、裏社会で「銀王」と恐れられる伝説のフィクサー、平井銀二。彼の前に、政治家や大企業が絡む巨大な利権の情報が舞い込む。銀二は相棒の森田鉄雄と共に、この巨悪の巣窟に挑むことを決意。しかし、敵は警察や法律さえも手玉に取る権力者たち。裏切りと暴力が渦巻く中、銀二の卓越した知略と度胸が試される。絶体絶命の状況下、銀二が仕掛ける起死回生の一手とは。究極の心理戦が交錯するクライムサスペンス。

競馬場で知り合った男に日当10万円で仕事を持ち掛けられた森田は、疑いながらもその金額に目が眩んで引き受けることに。森田が任されたのは膨大な量の段ボール箱をあるアパートへ運ぶこと。その中には10億円にも及ぶ現金が詰め込まれていた。

世界で初めて人工癌の発生に成功し、ノーベル賞候補に三度もなりながら、その偉業が知られなかった一人の医学者の執念の物語。

20世紀初頭の日本とドイツ。病理学者の山極勝三郎は、癌が化学物質によって引き起こされるという「癌の刺激説」を提唱するも、学会から全く相手にされない。自らの仮説を証明するため、彼はうさぎの耳にコールタールを塗り続けるという、途方もなく地道な実験を開始。資金難、周囲の無理解、そして終わりの見えない実験。幾度となく心が折れそうになりながらも、彼は研究を続ける。長い年月の果てに、うさぎの耳に現れた小さな変化。それは、人類が初めて目にする、癌発生の瞬間だった。

経営していた設計事務所が倒産してしまった木村（豊原功補）は、下町のおもちゃ屋で謎めいた少女・凛（寿理菜）に声を掛けられる。やがて、詐欺めいたリフォームの仕事をするために福島へとたどり着いた木村は、彼女と再会を果たし、健人（葉山奨之）という高校生とも知り合う。どこか奇妙な縁と親近感を感じる木村に向かって、凛は衝撃的な事実を告げる。それは、自分たちが前世で家族であり、母親が凛、父親が健人、その間に授かった息子が木村だというものだった。

平井銀二と民自党の実力者・井沢は、次期政財界の大編成を視野に入れて画策を進めている。そこで邪魔になるのは、日本有数の一大コンツェルン・誠京の会長である蔵前仁。蔵前の支配下にある政治家たちを手駒にするため、銀二たちは一世一代の大博打に挑む。

N県を統治し、政財界にまで力を及ぼす神威家。その家長権をめぐり、家長の秀峰と4人の息子は対立を重ねていた。秀峰は、オープン前のホテルに息子たちを呼び出し、平井銀二の立ち合いの下で話し合いをするも決裂。そして息子たちは秀峰に銃を向ける。

日本映画界を代表する監督と新人監督たちが競作する「映画番長」シリーズの第3弾「ホラー番長」の1作で、「完全なる飼育　愛の40日」の西山洋市監督が「極道恐怖大劇場　牛頭」の佐藤佐吉による脚本を映像化した不条理コメディ。ペット探偵の田宮は、ある日パチンコ屋で見知らぬ男から「その台出ますよ」と告げられ、その通り大当たりを出す。その日から田宮は、自らを予知能力者と名乗るその男・毛利の奇妙な予言に翻弄されていく。

超ドラゴン怪獣キングギドラと対決するゴジラの死闘を描くシリーズ第十八弾。脚本・監督は「満月(1991)」の大森一樹。特技監督は「ゴジラＶＳビオランテ」の川北紘一。撮影は「リトル・シンドバッド　小さな冒険者たち」の関口芳則がそれぞれ担当。

伊豆諸島と東京を結ぶローカル空港・調布空港を舞台に、人生に追いつめられた人々が織りなす人間模様をつづったハートウォーミング・ドラマ。遠距離恋愛中の恋人と連絡が取れず神津島からやってきた女性、神津島の実家から“父危篤”の報せを受けたエリート会社員、ギャンブルが原因で妻に逃げられたタクシー運転手。まったく接点のなかった彼らの人生が調布空港で交差し、それぞれ決断の時を迎えるまでを描いていく。

組長の妻でありながら、別のヤクザの男を愛したヒロインの姿を、ヤクザ組織の内部抗争の戦いの中で描くドラマ。エグゼクティブ・プロデューサーを務めた家田荘子の同名原作（祥伝社ノンノベルス・刊）をもとに、「人間交差点・道」の磯村一路が監督。脚本は「事件屋稼業」の橋本裕志が担当。東千代之介が特別出演。スーパー16ミリ。

亡き妻の生まれ変わりと思しき犬と老人の交流を描くメルヘン。監督は、本作が本篇デビューとなる月野木隆。テリー・ケイによる同名ベストセラー小説を基に、「ソクラテス」の森崎東が脚色。撮影を「東京マリーゴールド」の小林達比古が担当している。主演は「助太刀屋助六」の仲代達矢。

30代の女と、かつての恩師。居酒屋で偶然再会した二人の、静かで穏やかな恋物語。

東京の片隅にある馴染みの居酒屋。そこで38歳のツキコが偶然再会したのは、高校時代の国語教師「センセイ」。白髪頭で、いつもきちんと背広を着こなすセンセイ。二人は決まって同じ店で酒を酌み交わし、他愛もない会話を重ねる日々。季節の移ろいと共に、ゆっくりと、しかし確実に深まっていく二人の時間。それは友情なのか、それとも愛情なのか。言葉にできない想いを胸に秘めながら、年の離れた男女が織りなす、繊細でどこか懐かしい大人の恋の行方。

一般市民による初の法改正となる「危険運転致死傷罪」の新設に貢献した女性の実話を基にした社会派ドラマ。最愛のひとり息子を悪質な飲酒運転事故で亡くした茂木圭子。何の罪もない若者の命を奪ったにもかかわらず、わずか数年の刑にしか問えないという現状に納得できない圭子は、刑法の厳罰化に向けて行動を開始する。2011年4月に死去した元「キャンディーズ」田中好子の最後の主演作。「ビートキッズ」の塩屋俊監督がメガホンをとる。

黒木瞳がわがままな演歌の女王を演じ、CM制作現場で起こるドタバタを描くコメディドラマ。飲料メーカーからオーダーを受けた広告代理店が、黒木演じる性格の悪い演歌の女王と、落ち目になった国民的時代劇俳優（中村嘉葎雄）、自称ブロードウェイ帰りで躁うつ病のヒップホップスター（加藤和樹）という3人を起用したCMを提案する。しかし、演歌の女王と時代劇俳優は犬猿の仲。ヒップホップスターは、新興宗教の広告塔だという裏事情があり、撮影現場は大混乱に陥ってしまう。監督は広告業界出身の久保田誠二。黒木、中村、加藤のほか、豊原功補、本仮屋ユイカ、モト冬樹らが出演。

雨宮慶太、鈴木卓爾、豊島圭介ら3人の監督が、女性が持つ底知れぬ怖さをテーマに描いたオムニバス・ホラー。結婚を間近に控えたOLが自殺した女の怨霊に狙われる「カタカタ」、工場で働く青年がズタ袋をかぶった不気味な少女に振り回される「鋼－はがね－」、母から娘に受け継がれた呪われた血が悲劇を引き起こす「うけつぐもの」など、ふとしたことから“こわい女”と出会ってしまった人々の恐怖を描く。

本州と北海道の間にトンネルを掘ろうとする男達と、彼らを見つめる女たちの姿を描く。岩川隆の同名の原作の映画化で、脚本は井手俊郎と「漂流」の森谷司郎の共同執筆、監督も森谷司郎撮影は「駅／ＳＴＡＴＩＯＮ」の木村大作がそれぞれ担当。