明治時代の信州。淡く、そしてあまりにも儚い、従兄妹同士の初恋の追憶。
舞台は明治時代の信州の農村。15歳の少年・政夫と、2歳年上の従姉・民子は、互いに淡い恋心を抱く仲。小川での語らい、野菊摘み、二人だけの時間はかけがえのない宝物。しかし、その純粋な想いは、封建的な村の大人たちによって無慈悲にも引き裂かれる。周囲の反対により、民子は望まぬ嫁入りを強いられることに。離れ離れになっても変わらぬ想いを胸に秘める二人。老いた政夫が、生涯でただ一度の恋を静かに回想する、美しくも切ない追憶の物語。
ネット上の声
- 【“野菊の花の如き君。竜胆の花の如き貴方。”今作は、伊藤左千夫の傑作悲恋小説「野菊の墓」を、木下恵介監督が品性高く映像化した切なき恋物語である。】
- ラストシーンで、視界を制約していたスコープがいきなりなくなるという秀逸な演出が見事
- そういえば、私も従兄弟のお兄ちゃんを好いていた時期があったのを思い出しながら見て
- 野菊の「墓」としなかったタイトル変更に拍手
ヒューマンドラマ
- 製作年1955年
- 製作国日本
- 時間92分
- 監督木下恵介
- 主演田中晋二