前作「三里塚 辺田部落」以来、ちょうど二年ぶりに小川プロが発表した二時間一分の長編記録映画。映画の舞台は、山谷、釜ケ崎とならんで日本三大寄せ場の一つと言われている横浜・寿町--三百メートル四方に90軒の簡易宿泊所が密集し、五千人前後の人々が生活しているドヤ街である。今回は、小川紳介は編集と構成だけを担当して現場には行かず、寿町には湯本希生・渡辺孝明・原正、それにカメラマンの奥村祐治の四人がはいって、約10カ月住みこみ、19時間分のフィルムを回した。小川プロ独特の“長回し=同時録音”方式は、安い機材を駆使しながらも、みごとにこの映画でその威力を発揮している。スクリーンには、寿町の人人が、次々と登場し、自分たちの過去を語り、未来への希望を語る。そして、そのうちのある者は、映画の完成を待たずに死んでしまうのである。(16ミリ)
ネット上の声
- 小川紳介率いる小川プロダクション
- 初めの葬式や話し方のユーモラスな黒須さん、最後の強盗にあったおじさんなど、労働者
- 寿町は一度間違って入り込み、何とも言えない閉塞を感じて早く出ないと…と思ったこと
- 途中のナレーションで、物書きとかカメラを持った人はここによく来るけど自分達を使い
ドキュメンタリー
- 製作年1975年
- 製作国日本
- 時間121分
- 監督湯本希生
- 主演---