少年と少女と黒人兵という国籍を異にする三人が、平和郷を求めて戦火の山野をさまようという、新興ユーゴスラヴィア映画。イヴァン・ルビッチの脚本・台詞に、ヴラディミル・コッホ、フランツェ・シュティグリッチ、フランツェ・ヤムニクが協力脚色し、監督はフランツェ・シュティグリッチ自身。撮影をルディ・ヴァウポティッチ、音楽をマリアン・ゴジナが受持っている。黒人兵に「戦火のかなた」「平和に生きる」のジョン・キッツミラーが扮して一九五七年カンヌ映画祭で最優秀男優賞を受賞し、少年のトゥーゴ・シュティグリッチは監督の息子である。ドイツ人少女のエヴェリーネ・ヴォールファイラーはドイツのユーゴ駐在商社員の娘から見出された。撮影はユーゴ中部山岳地帯の長期ロケによってほとんど製作された。カンヌの他に一九五六年プーラ映画祭でもこの作品は音楽と美術の賞を受けた。製作ムラデン・コジナ。
- 製作年1956年
- 製作国ユーゴスラビア
- 時間89分
- 監督フランツェ・シュティグリッツ
- 主演ジョン・キッツミラー