全6作品。渡辺世紀監督が制作した映画ランキング

CMなどで数多くの振付を手がけてきた振付家・香瑠鼓が率いるパフォーマンス集団「あぴラッキー」のステージを映画化。世界的に著名な美食研究家・加賀美晃志郎がオーナーを務める「レストランKAGAMI」は、店内は私語・BGM禁止など厳しいルールを設けながらもミシュランの星を獲得する人気店として営業を続けていた。開店2周年の記念日に加賀美が店を訪れると、店には行列がなく、店内も従業員の姿が見当たらない。不審に感じた加賀美の目の前に現れた奇妙な出で立ちの男は、険しい表情の加賀美に構うことなく朗らかに「レストランアピーシェへようこそ」と歌いあげ、加賀美の車椅子を押して猛スピードで闇の中へと走っていく。突如照明が変わり、爆音で流れる音楽とともに「レストランアピーシェ」の従業員たちによる奇妙なダンスがスタートするが……。原田大二郎が加賀美役を演じるほか、手塚眞、石井明美、ラッキィ池田、時任三郎らが顔をそろえる。

等身大人形を用いた一人芝居の人形演劇で独特の世界観を確立しつつも、2010年7月に62歳で他界した岡田芳一が、自らの舞台演目を映画化した遺作。岡本演じる顔に包帯を巻いた「私」と血管がむき出しの身体を持つ人形の「少女」が、お互いをいたわりあいながらも、決して相手を救うことができないことから生じる心の痛みを描く異色のドラマ。

自作の等身大人形を使った妖艶なパフォーマンスで世界的に高く評価されてきた人形劇団「百鬼どんどろ」の主宰・岡本芳一を追ったドキュメンタリー。2006年、下北沢の映画館における公演の記録を引き受けた渡邊世紀監督が、これをきっかけに密着取材を開始。岡本や関係者へのインタビューをはじめ、満開の夜桜の下で上演された長野公演の模様、そして信州伊那谷にあるアトリエ“どんどろハウス”の風景などを通し、その独特の魅力に迫る。