全6作品。シルヴィア・チャン監督が制作した映画ランキング

世代の異なる三人の女性が、一つの墓を巡って愛と家族の形を問い直す感動のヒューマンドラマ。

現代の中国。教師のフイインは、亡くなった母のため、父の墓を田舎から移して両親を一緒に埋葬しようと決意。しかし、そこには父の最初の妻である「田舎の母」が、何十年も墓を守り続けていた。フイインの計画に、彼女は頑として首を縦に振らない。フイインの娘でテレビ局に勤めるウェイウェイは、この家族のいざこざを格好のネタとして取材を開始。一つの墓を巡る三世代の女性たちの対立は、それぞれの愛の形、結婚観、そして生きてきた時代の違いを浮き彫りにしていく。果たして彼女たちは、互いを理解し、新たな家族の絆を見つけ出すことができるのか。

70年代の香港を舞台に描かれる、甘く切ない初恋の記憶。大人になった今、あの日のときめきがスクリーンで蘇る、ノスタルジック・ラブストーリー。

現代の香港。映画監督のシュウロウは、自らの初恋を題材にした映画の制作に行き詰まっていた。彼女の脳裏に蘇るのは、1970年代の高校時代。内気な青年ホークンと育んだ、淡く瑞々しい恋の記憶。しかし、二人の間には、ホークンに想いを寄せる親友チェンリの存在があった。楽しかった思い出、些細なすれ違い、そして言えなかった言葉。過去と現在が交錯し、忘れていたはずの感情が溢れ出す。初恋の物語が完成する時、彼女が見つける真実とは。

台湾の女優で監督としても数々の作品に携わってきたシルビア・チャンがメガホンをとり、3人の若者の交錯する過去と現在を描いたドラマ。台東の沖にある緑島で生まれたユーナンとユーメイ兄妹。母は息子と夫を島に残し、幼いユーメイを連れて台北へと去ったが、ほどなくして他界した。月日が流れ、駆け出しの画家として台北に暮らすユーメイは、家族の仲を引き裂いた母親への怒りを抱えながら生きている。ユーメイはボクサーである恋人ヨンシャンに妊娠したことを告げられずにいた。ヨンシャンは網膜剥離であることを隠して試合に臨み、コーチから選手証を取り上げられて途方に暮れる。台東で旅行ガイドとして忙しく働く兄のユーナンは、孤独の中で過去を思う日々を送っている。ある夜、ユーナンは台風による足止めで立ち寄った店で遭遇したのは、あまりもせつない幻影だった。台湾で活躍する俳優・蔭山征彦がチャンとともに脚本を手がけた。2015年・第16回東京フィルメックスでは「念念」のタイトルで特別招待作品として上映。