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列車事故で死んだ老機関士。英雄か、反逆者か。食い違う証言が、激動のポーランド史を生きた男の孤高の魂を浮かび上がらせる。
1950年代、社会主義下のポーランド。ある雪の夜、老機関士オジェホフスキが列車事故で命を落とす。事故原因を調査する委員会で、彼の同僚や上司たちが次々と証言台へ。戦前の資本主義時代からドイツ占領下、そして現在の社会主義体制に至るまで、鉄道一筋に生きてきた彼の過去。ある者は彼を党の方針に忠実な模範的労働者と讃え、またある者は時代遅れの頑固者、あるいはサボタージュを企んだ反逆者だと非難する。断片的な証言が交錯する中で、信念を貫き通した一人の男の、知られざる実像が徐々に明らかになっていく。
ネット上の声
- ヴァイダやハス、後にはポランスキーやキエシロフスキ、ザヌーシを輩出したウッチ映画
- 闇が広がる夜、走行中の列車に男が飛び込んだ
- 川崎市市民ミュージアムにて
- 夜の闇を走る蒸気機関車
ヒューマンドラマ
- 製作年1957年
- 製作国ポーランド
- 時間89分
- 監督アンジェイ・ムンク
- 主演カジミェシュ・オパリンスキ
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戦争に英雄はいないのか?ポーランド派の巨匠が、国家の神話を痛烈に皮肉る、二部構成の反英雄的叙事詩。
第二次世界大戦下のポーランドを舞台に、「英雄」という概念を問い直す二つの物語。第一部では、ワルシャワ蜂起から逃げ出した小市民が、偶然から抵抗運動の連絡係に。英雄とは程遠い彼の滑稽な逃避行。第二部では、ドイツ軍の捕虜収容所が舞台。将校たちは、一人の脱走成功という虚構の伝説を心の支えに生きる。その神話の裏に隠された真実。戦争が生み出す英雄像の虚しさと人間の弱さを、冷徹かつユーモラスな視点で描いた傑作。
ネット上の声
- 希望と期待=英雄の裏切りが第一章と第二章に描かれる
戦争、 ヒューマンドラマ
- 製作年1957年
- 製作国ポーランド
- 時間87分
- 監督アンジェイ・ムンク
- 主演エドヴァルド・ヂェヴォンスキ
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戦後、豪華客船で再会した元アウシュヴィッツ看守と囚人。封印された過去の記憶が、二人の現在を蝕む衝撃作。
第二次世界大戦から15年後の大西洋。ドイツ人女性リザは、夫との船旅の途中、かつてアウシュヴィッツ強制収容所で自分が監視していたポーランド人女性マルタの面影を持つ乗客を目撃。その瞬間、リザの脳裏に蘇る収容所での日々。看守という絶対的な権力者としてマルタに接した記憶。生と死が隣り合わせの極限状況で、二人の間に生まれた奇妙な関係性の追憶。監督の急逝により未完となった、断片的な映像が観る者の心に深く突き刺さる、ポーランド派の傑作。
ネット上の声
- 製作途中で、アンジェイ・ムンク監督が事故死してしまい、未完成のままだったものを友
- 『昨年、2023年初見の歴史を感じる古〜い過去作ベストムービーの回です
- 未完成作を未完成のまま観るってどうなの?
- 未完成過ぎて実験映画よりも消化不良…
ヒューマンドラマ
- 製作年1963年
- 製作国ポーランド
- 時間61分
- 監督アンジェイ・ムンク
- 主演アレクサンドラ・シュロンスカ
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激動の20世紀ポーランド史を、常に時代の波に乗り遅れる一人の男の視点で描く、皮肉とユーモアに満ちた悲喜劇。
1930年代から50年代のポーランド。主人公のヤン・ピシュチクは、常に時代の流れを読み間違え、行く先々で不運に見舞われる男。愛国心に燃えて軍隊に入ればスパイと間違われ、戦時下ではレジスタンスに加わろうとして失敗。戦後は共産党員になろうとするも、ことごとく裏目に出る彼の人生。激動の歴史に翻弄されながらも、必死に社会に順応しようとする小市民の姿を、アンジェイ・ムンク監督がブラックユーモアたっぷりに描いた傑作風刺劇。
ネット上の声
- 誠実なのか不誠実なのかわからない少しアホな主人公に、自身の性格・行動(と時代性)
- たぶんジャニスでレンタルして観たが記憶なし
コメディ
- 製作年1960年
- 製作国ポーランド
- 時間92分
- 監督アンジェイ・ムンク
- 主演ボグミウ・コビェラ
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ポーランド派の巨匠のひとり、アンジェイ・ムンクの習作的なセミ・ドキュメンタリー作品。
- 製作年1954年
- 製作国ポーランド
- 時間---分
- 監督アンジェイ・ムンク
- 主演グスタフ・ホロベック