全8作品。ガブリエレ・サルヴァトレス監督が制作した映画ランキング

10年ぶりに再会した旧友たち。モロッコへの旅が、忘れかけた青春の輝きとほろ苦さを呼び覚ますロードムービー。

ローマに暮らす30代のマルコのもとに、10年ぶりに旧友からの連絡。仲間の一人がモロッコのマラケシュで逮捕され、保釈金が必要だという。かつて固い友情で結ばれていた仲間たちが再集結し、オンボロ車で一路モロッコを目指す旅が始まる。スペインを横断し、ジブラルタル海峡を渡る道中、彼らは過去の思い出と現在の自分たちの姿を重ね合わせる。失われた時間、変わってしまったもの、そして変わらない友情。果たして彼らは友人を救い出し、自分たちの人生を見つめ直すことができるのか。

1978年、南イタリアの夏。灼熱の太陽の下、少年が発見したのは、村の大人たちが隠す残酷な秘密。

1978年、南イタリアの田舎町。10歳のミケーレが、廃屋の近くで見つけた地面の穴。その暗闇にいたのは、鎖に繋がれた同い年の少年フィリッポ。この衝撃的な出会いが、ミケーレの退屈な夏を一変させる。なぜ彼はここにいるのか。犯人は誰なのか。好奇心から始まった秘密の交流は、やがて村全体を覆う恐ろしい犯罪の真相へと繋がる。信じていた大人たちの裏切りを知った時、少年が下す決断。無垢な瞳が見つめる、残酷で美しい世界の終わり。

第二次大戦下、エーゲ海の孤島に送られたイタリア兵たち。戦争を忘れ、楽園のような日々の中で見つけた人生の宝物。

1941年、第二次世界大戦の最中。イタリア軍の兵士8人が、戦略的に重要でないギリシャの小島へ監視任務のため上陸。しかし、そこは男たちが戦争に駆り出され、女と子供、老人だけが暮らす穏やかな場所。初めは敵対していた兵士と島民たちも、次第に打ち解け、言葉や文化の壁を越えて交流。戦争の現実から隔絶された楽園のような島で、彼らは人間性を取り戻し、愛や友情を育む。しかし、戦争の終わりは、彼らに過酷な選択を迫る。忘れ去られた島での、忘れられないひと夏の物語。

旧ソ連の犯罪者コミュニティで育った少年たち。掟と友情、そして裏切りが交錯する、過酷な世界のクライムドラマ。

舞台は、スターリンによって追放された犯罪者たちが独自のコミュニティを築く、旧ソビエト連邦の辺境地。少年コルィマは、「正直な犯罪者」としての誇り高き祖父に育てられ、独自の道徳と掟を叩き込まれる。そこでは、警察や国家権力は絶対的な悪。盗みや暴力さえも、彼らの掟の中では正義となり得る世界。親友のガガーリンと共に成長するコルィマだったが、ソ連崩壊の足音が迫る中、古き良き掟は崩壊。金と暴力が支配する新たな時代が、二人の友情と運命を無情にも引き裂いていく。生き残るために、少年が下す非情の決断。

16年間会ったことのない破天荒な父と、自閉症スペクトラムの息子。予測不能な旅が、二人の心を繋ぐ感動のロードムービー。

イタリアの小さな町。自閉症スペクトラムを抱える16歳のヴィンセントは、母と二人、静かに暮らしていた。ある日、彼の前に現れたのは、16年間音信不通だった自由奔放な歌手の父ウィリー。ウィリーは衝動的にヴィンセントを自身のコンサートツアーへと連れ出す。言葉も文化も違う土地を巡る、父と子のぎこちない二人旅。予測不能なハプニングの連続は、全く異なる世界に生きてきた二人の距離を少しずつ縮めていく。これは、音楽と旅が織りなす、不器用な親子の魂の触れ合いの物語。

発売直前のゲーム世界で、自我に目覚めたキャラクター。創造主であるデザイナーに「死」を懇願する近未来SF。

クリスマス間近の近未来都市。天才ゲームデザイナーのジミは、新作VRゲーム「ニルヴァーナ」の完成を目前に控えていた。しかし、コンピューターウイルスに感染したゲームの主人公ソロが、突如として自我に目覚める。自分がプログラムであり、無限に死と再生を繰り返す運命だと知ったソロは、創造主であるジミにアクセスし、「ゲームから自分を削除してほしい」と懇願。それは、プログラムによる魂の叫びであり、「死」の要求だった。創造物への責任と倫理観の狭間で、ジミは究極の決断を迫られる。