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1994年、台北。孤独な魂たちが偶然同じ部屋を共有する。言葉を失った現代人の心を静謐に描く、都市の物語。
舞台は経済成長著しい1994年の台北。誰も住んでいない高級マンションの一室。偶然その鍵を手に入れた、霊園のセールスマン、不動産セールスウーマン、露天商の3人の男女。互いの存在を知らぬまま、彼らは同じ空間で孤独な夜を過ごす。すれ違い、求め合い、しかし決して交わることのない魂たち。都市に生きる人々の埋めがたい孤独と、かすかな温もりへの渇望。彼らの奇妙な共同生活が迎える、静かな夜明け。
ネット上の声
- とにかく最高。好きだなぁ、この感じ。
- セリフが極端に少ないのに、登場人物たちの孤独がひしひしと伝わってきた。
- ツァイ・ミンリャン監督の才能に脱帽。誰もいないマンションで交わらない男女3人。ラストの長回しは映画史に残る名シーンだと思う。
- うーん、私には合わなかったかも。好き嫌いがはっきり分かれそうな映画ですね。
ヒューマンドラマ
- 製作年1994年
- 製作国台湾
- 時間118分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演ヤン・クイメイ
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1992年、ネオンきらめく台北の街。予備校生の青年と不良少年、孤独な魂がすれ違い、共鳴する、やるせない青春の肖像。
予備校に通うも、親との関係に息苦しさを感じるシャオカン。彼の日常は、バイクのミラーを壊されたことをきっかけに、不良少年のアザとアピンを執拗に追いかける日々へと一変。一方、アザとアピンは、ゲームセンターや安ホテルを転々とする刹那的な毎日。目的もなく彷徨う若者たちの孤独と焦燥。大都市の喧騒の中で、彼らの視線が交錯する時、物語は静かに動き出す。行き場のない感情が導く、予測不能な青春の行方。
ネット上の声
- ツァイ・ミンリャン監督の初期衝動が詰まってる。セリフが少ないのに映像だけで語る感じが最高だった。
- うまくいかない若者たちの鬱々とした感じがリアル。自分にもこういう時期あったなあって思った。
- ずっと暗くてジメジメしてる…。観てて気分が滅入っちゃった。私には合わなかったかな。
- 台北の湿度の高い空気感と、若者のどうしようもない孤独が伝わってきた。他の作品も観てみたい。
青春、 ヒューマンドラマ
- 製作年1992年
- 製作国台湾
- 時間106分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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深刻な水不足に陥った台北。孤独な魂たちが渇きと欲望の中で彷徨う、異色のミュージカル。
深刻な水不足に喘ぐ台北。人々は飲料水の代わりにスイカを貪る。かつて出会った男女は街で偶然再会するが、男はAV男優となっていた。彼の部屋で始まる奇妙な同居生活。言葉少なな二人の間には、埋めがたい心の渇きと、満たされない性的欲望が渦巻く。突如として挿入される華やかなミュージカルシーンが、現代社会に生きる人々の孤独と疎外感を鮮烈に映し出す衝撃作。
ネット上の声
- 初ツァイ・ミンリャン、期待していたのに、意識遠退いてしまいました
- ハッテン場となった映画館、その映画館の閉館日を描いたお話
- 映画が終わる日だと思って観ると切ない
- 退屈とも感じられるが、目が離せない
ヒューマンドラマ
- 製作年2003年
- 製作国台湾
- 時間82分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演チェン・シャンチー
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世紀末、奇病が蔓延する台北のアパート。床に開いた一つの穴が、孤独な男女の運命を繋ぐ。
2000年を目前に、原因不明の伝染病が蔓延し、豪雨が降り続く台北。住民が去っていくアパートで、上の階の男と下の階の女は、それぞれ孤独に暮らしていた。ある日、配管工事のミスで男の部屋の床と女の部屋の天井に穴が開いてしまう。その穴を通して互いの気配を感じ始める二人。外界から隔絶された空間で、穴は彼らの唯一の接点となる。言葉を交わさず、ただ穴を見つめる二人の間に芽生える奇妙な関係を描く、異色の寓話。
ネット上の声
- 1回目で開始30分くらい字幕なしで観ていることに気が付き、2回目でところどころ気
- なんと孤独なミュージカル
- どこにでもある奇跡的な恋
- 人間がひとりで生きていくということはできないし、とても気持ちの悪い瞬間から生涯逃
ヒューマンドラマ
- 製作年1998年
- 製作国台湾,フランス
- 時間93分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演ヤン・クイメイ
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台北の片隅、断絶した家族を襲う謎の痛み。現代社会の孤独と渇望を描き出す、衝撃の問題作。
現代の台北に暮らす、互いに無関心なある家族。主人公の若者シャオカンは、ある日、映画撮影で汚染された川に浸かった後、原因不明の激しい首の痛みに襲われる。西洋医学から民間療法まであらゆる治療を試すも、痛みは増すばかり。息子の苦しみをよそに、父はゲイサウナで刹那的な出会いを求め、母は別の男と空虚な関係に溺れる。コミュニケーションが完全に断絶した家の中、シャオカンの肉体的な痛みは、家族が抱える精神的な病巣そのもの。癒やしを求める彼らが、暗闇の果てにたどり着く場所とは。都市に生きる人々の埋めがたい孤独と渇望の物語。
ネット上の声
- 台湾の素晴らしい痛み
- ある台湾核家族の風景
- 本当の芸術作品
- 会話が少なくて時の流れはゆったりしてるように感じたけど、痛い!快楽!雨!そして愛
同性愛、 ヒューマンドラマ
- 製作年1997年
- 製作国台湾
- 時間115分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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2024年・第25回東京フィルメックスの特別招待作品として上映。
ドキュメンタリー
- 製作年2022年
- 製作国台湾
- 時間91分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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パリにいる君へ、台北から届ける狂おしいほどの愛と孤独。時差7時間のすれ違う魂の行方。
現代の台北。腕時計売りのシャオカンは、父を亡くしたばかり。街角で出会った女性シアンチーがパリへ旅立つ直前、彼は自分の腕時計を彼女に売る。その日から、シャオカンの時間はパリの時間に。台北中の時計をパリ時間に合わせ、フランス映画を観て、彼女の存在を追い求める日々。一方、パリで孤独を感じるシアンチー。決して交わることのない二つの都市で、二人の時間は静かに、そして奇妙に共鳴していく。魂の繋がりを求める、孤独な男女の物語。
ネット上の声
- 台北とパリ孤独結ぶ時
- 台湾とパリ、あの世とこの世、父と子、男と女、ふたつの時とふたりの時間が進んでいく
- なにがどうだったとかどう思ったとかあまり思い出せないんだけど、いつまでも心の片隅
- ぼくが10代の時に初めて渋谷ユーロスペースで観たツァイ・ミンリャン作品が本作だっ
ヒューマンドラマ
- 製作年2001年
- 製作国台湾,フランス
- 時間116分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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深刻な水不足に喘ぐ台北。渇ききった都会で、西瓜が孤独な男女の欲望と純情を繋ぐ、奇妙で官能的な恋物語。
記録的な猛暑と水不足に見舞われた大都市・台北。人々は喉の渇きを潤すため、西瓜を水代わりに求めていた。そんな街で偶然再会した、孤独な男女。男はポルノ俳優として、女はその事実を知らぬまま、彼に惹かれていく。言葉少なな二人の間を取り持つのは、瑞々しく甘い西瓜。それはやがて、生命の水となり、肌を濡らす汗となり、そして抑えきれない欲望の象徴へと変貌を遂げる。果たして、渇ききった心は満たされるのか。現代社会の歪みと人間の根源的な渇望を、鮮烈な映像美で描き出す衝撃作。
ネット上の声
- あ、ミュージカル映画だったんですか^^
- アマチュアは安易にマネしないこと。
- 不適切な演出かとおもう。
- ラストシーンは感動モノ
ヒューマンドラマ
- 製作年2005年
- 製作国台湾
- 時間112分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演チェン・シャンチー
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湿った熱帯の都市、言葉を失くした魂たちが寄り添う。孤独と欲望が交錯する、静かで官能的な映像詩。
雑踏と熱気に満ちたマレーシア、クアラルンプール。路上で暴行され、バングラデシュ人労働者ラワンに助けられたホームレスの男、シャオカン。ラワンの献身的な看病を受ける中、二人の間には言葉を超えた奇妙な絆が芽生える。一方、シャオカンは介護士の女性とも関係を持つ。同じマットレスを共有する三人の男女。それぞれの孤独、癒しを求める渇望、そして通じ合えないもどかしさ。都市の片隅で繰り広げられる、魂の彷徨。
ネット上の声
- 蔡明亮映画は肌にまとわりつく感じがする
- 最低限ストーリーの分かる作品を作れ
- ツァイ監督、「ラブ」の最終型
- いくらなんでもこれは、、、
ヒューマンドラマ
- 製作年2006年
- 製作国台湾,フランス,オーストリア
- 時間118分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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現代の台北。社会の片隅で生きる、ある父子の静かで壮絶な日常を映し出す映像詩。
雨が降りしきる現代の台北。父親は、高級マンションの広告看板を掲げ、一日中交差点に立ち続けることで日銭を稼ぐ。幼い二人の子供たちは、スーパーの試食で空腹を紛らわし、廃墟のような家で父の帰りを待つ。会話はほとんどなく、家族を繋ぐのは、共に食べる夕食と、父が子供たちのために買う一個のキャベツ。社会から見捨てられた家族の、静かで壮絶な日常。しかし、その瞳の奥には、消えることのない渇望と愛情が宿る。魂の映像詩。
ネット上の声
- 遣る瀬無さを感じるために、こうみました
- 長回しは続くよ、どこまでも…
- 自分でちゃんと見たのか ?
- キャベツを食べ過ぎると…
ヒューマンドラマ
- 製作年2013年
- 製作国台湾,フランス
- 時間138分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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マレーシア出身の台湾の巨匠ツァイ・ミンリャンの演出、リー・カンションの主演による「行者(Walker)」シリーズの第10作目。9作目の『何処』に続き、Anong Houngheangsyも出演している。スミソニアン国立アジア美術館の委託を受けて制作された作品で、同美術館のあるワシントンDCの街やフリーア美術館を舞台に、有名な文学作品『西遊記』の着想源となった7世紀の仏僧玄奘(Xuanzang)の中国からインドへと至る巡礼の旅からインスパイアされた、非常にゆっくりとした修行僧の歩みが捉えられている。ベルリン映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門で世界初上映された。
ネット上の声
- 前半、時の流れにつられておねむだったど後半にあれめっちゃこれ緊張感って思い始めて
- シリーズ中、一番面白かったし、観ていて心地よかった!シャオカンの行者アクスタがあ
- 今年のフィルメックスで一番楽しみにしていた作品で、月曜日に観たが客の入りはまばら
- かのツァイ・ミンリャン監督、周りの影響で私もファンになったので楽しみにしていた作
ドキュメンタリー
- 製作年2024年
- 製作国台湾,アメリカ
- 時間79分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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2020年・第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。日本では同年の第21回東京フィルメックス(20年10月30日~11月7日、11月22日/TOHOシネマズシャンテ、有楽町朝日ホールほか)の特別招待作品として上映。
ネット上の声
- 青春神話で死ぬほどうろちょろするちん毛を演じたリー・カンションが始まった瞬間から
- 豪勢な家に住んでいる、首に違和感を持つ男が移民労働者の男と偶然出会い、一夜を過ご
- まあベッドをきれいにし始めたあたり(というか2人の男が出てきた瞬間)で予期はして
- 映画を見ていると思っていたら、いつのまにか自分が映画の一部になっている感覚
ヒューマンドラマ
- 製作年2020年
- 製作国台湾
- 時間---分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション
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第70回ベネチア国際映画祭審査員特別大賞を受賞した長編第10作「郊遊 ピクニック」で商業映画からの引退を公言したツァイ・ミンリャン監督のドキュメンタリー。台北の街で見つけた一般の人びとと俳優で監督のリー・カンションが出演し、坂本龍一が音楽を担当。第75回ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、台北電影節(台北映画祭)で最優秀ドキュメンタリー賞と監督賞、音楽賞、台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。カメラを前に自由に話し、動く人びと。遠慮がちにカメラを見据える人、身の上話を語る人、ハーモニカを吹く人、うたた寝をする人など1人1カットずつ極端なクローズアップでそれぞれの顔を映し出し、ライティングによって、まなざしや顔に深く刻まれた皺などから、人びとの人生やこれまでの時間を見つめていく。
ネット上の声
- 顔だけが延々と映し出される映画
- 無理して理解しようとは思わない
- 有楽町朝日ホールにて
ドキュメンタリー
- 製作年2018年
- 製作国台湾
- 時間76分
- 監督ツァイ・ミンリャン
- 主演リー・カンション