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「ミツバチのささやき」などで知られるスペインの巨匠ビクトル・エリセが31年ぶりに長編映画のメガホンをとり、元映画監督と失踪した人気俳優の記憶をめぐって繰り広げられる物語を描いたヒューマンミステリー。
映画監督ミゲルがメガホンをとる映画「別れのまなざし」の撮影中に、主演俳優フリオ・アレナスが突然の失踪を遂げた。それから22年が過ぎたある日、ミゲルのもとに、かつての人気俳優失踪事件の謎を追うテレビ番組から出演依頼が舞い込む。取材への協力を決めたミゲルは、親友でもあったフリオと過ごした青春時代や自らの半生を追想していく。そして番組終了後、フリオに似た男が海辺の施設にいるとの情報が寄せられ……。
「コンペティション」のマノロ・ソロが映画監督ミゲル、「ロスト・ボディ」のホセ・コロナドが失踪した俳優フリオを演じ、「ミツバチのささやき」で当時5歳にして主演を務めたアナ・トレントがフリオの娘アナ役で出演。
ネット上の声
- 巨匠31年ぶりの新作。記憶と映画を巡る重厚な物語に、ただただ圧倒されました。映画好きなら必見。
- 派手さはないけど、心に残る良い時間でした。
- 正直、中盤はかなり退屈だった。監督のファンじゃないとキツいかも。
- 静かで、美しい映画。
ヒューマンドラマ
- 製作年2023年
- 製作国スペイン
- 時間169分
- 監督ヴィクトル・エリセ
- 主演マノロ・ソロ
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少女の瞳に映る、謎めいた父の横顔。スペインの巨匠ヴィクトル・エリセが描く、記憶と憧憬の幻想詩。
スペイン内戦後の北部地方の町。少女エストレリャは、物静かで不思議な魅力を持つ父アグスティンを神のように崇拝。ある日、父が隠し持つ手紙から、彼が捨てた故郷「南(エル・スール)」と謎の女性の存在を知る。父の秘密を知りたいと願う純粋な探求心。しかし父は心を閉ざし、父娘の間には静かで埋めがたい距離が流れる。憧れの父の過去に触れた時、少女の世界が静かに変容していく様。
ネット上の声
- 闇も少女も美しいのにカメラワークにも心理描写にも惹かれる
- えっ、続きがあるの?あんまりです☆2つ半
- ミツバチの光によって補完された傑作
- ☆4つを期待して観たら☆5つだった
ヒューマンドラマ
- 製作年1982年
- 製作国スペイン,フランス
- 時間95分
- 監督ヴィクトル・エリセ
- 主演オメロ・アントヌッティ
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天才画家が挑むのは、庭の一本のマルメロの樹。光を捉え、完璧な一枚を描き上げるための、静かで壮絶な闘いの記録。
スペイン、マドリードの秋。高名な画家アントニオ・ロペスは、自宅の庭にあるマルメロの樹を描き始める。実が最も美しく熟し、太陽の光が完璧に降り注ぐ、その一瞬をキャンバスに捉えるために。彼は枝に印をつけ、キャンバスを設置し、ひたすら自然と対峙する。しかし、天気は移ろい、光は変わり、果実は熟しすぎて落ちていく。創作の苦悩と喜び、過ぎ去りゆく時間。芸術家の眼差しを通して見る、世界のありのままの姿。
ネット上の声
- 無常、それが美の創造主
- 文字通り陽光(ひかり)を求める映画
- 予算があれば
- 主人公は実在の画家アントニオ・ロペス・ガルシア…《マドリッド・リアリズム》と呼ば
ドキュメンタリー
- 製作年1992年
- 製作国スペイン
- 時間139分
- 監督ヴィクトル・エリセ
- 主演アントニオ・ロペス=ガルシア
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1940年、スペインの小さな村。映画『フランケンシュタイン』に魅せられた少女の、現実と幻想が交錯する静かな冒険。
1940年、スペイン内戦直後のカスティーリャ地方の小さな村。巡回上映で映画『フランケンシュタイン』を観た6歳の少女アナは、怪物に心を奪われる。怪物は死んだのではなく、村のどこかに精霊として隠れていると信じるアナ。姉のイサベルから「目を閉じれば会える」と教えられ、アナは廃墟で精霊を探し始める。ある日、彼女はそこで共和国軍の逃亡兵と出会う。少女の純粋な瞳が映し出す、戦争の影と詩的な世界。
ネット上の声
- 愛らしくてとても、とてもおそろしい映画
- 匹敵しうる言辞が存在しない光の快楽
- "秘密と嘘 死への誘い"
- 抗しがたい死の魅力
ヒューマンドラマ
- 製作年1973年
- 製作国スペイン
- 時間99分
- 監督ヴィクトル・エリセ
- 主演アナ・トレント