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不況に喘ぐ日本の地方都市。日本人と移民労働者たちが織りなす、やるせなくも力強い生の記録。
バブル崩壊後の閉塞感が漂う山梨県甲府市。建設現場で働く精司たち日本の若者と、出稼ぎに来たブラジル人やタイ人たち。仕事の減少、文化の違いから生じる軋轢は、彼らの日常に暗い影を落とす。ある者はヒップホップに怒りをぶつけ、ある者は故郷を想い、またある者は新たなコミュニティを築こうともがく。経済の停滞が生んだ社会の歪みの中で、それぞれの「サウダーヂ(郷愁)」を胸に抱きながら生きる人々の姿。彼らがこの街で見出す希望、あるいは絶望。
ネット上の声
- 田我流のラップが突き刺さる。地方都市の閉塞感と、そこで生きる人々のリアルな姿が描かれてて、他人事とは思えなかった。
- とにかく長くて退屈。話もバラバラで、何が言いたいのかさっぱり分からなかった。
- 観た後、景色が変わる。
- 不思議な映画だった。正直、登場人物には共感できないけど、このどうしようもない感じが妙に心に残る。カタルシスはないけど、それが現実なのかも。
ヒューマンドラマ
- 製作年2011年
- 製作国日本
- 時間167分
- 監督富田克也
- 主演鷹野毅
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未来なき地方都市、国道沿いの風景。行き場を失った若者たちの、どうしようもない日常と苛立ちを切り取った衝撃のリアリズム。
舞台は、山梨県甲府市の国道20号線沿い。土方仕事で日銭を稼ぎ、仲間と意味もなくつるむ若者たち。主人公ヒサもその一人。単調な労働、将来への漠然とした不安、そして恋人とのすれ違い。閉塞感に満ちたこの町から抜け出したいと願いながらも、具体的な行動を起こせない無力感。カメラは、彼らのありのままの姿を冷徹に、そして生々しく映し出す。虚勢と本音、暴力と倦怠が渦巻く中で、彼らがたどり着く場所とは。現代日本の地方が抱える現実の断片。
ネット上の声
- 平成の地方の空気がこれでもかと詰まってる。ドキュメンタリーみたいな生々しさが最高。忘れられない傑作です。
- 映像のザラザラした感じと、登場人物たちの荒々しさがバチバチ伝わってきた。すごい熱量。
- 地方都市の閉塞感がすごい。パチンコとドンキしかない感じ、リアルすぎて逆にしんどいかも。
- ただただ気分が悪くなった。
ヒューマンドラマ
- 製作年2007年
- 製作国日本
- 時間77分
- 監督富田克也
- 主演伊藤仁
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バンコクのネオンの海で交錯する、元自衛官の男とタイ人娼婦。失われた楽園を求め、東南アジアの歴史の深淵を旅する壮大な叙事詩。
タイ・バンコクの日本人向け歓楽街タニヤ通り。かつて自衛隊に所属していた男・オザワは、この地で堕落した日々を送っていた。ある日、彼は娼婦ラックと出会い、彼女の故郷であるタイ東北部イサーン地方への旅に出ることを決意。日本の軍歌を口ずさみながら進む彼らの旅は、第二次世界大戦中に日本軍が残した傷跡や、土地に眠る記憶を呼び覚ましていく。虚構と現実、過去と現在が交錯する中、二人がたどり着く場所とは。現代アジアの現実と歴史を大胆に描き出す、圧巻のロードムービー。
ネット上の声
- バンコクの日本人向け歓楽街タニヤで撮影してるなんて
- バンコクナイツは「ソイ48」の音楽活動の序曲である
- 出だしは期待に違わず、だったんだけど。。
- (マンネリ化した)映画の未来がここに!
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国日本,フランス,タイ,ラオス
- 時間182分
- 監督富田克也
- 主演スベンジャ・ポンコン
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地方都市の閉塞感と、そこに生きる若者たちのリアルな日常。夢と現実の狭間で揺れる、ささやかな希望の物語。
日本のどこにでもある地方都市。ホームセンターで働く若者たちは、代わり映えのしない退屈な日々に閉塞感を抱いていた。微かな苛立ちと、未来への漠然とした不安。そんな彼らの日常に、旧友の帰郷や些細な出来事が小さな波紋を広げていく。ラップに思いを託す者、ただ漫然と日々を過ごす者。それぞれの人生が交錯し、彼らはささやかな抵抗を試みる。この街から抜け出すのか、それともここで生きる意味を見出すのか。雲の切れ間から射す光のように、若者たちが掴もうとする希望の行方。
ネット上の声
- 服役していた寺の跡取り息子が、ヤクザになった幼馴染と付き合っていくうちに取り返し
- 8mmで撮影された映像と田舎の若者達の会話のぎこちなさになかなか馴染めず、序盤は
- オフから声が聞こえて、その後に男の背中とそれにジジババたちの会話する姿がガラス越
- 観ている間の、感覚を覆う皮膚の微細な変化が沈み抜けていく鋭感がすごい独特だった
- 製作年2003年
- 製作国日本
- 時間143分
- 監督富田克也
- 主演西村正秀
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禅の教え「典座教訓」を道標に、食を通して人々の苦悩と向き合う。現代日本の若き僧侶たちの姿を追う黙想の記録。
舞台は現代の日本、山梨と福島。曹洞宗の僧侶である青山慈悲は、寺の副住職として、精進料理を振る舞うイベントを通じ、自殺願望を抱える人々や孤独に苦しむ人々と向き合う。一方、福島でボランティア活動を続ける友人の僧侶、河口智賢。彼は東日本大震災の悲劇を目の当たりにし、僧侶としての無力感に苛まれていた。本作は、道元禅師が食を司る役職「典座」の心得を説いた『典座教訓』を礎に、彼らの日常を静かに見つめるドキュメンタリードラマ。食事を作り、人と分かち合うという行為の中に、仏教の本質と救いを見出そうとする二人の僧侶。その静かな実践が、現代社会が抱える痛みと、生きることの意味を深く問いかける。
ネット上の声
- 責任を描いた作品
- フィクションとドキュメンタリーの境目を行ったり来たりしながら、ジェットコースター
- 典座、曹洞宗、葬式仏教、3.11後の信仰に助けを求める被災者、いのちの電話、オー
- やっと空族のえいがみれた!富田さんとはよくすれ違っているのにね!鎮座!!!
ドキュメンタリー
- 製作年2019年
- 製作国日本
- 時間62分
- 監督富田克也
- 主演河口智賢
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2012年・第4回沖縄国際映画祭の企画「地域発信型プロジェクト」で製作されたオムニバス。「サウダーヂ」の富田克也、「パビリオン山椒魚」の冨永昌敬、「NINIFUNI」の真利子哲也という注目の若手監督3人が、それぞれタイ、フィリピン、マレーシアを舞台に撮り上げた。売れない役者がバンコクを訪れ、そこで出会った2人の女性とタイ北部の町チェンライを目指すロードムービー「チェンライの娘」(富田監督)、東京でニュースキャスターを務める男が、マニラ特派員の恋人との関係を取り戻すためフィリピンを訪問する遠距離恋愛ストーリー「ニュースラウンジ25時」(冨永監督)、日本へ帰国間際のビジネスマンが、ひょんなことからヤギを抱えた少女と移動遊園地を探す数時間をメルヘンチックに描いた「FUN FAIR」(真利子監督)の3編で構成される。
ネット上の声
- 同じ星の下の違う景色
- 第4回沖縄国際映画祭(2012)の企画「地域発信型プロジェクト」で吉本興業の主導
- アジアの風景がよかったかな
- 同じ星の下、それぞれの…
ヒューマンドラマ
- 製作年2012年
- 製作国日本
- 時間119分
- 監督富田克也
- 主演川瀬陽太
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ネット上の声
- 2025.6.25愛知県美術館アートフィルムフェスティバルにて先行上映鑑賞
ドキュメンタリー
- 製作年2025年
- 製作国日本
- 時間79分
- 監督富田克也
- 主演---