大人になっても心の奥底に宿る子ども心をテーマに、友人の突然の死をきっかけに再会した初老の男4人組が、少年時代に夢見た「ひみつきち」作りに没頭する姿を描いた作品。
ある夏の日、都内のアパートの小さな一室で、50歳を迎えた佐藤がスパゲッティに頭を突っ込み急死する。佐藤の小学校時代からの旧友である山上は、佐藤の葬儀に出席するため帰省し、そこで同じく同級生の御手洗、工藤、豊永と再会する。大人になり別々の人生を歩んできた4人は、昔話に花を咲かせる。すると工藤が1冊のノートを取り出す。そこには、佐藤が小学生のころに考えていた「ひみつきち建設計画」が描かれていた。4人は忘れていた子ども心を取り戻し、あの頃に抱いていた夢の「ひみつきち」を実現させようとするが、そんな彼らの前にさまざまな“大人の事情”が立ちはだかる。
監督は、短編「ある母」で門真国際映画祭2020の最優秀脚本賞を受賞した板橋知也。板橋監督は、自身の内面にある「大人になれきれなかった自分」を4人の登場人物に投影し、撮影は全編、監督が幼少期を過ごした東京都あきる野市で敢行した。キャストには、映像ユニット「群青いろ」でも知られ、インディペンデント映画界で存在感を放つ廣末哲万を筆頭に、藤田健彦、佐藤貢三、もりたかおという実力派俳優が集った。
ヒューマンドラマ
- 製作年2025年
- 製作国日本
- 時間109分
- 監督板橋知也
- 主演廣末哲万