「台湾近代史3部作」と言われる「村と爆弾」「バナナパラダイス」「無言の丘」で知られる台湾の名匠ワン・トン監督が、同3部作に続いて1995年に手がけた作品。1942年に中国大陸で国民党軍の将軍の家に生まれたワン・トン監督の自伝的ストーリーが紡がれる。
1949年、国共内戦に敗れた国民党軍とともに王将軍一家も台湾への移動の準備を始める。やがて新天地・台湾へやって来た一家は郊外の広い日本家屋に暮らし始めるが、10人の子だくさん一家の暮らし向きは父親の退役とともに次第に苦しくなっていく。そんな中、赤い柿の実の絵を抱えて家族とともに大陸から台湾へやってきたおばあちゃんの知恵とユーモアが、家族の生活の支えになっていく。
大陸から台湾に移住した家族の生きざまや時代に翻弄される様子を、一家の祖母の存在を中心に温かなまなざしで描く。第33回金馬奨で最優秀美術設計賞を受賞。最優秀監督賞と最優秀主演女優賞にノミネートされた。「台湾巨匠傑作選2025 ワン・トン(王童)監督自伝的最高傑作『赤い柿』劇場初公開!」(25年7月26日~、新宿K’s cinemaほか)にて、デジタルリマスター版で日本劇場初公開。
ネット上の声
- 没落していく国民党軍の将軍一家の物語
- 素晴らしい、飽きません!
ヒューマンドラマ
- 製作年1995年
- 製作国台湾
- 時間168分
- 監督ワン・トン
- 主演タオ・シュー